猫の糖尿病の原因、症状、治療とは?飼い主にできる2つの予防策

猫の糖尿病の原因、症状、治療とは?飼い主にできる2つの予防策

猫も糖尿病になるときいて驚く方がいますが、犬も猫も人間と同じで加齢とともに糖尿病発症の確率は増加します。糖尿病になるのは200匹に1匹という資料もありますが、愛猫の糖尿病に気づかない飼い主が多いのでしょう。今回は猫の糖尿病について考え、もしもの時にはしっかり治療してあげられるようにしましょう。


猫の糖尿病の原因は?

猫の糖尿病の原因はまだ特定されてはいませんが、いくつかの要因が重なって発症すると考えられています。

加齢

9歳以上の猫は糖尿病になりやすくなりますが、これは加齢によって基礎代謝が落ちることと関係しているようです。

肥満

体重の増加に従って糖尿病の発症率も上がります。3kgの猫の糖尿病発症率と比較して、4kgでは3倍、5kgでは5倍、8kgでは20倍となっています。日本の飼い猫の場合、二匹に一匹は肥満です。この点は飼い主が気をつけなければいけません。

品種

品種による糖尿病の発症率調査が行われ、バーミーズ、ノルウェージャンフォレストキャット、トンキニーズの発症率が他より高いというデータがありますが、発症に関する遺伝子は特定されていません。これから研究が進んで明らかになる分野でしょう。

膵臓(すいぞう)疾患

膵臓に発生した炎症や腫瘍によって糖尿病になることがあります。膵臓はインスリンを分泌して血糖値を一定濃度にコントロールする働きがありますから、糖尿病と深いかかわりのある臓器なのです。

投薬

ある種の薬はインシュリンの働きを弱めて糖尿病を引き起こすことがあるので、長期間薬を服用する場合はかかりつけの獣医さんに相談しましょう。

猫の糖尿病の症状は?

猫の糖尿病は病気らしくない症状から始まるので、飼い主さんは異変に気づかないことが多く、糖尿病を悪化させてしまうことがよくあります。

水をたくさん飲む

猫は本来あまり水を飲まない動物ですが、糖尿病になると喉が渇くので水を大量に飲み、尿の量も増えます。

たくさん食べる

食欲が増してたくさん食べるようなりますが、体重は増えません。よく食べるので、飼い主さんは「うちの子は元気!」と思ってしまいがちです。

歩き方が変になる

神経系に異常が生じるので、おかしな歩き方をするようになります。かかとを床につけて歩いたり、後ろ足が立たなくなったりしたら要注意です。

急激に痩せる

糖尿病がかなり進行すると、急激に痩せたり吐いたりするようになります。

猫の糖尿病の治療ってどんなことするの?

猫の糖尿病の治療法は、主に2つです。

インシュリン注射

インシュリンを投与して糖を体内に取り込めるようにする治療を行ないます。毎日動物病院に連れて行って獣医さんに注射してもらってもいいのですが、それだと猫の負担になってストレスの元です。大抵は病院で指示された量のインシュリンを家で飼い主さんが注射します。うちの子の場合はかなり高齢だったこともあり、だんだん血糖値が安定しなくなり低血糖で死にかけてしまいました。それからは毎日朝晩、病院で血糖値を計ってからインシュリンを打つという生活になりました。

食事療法

糖尿病に食事療法は欠かせませんから、糖の吸収をコントロールするフードに切り替えましょう。糖尿病と診断されると、動物病院で糖尿病用のフードを勧められると思います。基本的には獣医さんが勧めてくれたフードを食べさせればいいのですが、なかなか食べないのが普通です。猫は食に対して気難しいので、どんな病気になっても食餌療法には苦労します。「ぜんぜん食べてくれません」「お気に入りの缶詰と混ぜても見向きもしてくれません」などと嘆く飼い主さんはとても多いのですが、それでは甘いのです。治療のためですから強制的に食べさせてください。ペースト状にしてシリンジに入れて、指定された量を強制給餌しましょう。

猫の糖尿病は予防できるの?

