ヨウムってどんな鳥?
ヨウムは体長約30cmの大型の鳥です。大きな子では40cm弱にまで育つ子もいます。アフリカのケニアやコンゴ、タンザニアなどの森林地帯に生息しています。
大きさから「オウムでは?」と勘違いしている人も多いのですが、冠羽(頭のてっぺんにあるトサカのような長い羽)がないので、インコ科です。
クールな外見からは少し意外かもしれませんが、ヨウムは基本的には温和で臆病な性格です。ですが、デリケートな面も持ち合わせています。飼い主さんの態度によってはストレスを感じて毛引きをしてしまうかもしれません。大きな声で叱ったりわざと驚かせたりしないように愛情を持って接していきましょう。
温かい国の鳥なので、子供の頃は寒さに弱いので温度に注意してあげましょう。成鳥になれば体が丈夫になるので、それほどまでに神経質になる必要はありません。
日本で飼える?
ヨウムは日本だけでなく世界でも人気のあるコンパニオン・バードです。ペットとして世界中で多くの人と暮らしています。
オウムなどのような雄叫びも比較的少ないので、日本での飼育にも適しています。知能が高く、電話や外の車のクラクションなどの電子音も覚えるので、その点は留意しておきましょう。
大変愛情深い鳥なので、パートナーと認めた相手には大変よく懐きます。愛らしい姿をたっぷりと見せてくれることでしょう。
ヨウムをペットショップなどで手に入れる場合、だいたい15万円~35万円と少し価格に幅があります。
コイネズミヨウムと呼ばれる少し大きなサイズのヨウムは少し価格が高い傾向があります。
ヨウムの魅力は?
ヨウムの魅力はなんといっても、その知能の高さです。ヨウムの知能は人間の3歳児~5歳児程度の高さがあると言われています。
たくさん言葉を覚えて飼い主さんを楽しませてくれることでしょう。
ヨウムが他の鳥と比べて際立っている点は、言葉を覚えてリピートして話すだけではなく、言葉の意味を理解して自分で使い分けるという点です。会話に近い行為ができるところがヨウムの最大の能力であり魅力です。
ヨウムを飼うために必要なものは?
■ケージ
ヨウムは大型のインコなので、雛の時にケージを飼う際は、あらかじめ大きめを購入すると買い替えなくて済むのでおすすめです。
1辺が45~60cmほどのものを選ぶことが目安です。
■止まり木、餌入れ、水入れ
遊ぶことが大好きなヨウムは容器をひっくり返すことがあります。
ひっくり返すことができないホルダー固定のものであれば飼育の手間が省けます。
■おもちゃ
ヨウムはたくさん遊ぶので、退屈しないようにロープなどの単純なものから、輪っかを動かして遊べるような知育おもちゃのようなものまで、数種類用意しておくことをおすすめします。特に昼間にあまりかまってあげられない人はおもちゃが重要なアイテムになります。
ストレスが溜まってしまうと毛引きをするので、おもちゃは必需品だと言えるでしょう。高いおもちゃを長く与えるよりも、飽きがこないように、安いおもちゃでもコロコロ替えてあげる方が良いかもしれません。
■えさ
ペレット(主食)やシード、青菜、ニンジンなど。脂肪分を取り過ぎると病気になるので、脂肪分の少ないものをメインに与えると良いでしょう。
インコの健康に害があるとされているアボカドやリンゴの種、玉ねぎなどは与えないように注意しましょう。
ヨウムのかかりやすい病気
かかりやすい代表的な病気は、ストレスや栄養不良などにより毛引き、ビタミンDやカルシウムの欠乏症、ウィルス性羽毛疾患、胃腸炎、クラミジア感染症(オウム病)などです。
飼う前には、これらの病気やインコの検診がきちんとできる獣医さんを探しておくことをおすすめします。
ヨウムを迎え入れる時
ケージは飼い主さんの姿が確認できる場所においてあげると安心します。時々、日光浴をさせてあげるようにしましょう。
なるべく毎日放鳥の時間を取るようにしましょう。
ストレスや運動不足の解消にもなりますし、飼い主さんとの貴重なコミュニケーションの時間になります。触れ合う時間が多いほどたくさんの言葉を覚えて、たくさんコミュニケーションを取ろうとします。
放鳥時には、ヨウムが飼い主さんの大切なものを壊してしまわないように、放鳥前に片づけておきましょう。
ヨウムは体温が高めで夏場の水浴びが好きですが、お湯を浴びると羽根の撥水が取れてしまうので、水浴びは必ず水で行うようにしてください。
ヨウムの寿命は約50年と大変長生きしてくれます。
飼う時は責任をもって家族の一員として迎え入れてあげてください。
ヨウムはまるで会話ができるかのような受け答えをする時があります。
ヨウムを家族として迎え入れ、一緒に過ごす長い時間はきっと人生を豊かなものにしてくれることでしょう!