どうして引っ張るのか。その原因は?
我が家もそうでしたが、とにかくうれしくてたまらない、これが一番の原因だと思います。
外の空気を吸い、様々なにおいを楽しんで、音や風景にワクワク!
なにより、大好きな飼い主さんと一緒に散歩に行けるのですから、楽しくてたまらないのです。
でも、だからといって好き放題にさせていたら、思わぬ事故やトラブルに発展する可能性もありますね。
きちんと飼い主のそばを、適度な速度で歩く犬を見ると、それだけでしつけが行き届いているように見えます。
逆に、あっちへ引っ張りこっちへ引っ張りしている犬と、それを正さない飼い主をみると、ちょっと残念な気もしていまうもの。
今回、我が家が大型のアラスカンマラミュートをしつけた方法をご紹介します。
■リーダーシップがとれていない
犬を散歩させるとき、犬に前を歩かせていませんか?
また、リードを咥えさせり、勝手に好きな場所へ行かせたりしていませんか?
これは、実は犬が飼い主をリーダーと認めていない証拠です。
これでは、何か起こった時に犬を静かにさせたり出来ませんね。
散歩の時は絶好のしつけのチャンスです。
■犬が興奮した状態のままになっている
散歩に出かけることがうれしくて興奮しまくっている状態のまま、リードをつけて連れだしても、犬はその興奮状態が治まっていません。
興奮した状態でなにか命令しても、正直言うことを聞く耳を持てていないために言うことを聞かないのです。
多頭飼いの場合、その中の1匹の行動で他の犬がつられることが多く、興奮しやすく冷めにくい犬がいると、普段おとなしい犬まで一緒になって興奮しまくることがあります。
これも、他の犬がリーダーをあなたではなく、その興奮した犬だと思うため、全てにおいて統制がとれなくなるのですね。
今日から散歩も楽しく!正しい散歩にするためには。
では、どのようにすれば犬はきちんということを聞いてくれるでしょうか?
すべての原因は飼い主の態度にあるのです。
飼い主が変われば、あなたの犬も見違えるほどおりこうになるでしょう。
■散歩に出かけるために、まずは興奮を冷ます
わんわん吠えて飛び上がったり走り回ったり、そういう状態の時には絶対に連れ出してはいけません。
散歩に行くことは理解しているのですから、次は、散歩に行くためにはどういう態度でいなければならないのかを教えます。
抱いたり、なでたりするのもいけません。毅然とした態度で、「待て」をさせます。
どんなにわめこうが騒ごうが、無視です。ひたすら、きちんと「待て」が出来るまで粘ります。
この時、あまりに騒ぐようなら、別の部屋へ行ってしまいましょう。
騒いでも意味がない、むしろ楽しくないということを教えます。
犬が落ち着いておすわりや待ての姿勢をとったら、初めてリードをとり、待てを繰り返します。
最初はうまくいかないと思いますが、根競べですから、絶対に途中で負けてはいけません。
おとなしくしなければ散歩には行けない、それを教えるまでは、時間をかけてしつけましょう。
■家を出るときも先に犬を出さない
家から外に出るときも、きちんとおすわりをさせて待たせます。
時間をかけても良いので、ひとつひとつの動作のたびに、待て、おすわり、をさせると、それをしなければ次にいけないと理解します。
玄関を開けて、飛び出そうとしたらやり直します。
家の中に戻して、それが出来るまで繰り返します。
必ず、人間が先に行動して、そのあと許可が出てから動く、そういう流れを意識してください。
■コマンドを決める。目的地まではよそ見させない
家を出たら、力を抜いてリードを短く持ちます。
最初は、ジェントルリードやドッグショー用の、耳の後ろで締まるタイプのものを使うと、扱いやすいと思います。
それから、犬に対してコマンドを決めましょう。
たとえば、「ここから目的地まではよそ見をしないで歩く」ということを教えるためのキーワードを決めて、犬に教えます。
犬が決して自分より前に出ないように注意しながら、そのコマンドを伝えながら歩きます。
我が家の場合は、「まじめ」がキーワードで、まじめまじめ~と言いながら歩きます(笑)
目的地とは、いつもの散歩コースの中で自由にさせても問題ない場所のことです。
そこにつくまでは、ひたすら歩くことに集中させ、地面のにおいをかがせたり、ルートを外れたりさせてはいけません。
■犬が前に出たら?引っ張ろうとしたらどうすればいいの?
犬が前に出たり、ルートを外れそうになったら立ち止まってください。
そして、再度おすわり、待てをさせて、気持ちを切り替えさせてから、また散歩を始めましょう。
トレーナーさんによると、少し長めの棒を持ち歩いて、常に犬の顔の前に出しておき、犬が前に出ようとしてぶつかることで覚えさせるといったことあるそうですが、我が家の場合はおすわりをさせて犬自身に「ハッ」とさせることが効果がありました。
■出来たらしっかりほめる。
散歩の途中で名前を呼び、アイコンタクトを取りましょう。
それが出来れば、きちんとほめてやりましょう。
目的地についたら、またおすわり、待てをさせて、自由にすることの許可を与えます。
その時も、コマンドを決めておくとわかりやすいですね。
うちの場合は、「遊んでいいよ」です。最近では、おすわりをさせると頭が切り替わり、コマンドを出さなくても次何をすればよいのかわかっているようです。
この、切り替えのためにおすわりや待てをさせるのは非常に効果があると思います。
それ以外のシーンでも、格段に扱いやすくなりますし、犬もそうすることでこの後いいことがある、と思うので、きちんとできたら思い切りほめてやりましょう。
まとめ
犬は群れで行動してきた習性から、私たち人間を含めた家族を群れと認識します。
その中で、犬はリーダーではない、リーダーは人間であるということを教えなければ、言うことなど聞くはずがありませんよね。
ごはんをもらう時はおりこうなのに…そういう方もいるでしょう。
ですが、家の中でのちょっとしたことも、犬を優先させないというルールを決めるだけで、驚くほど犬は学習します。
ソファにのぼらせない、ベッドにのぼらせない、テーブルに近づけない、なんでもよいので、ルールを決めてみてください。
その際にも、抱いたり声をかけたりするのではなく、毅然と手や体を使って犬を制止し、境界線を明確に表示してください。
かわいそうな気もしますが、そのぶんきちんとできた時や、一緒に遊べる時にたくさん遊んでやればよいのです。
散歩で悩んでいたら、ぜひ今日から実践してみてください!きっとうまくいきますよ。