捨てられたラブラドールとの運命の出会い
生後12ヶ月の黒のラブラドール、チャーリーと出会ったのはケリー・オコーネルさんが獣医としてアニマルシェルターで働いていたときのことでした。
チャーリーは心無い元飼い主によってショッピングカートの中に置き去りにされていたところを発見され、ケリーさんのシェルターで保護されることになったのです。
「うん、この子を引き取ろう」
特に犬を飼おうと思っていたわけではありませんでしたが、チャーリーを見た瞬間、ケリーさんは即座にそう思いました。
脳腫瘍と診断されたチャーリー
それから長い年月が過ぎ、同じく獣医さんであるジェームズ・ガルヴィンさんと恋に落ちたケリーさん。チャーリーが15歳になった年の9月結婚式を挙げることを2人は決意し、チャーリーにも式に出席してもらうことが2人の願いでした。
しかし、この年のはじめにチャーリーには脳腫瘍があると発覚……。結婚式の前の週には5回も発作を経験しており、結婚式どころか、安楽死させる準備をするほどとても弱弱しい状態だったのです……。
結婚式当日、奇跡が…!
ところが、結婚式が予定されている週にチャーリーの体調が奇跡的にも回復!一度も発作を経験することなく、ケリーさんの結婚式当日を迎えました。
そして、いよいよチャーリーがバージンロードの先で待つ飼い主さんたちの元へ…
驚くべきことに、チャーリーは誰の手も借りず、最後まで一人で歩ききりました。
「がんばったね、チャーリー。本当にがんばってくれたね」
チャーリーを抱きしめ、そう何度も繰り返したケリーさんとジェームズさん。その光景を見ていた人たちの目には涙があふれました……。
15年の人生を幸せに閉じる
感動の結婚式から1週間後、チャーリーは静かにこの世を去りました。
大好きな家族に囲まれながら、自宅の暖炉の前で幸せに息を引き取ったそうです。優しい飼い主さんに愛されながら生きたこの15年間は、きっと本当に素敵な一生だったことでしょう。
もう倒れてしまいそうなくらいつらい。それでも大好きな飼い主さんが待っているから、チャーリーはがんばったのかもしれませんね……。ケリーさんはもちろんのこと、この結婚式に出席した誰もが忘れられない瞬間になったことでしょう。