子犬の幼稚園とは?
最近犬が人を怖がってしまったり、威嚇してしまったりといった問題行動が増えています。その原因の一つが社会性の不足している環境に置かれていること。本来子犬のときに、母犬や兄弟犬と遊んだり、外の環境に触れたりすることで社会化が進んでいきます。
しかし、この時期にあまり他の人との関わりがなかったなく、外に出かける機会が少ないと、そのまま社会性が育たずに、いつまでも人に慣れないという問題が起こることも。特に最近の愛犬は、自宅にいるだけでなく飼い主さんと一緒に買い物や旅行に行くなど、家族と同じコンパニオンアニマルとなっています。
そのため、どんな場所でも落ち着いて過ごせる社会性を身に付けさせることが重要なのです。そんな社会化をサポートしてくれる施設が子犬の幼稚園や保育園。この施設は人で言えば小学校に当たる場所で、犬の社会化に特化している特殊なカリキュラムが組まれています。
子犬のときにしっかりとしつけしておきたい無駄吠えを始め、噛み癖などの問題行動を起こすのを未然に防ぐ効果があります。
愛犬を子犬の保育園に預けるメリット
■社会化のサポートになる
先ほども述べたように、愛犬を幼稚園や保育園に預けるのは社会化のサポートになります。本来、子犬の社会化期は生後2ヵ月から1歳までの間。この時期に他の犬や人、音や環境に慣れさせておくことで、周囲への順応性を高めることができます。
その結果、人と犬とも楽しく過ごせるしつけを学ぶことができ、人を噛む、無駄吠えをしない、トイレを覚えるなどの人と暮らす上でのルールを知ってもらえるのです。
子犬の幼稚園が行うトレーニングはどんなものがある?
子犬の幼稚園が行っているトレーニングにはどんなものがあるのか、一つひとつをくわしく見ていきましょう。これはあくまで一例ですので、幼稚園や保育園によってカリキュラムは異なります。
事前に複数の幼稚園を調べ、自分の愛犬に合ったカリキュラムを実施している施設を選びましょう。
■ほかの犬どのコミュニケーション
室内犬など一頭のみ飼われている環境は、どうしても多島飼いの犬とくらべてほかの犬とのコミュニケーションスキルが低くなってしまいます。子犬の時期にほかの犬との関わりが薄いと、どんな風に関わって良いのかわからずに、噛み付きや過度の興奮を起こして、相手に噛み付いてしまうかもしれません。
また、飼い主以外の人や犬になつかず、外出自体をいやがってしまう子もいるので、子犬の段階で他の犬と積極的に関わりを持たせることで、犬同士のコミュニケーションが採れるようになります。
■周囲の環境音に慣れさせる
掃除機やドライヤーなど、愛犬が苦手な環境音に慣れさせるトレーニングも行います。他にも車の音やチャイムの音など、大きな音にも慣れるトレーニングを行うため、散歩が苦手な愛犬にもおすすめ。
複数の環境音に慣れさせることで、来客時に怯えて相手を噛んでしまったり、掃除機などを壊したりする問題行動の予防になります。また、色々な音に慣れているので買い物や旅行にも連れ出しやすくなりますよ。
■基本のしつけ
お座り、ふせ、待て、ハウスなどの基本的なトレーニングも行ってくれます。飼い主さんがしつけていても、思うようにコマンドを聞いてくれずに困っているというケースも多いです。
そこで、プロのトレーナーに依頼すれば愛犬がおすわりなどのコマンドを理解して、飼い主さんの指示に従ってくれるようになります。愛犬のしつけに関する悩みも相談できるので、初めて犬を飼う人におすすめです。
■体を触らせるトレーニング
愛犬の顔やお腹など、触られるのが苦手な場所がないように慣れるトレーニングも行っています。触られるのが苦手な愛犬だと、爪切りや歯磨き、ブラッシングなどのケアがスムーズにできません。
最悪飼い主さんを噛んでしまうこともあるため、子犬の段階でトレーニングを積んで慣れさせることができます。また、獣医さんからの診察もスムーズに受けられるというメリットがあります。
子犬の幼稚園の料金について
料金は施設によって異なりますが、週2回程度で月額4~5万円程度のところが多いです。
また、犬の大きさによっても異なり、大型犬は1万円ほど料金がプラスされるため確認をしておきましょう。
施設に連れて行く以外にも、直接自宅に出張訪問に来てくれる幼稚園もあります。こちらは成犬にも対応しており、その家庭に合ったプランを提供してもらえるため、愛犬の問題行動に悩んでいる飼い主さんにおすすめです。
まとめ
愛犬の幼稚園は年々増加しており、犬の社会科の重要性が見直されています。特に1歳までのしつけが愛犬の一生を左右すると言っても過言ではない程、とても大切な時期です。
この時期に人と楽しく暮らすためのトレーニングを積むことで、楽しく散歩や旅行ができるようになりますよ。自分だけではしつけが不安という飼い主さんは、子犬の幼稚園を利用してみてはいかがでしょうか。