関連する投稿


猫ブームで人気!招き猫の世界

猫ブームで人気!招き猫の世界

空前の猫ブームに乗っかって、招き猫にも注目が集まっています。招き猫は右手?左手?それぞれの意味はあるのでしょうか。


猫好きさん集合♥店頭では見つからない「猫まみれ」グッズ紹介10選

猫好きさん集合♥店頭では見つからない「猫まみれ」グッズ紹介10選

猫好きさんが欲しいものといえば猫グッズ。誰しもひとつは猫アイテムを持っているのではないでしょうか?そんな猫に囲まれていたい方におすすめしたいのがユニークな猫グッズで知られている「フェリシモ猫部」。今までにない猫グッズが盛りだくさんなので楽しいですよ。


【簡単&格安】ペット用消臭剤を手作りしよう!

【簡単&格安】ペット用消臭剤を手作りしよう!

ペットを飼っているとおしっこや毛の臭いで悩む飼い主さんも多いものです。今回は、簡単&格安でペット用の消臭剤をハンドメイドする方法をお伝えします。


猫エイズという病気、知っていますか?

猫エイズという病気、知っていますか?

動物には様々な病気があります。かかってほしくはありませんが、やはり生きて行くうえでは病気はつきものになってきます。猫特有の疾患、猫エイズ。これはどのような病気なのでしょうか?予防できるものなのか?猫エイズについて、調べてみましょう。


マッサージみたい?猫がふみふみしてくるワケは?

マッサージみたい?猫がふみふみしてくるワケは?

猫の悶絶級のかわいいしぐさのひとつに「ふみふみ」があります。ふみふみする猫としない猫の違いとは?ふみふみの意味を探ります!


最新の投稿


絶対ダメ!!犬にアルコールを与えるリスク

絶対ダメ!!犬にアルコールを与えるリスク

人間にとって少量であれば健康にも良いとされるアルコールですが、犬にとってアルコールとはどんな作用があるのでしょうか。危険な犬とアルコールの関係を解説します。


愛犬に白髪が生えた!?知っておきたい犬の毛の退色とは?

愛犬に白髪が生えた!?知っておきたい犬の毛の退色とは?

人が年齢を重ねると黒髪が薄くなり、白髪が生えてきます。この現象は人ならではというイメージがありますが、実は愛犬にも白髪が生えてくることがあります。これを退色と言い、どんな犬でも加齢によって、白髪が増えていくのです。今回は、そんな愛犬の白髪(退色)について、くわしくご紹介します。


愛犬が自分の名前を覚えてくれない!しつけ方法のコツは?

愛犬が自分の名前を覚えてくれない!しつけ方法のコツは?

家族で愛犬を迎えた時に、まずどんな名前をつけようかと一生懸命名前を考えた人は多いのではないでしょうか?しかし、せっかく考えた名前で愛犬を呼んでも、それが自分のことだと認識できていないと悩む飼い主さんもいます。今回は、愛犬が名前を覚えてくれるしつけ方のコツをご紹介します。


犬猫以外のペットを飼う方必見!うちのペットは保険に入れるの?

犬猫以外のペットを飼う方必見!うちのペットは保険に入れるの?

熱帯魚、イグアナ、インコ、フェレットなどいろいろな動物を飼っている方がいるように、犬猫以外のペットを飼っている方はとても多いです。中でも魚類や鳥類は人気です。ただ犬猫以外のペットを飼っていると、ペット保険に入れるのか気になりますよね?この記事ではその疑問を解消していきます。


【困った!愛犬の吠え癖】落ち着きのコマンドを教えよう!

【困った!愛犬の吠え癖】落ち着きのコマンドを教えよう!

こんにちは。愛玩動物飼養管理士のヤナセです。 来客時や留守番、ゴハンや遊びの要求など、ワンワンと吠えはじめたら止まらない愛犬の吠え癖に、悩んでいませんか? 叱っても宥めても止まらない吠え癖には「落ち着きのコマンド」を上手に使って、愛犬の安心の暮らしを守りましょう。