愛犬の生理、どんなことに気をつけてあげればいいの?

愛犬の生理、どんなことに気をつけてあげればいいの?

とくに初めてメスを迎える飼い主さんにとっては「生理」のケアは気になるところですよね。生理中のNGや、出血への対処方法などをご紹介します!


犬の生理周期とその期間

人間とは違う体の仕組みを持った犬ですが、やはり犬の生理にも「周期」や「期間」があります。ただし、個体差も大きいものなので愛犬それぞれの期間や周期を把握することで、予定を立てやすくなったりケアの準備もしっかりとしてあげられますよね。

まずはそういった基礎知識について、ご紹介いたします。

犬の生理は3つの時期サイクルで成り立つ

「発情前期」「発情期」「発情後期」この3つの期間で1つのサイクルが犬の生理にはあります。発情前期~後期終了までは長くて1か月ほどと言われていますが、子どもを産んだことのある犬などは長くなったりすることも。個体差の大きさが特徴なので、あくまでも目安としてとらえましょう。

また、ひとつのサイクルが終わると、次の生理までは4か月から半年ほどです。年に2回程度とそう多くはないですが、この時期は血の処理などたいへんな事も増えるので少しでも準備はしておきたいところです。

発情前期に出血する

オシッコの回数が増える、そわそわする、陰部のふくらみ、そういったいつもと違う様子が見られたら生理が始まるサインの可能性が高いです。このオシッコ(マーキング)のにおいでオス犬が寄ってきますが、この時期にオス犬を受け入れることはあまり無いです。ただし、追いかけられてしまうこともあるので、散歩中は気を付けてくださいね。


出血が始まっても、小型犬などは自分で舐めとってしまい飼い主が気づかないときもありますので、「そろそろかな?」と思ったら気をつけて見てあげましょう。

出血が治まってからが心配、発情期

出血が少なくなると、人間の感覚では一安心してしまいそうですよね。ただし、犬に関してはこのころから本格的な「発情期」に入ります。言葉通り、オス犬を受け入れてしまうので不要な妊娠には十分注意をしてください。

ちなみに、排卵前後から5日間は妊娠可能な時期と、人間と比べると非常に長いものです。

発情後期には想像妊娠の可能性もある

この時期に入って心配なことは「想像妊娠」です。通常、妊娠がされなかった場合には止まる女性ホルモンの中のひとつの分泌が、犬の場合には長期にわたり分泌され続けます。この場合に心配なことは出てしまった母乳を舐めて起こる乳腺炎など。

妊娠のような症状が出ている場合には、動物病院に相談をしてくださいね。

犬の生理中に注意すること

犬の生理中に一番注意することはやはり「不要な妊娠」です。不要な妊娠は悲しい結果を招きかねませんし、母犬の体には非常に負担がかかるものです。どれだけオスを近づけさせないか?がポイントとなります。この時期に控えておきたいことなどをまとめましたので、予定を立てる際などの参考に。

散歩に注意・ドッグランは控えるのがマナー

この時期のお散歩には注意して、いつも行く公園などでも犬の集まりやすい時間帯などは避けるようにしましょう。また、ドッグランにヒート中の犬を連れて行くのはマナー違反ですよね。トラブルのもととなってしまうので、多くの犬が集まる場所への配慮を持ちましょう。

また、普段外で飼っている方も、この期間は室内に入れてあげるようにした方が良いですね。

陰部を清潔に・おむつかぶれに注意して

生理のとき以外でも、陰部を清潔に保つことは膣炎などの予防にもつながります。とくに生理中にはおむつやナプキンの使用もあることと思いますが、こまめに交換してむれたり不潔な状態をキープすることの無いようにしましょう。目安として2回オシッコしたら交換と言われていますが、1回ごとに変えてあげた方がいいですよ。匂い対策にもなります。

シーツやカーペットに血がつく!どうしよう?

犬の生理期間中に飼い主さんを悩ませるのが「血がつく」こと。準備万端にして、少しでも負担を減らしましょう!

人間のおむつなら割安!作り方は簡単

一番有効な方法はやはり「おむつ」を使うことですよね。でも犬用のおむつや生理用ナプキンって少し高いんです。そんなとき、人間の赤ちゃん用おむつに少し手を加えれば犬にも使えて割安で済みます。

その作り方は簡単で、犬の大きさに合わせてカットし、粘着テープで止めるだけ。ずり落ちないようにマナーバンドや腰回りをカバーする洋服などがおすすめです。

また、皮ふの弱い子には素材に気を使って、すこし手間はかかりますが布おむつを手作りしてあげてもいいですね。

ケージで寝かせる

普段は一緒に寝ていても、この期間に一緒に寝てはシーツに血がつき、毎日の洗濯もたいへんになります。日頃からケージでも寝られるクセをつけておくと、生理期間などには役立ちます。

ついてしまった血の落とし方

シーツなどに血がついてしまったら放置せず、すぐに対処することでシミ抜きをしやすくなります。「液体酸素系漂白剤」をひとつ用意しておきましょう。これを綿棒につけて、ついた血のあとに塗っていくと落ちることが多いです。

ただし、その漂白剤を舐めたりしては大変なのでしっかりと洗濯をしてくださいね。カーペットなど洗濯のしづらい物は、お酢やセスキを使用すると落ちやすいですよ。

まとめ~避妊手術のタイミング

病気のリスクを減らすためにも、愛犬に避妊手術を考えている方も多いですよね。避妊手術のタイミングは生理が終わってから2か月後くらいが目安なので、生理が終わったら次の生理がきてしまう前に受けさせましょう!

