食用犬だった歴史もある!?チャウチャウを飼う前に性格と特徴、かかりやすい病気などを知る

食用犬だった歴史もある!?チャウチャウを飼う前に性格と特徴、かかりやすい病気などを知る

たてがみがモフモフとしてかわいらしく、まるでパンダかテディベアのような愛くるしい外見なのによく見るとちょっと困ったようなしかめっ面をしているチャウチャウ。普段めったに見かけないチャウチャウとはどんな犬でしょうか?チャウチャウの知られざる魅力と特徴や飼い方についてご紹介します。


チャウチャウの特徴

日本にチャウチャウはどれぐらいいるの?

日本にチャウチャウはどれぐらいいるのでしょうか?ジャパンケネルクラブの2015年のデータでは134種類中61位。登録してあるだけで100頭ほどです。1位のプードルの1/80程度しかいません。飼育やしつけが難しいとのうわさもあり、とても少ない数しか飼われていなので散歩等で見かけることはめったいないでしょう。見かけたらラッキー?

チャウチャウの外見

角ばったずんぐりむっくりな体型が目を引きます。大きくて頑丈な頭、中心にぎゅっと寄ったユニークな顔、極寒の地で飼われていた犬らしく寒さに強い密集して生えたふさふさの毛、ライオンのようなたてがみ、立った耳、窪んだ眼窩(奥目)、太くて短い脚。

なにより印象的なのは紫色の舌とまっすぐに棒状に伸びた後ろ足でしょう。この後ろ脚のせいでどことなくぎこちない赤ちゃんのようなかわいらしいよちよち歩きをします。

チャウチャウの歴史

実は起源は諸説あってはっきりしていません。中国では古くから宮廷や貴族の間で飼われていたようです。また中国東北部やモンゴルでは極寒の冬を越すために毛皮を採ったり、なんと食用として飼われていたりしたことも。18世紀ごろイギリスに渡り、その珍しさと愛くるしい外見からビクトリア女王に愛されました。寒いところで生まれた犬なので日本の暑い夏はとても苦手です。

チャウチャウの性格は?

基本的な性格

飼い主とその家族には強い愛着と忠誠心を抱いてよく懐きますが、それ以外の人や一緒に育ったペット以外の動物にあまり興味を抱きません。すこし内気なところがあります。また警戒心が非常に強く、番犬向きの犬種です。

見た目はパンダやくまのぬいぐるみのように愛くるしくお茶目な感じですが、性格はしばしば猫に喩えられるほど独立心旺盛で、プライドが高く、感情表現が控えめです。飼い主のそばに寄り添うことは好きですが、一緒にはしゃいで遊ぶことは少ないでしょう。頑固な一面があります。常に落ち着いて威厳があり、上品なところが少しよそよそしく感じる人がいるかもしれません。成犬になると滅多なことではしゃぎません。外見と中身のギャップがかなりある犬だと思います。

一方で犬の良い気質も備えており、非常に忠誠心が強く、飼い主に献身的です。万が一、飼い主に危機が迫った時は身を挺して飼い主を守るでしょう。家族が出張で家を空けた際は、出て行った方角をじっと見つめて、何日も門のところで待ち続けていたことがあります。

チャウチャウは賢くしつけやすい

落ち着きがあって、賢い犬ですのでかなりしつけやすい方です。飼い主の命令は忠実に守る上に、問題行動を起こすこともあまりありません。暴れていたずらをするようなこともないでしょう。

ただし、いくつか注意点があります。

・知らない人に対してかなり警戒心が強い犬ですのでできるだけ子犬のうちから家族以外の人に慣れさせる方がよいでしょう。


・子供のころ甘やかして好きなようにさせたままでいると主従関係が逆転してしまい、成犬になって非常に扱いにくくなります。頑固な一面もありますのでしつけ直すのは大変でしょう。


・忠誠心を得るには主従関係をはっきりさせなければいけない犬です。同じ大型犬でもフレンドリーなレトリバーなどとは大きな違いがあります、ただし、しつける場合は言葉のほうがよいでしょう。どの犬もしつけで叩くと逆効果になることが多いのですが、チャウチャウは特に気位が高く独立心も強いのでおすすめできません。いったん、飼い主を認めると終生飼い主に従い、飼い主の命令を守りますので、そうなると色々と教えるのに苦労することはないでしょう。

・できれば小さな子犬のうちに忠誠心を得るようにしておくと後々しつけが楽になるでしょう。

チャウチャウはおとなしい性格

騒々しくするのを好まない性格です。自分が忠誠を誓った飼い主には気配りができ、静かにしていることができるので、ゆったりと共同生活を楽しむことができるはずです。

一方、飼い主が招待していない人が自宅に来た場合、警戒してかなり吠えるでしょう。配達、工事の方が突然来られた場合は注意が必要です。飼い主が不意の来客を迎える姿を見ると安心して吠えるのをやめますので、声を掛けて紹介してあげてください。番犬としてはとても頼りになる犬です。

チャウチャウは他のペットとも暮らせる

大丈夫です。特に子犬のころからともに育った場合は、どんな動物とも仲良くできます。ただし、独立独歩の気風なので、ベタベタと干渉されることやなれなれしくされることをあまり好まないでしょう。ほどほどの距離感をもって仲良く付き合うはずです。

小さな子供がいるけど大丈夫?

基本的には大丈夫です。お子さんと一緒に育った場合は喜んで仲良くするでしょう。ただ、やんちゃなお子さんがおられるご家庭は注意が必要です。どちらかというと小さな子供から乱暴に扱われることが苦手です(猫と似ています)。やんちゃな子供から手荒に扱われてもひたすらじっと耐える面倒見のよい犬種もいますが、チャウチャウはそれがあまりできません。

また小さな子供と一緒になって暴れたり、はしゃいだりするのも苦手です。どちらかというと犬の扱い方を知っている年長のお子さんとの方が相性が良いでしょう。

ご家庭に小さなお子さんがおられる場合は、お子さんが耳や足を引っ張ったりしないようそばで注意しながら見守るほうが良いでしょう。

チャウチャウのかかりやすい病気

チャウチャウは股関節形成不全に注意

大腿骨と骨盤の骨の繋ぎの部分に先天的に異常がある病気です。体重が重く股関節に負担が掛かる大型犬に多いですが、遺伝が主な原因と言われています。

チャウチャウは頭数が少なく、あまり質の良くないブリーダーは遺伝的に異常のある犬同士の交配や近親に近い犬同士の交配も行うことがありますので注意が必要です。信頼のおけるブリーダーから子犬を購入する方が安心できるでしょう。

また急激に成長する子犬のころに肥満になると、体重を支える股関節や腰に過度の負担が掛かり、股関節形成不全になりやすくなります。もともと遺伝でそういった病気になりやすい因子を持っているので肥満にならないよう注意が必要です。

チャウチャウは眼瞼内反症になりやすい

チャウチャウの特徴として奥まったところにある目があげられますが、ぐっと奥に目が引っ込んでいるために瞼の肉が眼球の内側に入り込みやすくなり、角膜に接触してしまうことがあります。

よく目やにが出たり、涙を流していたり、前足で目を触っていたら要注意です。症状がひどいようでしたら獣医さんに連れて行ってあげてください。

チャウチャウを飼う際に気をつけること

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