関連するキーワード


ケア 生理 避妊 手術

関連する投稿


【ペットの保険】愛犬や愛猫の保険は必要?万が一の医療費対策を考えよう!

【ペットの保険】愛犬や愛猫の保険は必要?万が一の医療費対策を考えよう!

こんにちは。愛玩動物飼養管理士のヤナセです。 愛犬や愛猫、ペットは大切な家族…元気で長生きしてほしいですよね。万が一、ペットが怪我や病気になったとき、動物病院の治療費が高いために必要な治療が受けられない…という事態は避けたいところ。今回は、ペットの医療費対策のひとつ「ペット保険」について考えてみましょう!


愛犬の避妊手術!術後の注意点と用意しておきたいアイテムは?

愛犬の避妊手術!術後の注意点と用意しておきたいアイテムは?

愛犬に出産させる予定のない飼い主さんは、避妊手術を選択することが多いと思います。避妊手術は大勢の愛犬が経験していることですが、やはり開腹をするため体にも大きな負担がかかります。体調が落ち着くまで、飼い主さんが正しい方法でケアしてあげましょう。避妊手術後の注意点や必要なグッズをご紹介します。


《知っておくべき》避妊手術・去勢手術のこと!

《知っておくべき》避妊手術・去勢手術のこと!

避妊手術・去勢手術は、ペットにとって必要なのか・・・悩む人は少なくありません。 そんな避妊手術や去勢手術の詳細・メリットとデメリットを、ご紹介します!


愛犬の発情・マウンティング・腰振り。戸惑う行動の対応策は?

愛犬の発情・マウンティング・腰振り。戸惑う行動の対応策は?

犬には生理や発情があり、オスメス関係なくマウンティングや腰振りといった行動を取ることがあります。これらは犬の本能的な欲求によるものですが、散歩中だったり、友人の犬に乗ってしまう、家族(子ども)を相手にしてしまう等、困ることがありますよね。こうした行動の意味と止めさせ方をまとめました。


【お手入れ】自宅でするシャンプーのやり方をトリマーが解説します

【お手入れ】自宅でするシャンプーのやり方をトリマーが解説します

犬の体をずっと洗わずに放置すると、皮脂が酸化して変な臭いを発したり、ノミやダニの温床と化してしまったりします。愛犬の健康を保つためにも1ヶ月に1回は洗ってあげましょう。今回は、自宅でするシャンプーのやり方を解説します。


最新の投稿


絶対ダメ!!犬にアルコールを与えるリスク

絶対ダメ!!犬にアルコールを与えるリスク

人間にとって少量であれば健康にも良いとされるアルコールですが、犬にとってアルコールとはどんな作用があるのでしょうか。危険な犬とアルコールの関係を解説します。


愛犬に白髪が生えた!?知っておきたい犬の毛の退色とは?

愛犬に白髪が生えた!?知っておきたい犬の毛の退色とは?

人が年齢を重ねると黒髪が薄くなり、白髪が生えてきます。この現象は人ならではというイメージがありますが、実は愛犬にも白髪が生えてくることがあります。これを退色と言い、どんな犬でも加齢によって、白髪が増えていくのです。今回は、そんな愛犬の白髪(退色)について、くわしくご紹介します。


愛犬が自分の名前を覚えてくれない!しつけ方法のコツは?

愛犬が自分の名前を覚えてくれない!しつけ方法のコツは?

家族で愛犬を迎えた時に、まずどんな名前をつけようかと一生懸命名前を考えた人は多いのではないでしょうか?しかし、せっかく考えた名前で愛犬を呼んでも、それが自分のことだと認識できていないと悩む飼い主さんもいます。今回は、愛犬が名前を覚えてくれるしつけ方のコツをご紹介します。


犬猫以外のペットを飼う方必見!うちのペットは保険に入れるの?

犬猫以外のペットを飼う方必見!うちのペットは保険に入れるの?

熱帯魚、イグアナ、インコ、フェレットなどいろいろな動物を飼っている方がいるように、犬猫以外のペットを飼っている方はとても多いです。中でも魚類や鳥類は人気です。ただ犬猫以外のペットを飼っていると、ペット保険に入れるのか気になりますよね?この記事ではその疑問を解消していきます。


【困った!愛犬の吠え癖】落ち着きのコマンドを教えよう!

【困った!愛犬の吠え癖】落ち着きのコマンドを教えよう!

こんにちは。愛玩動物飼養管理士のヤナセです。 来客時や留守番、ゴハンや遊びの要求など、ワンワンと吠えはじめたら止まらない愛犬の吠え癖に、悩んでいませんか? 叱っても宥めても止まらない吠え癖には「落ち着きのコマンド」を上手に使って、愛犬の安心の暮らしを守りましょう。