老犬になっても散歩は行うべき?どんなことに注意すればいいの?

老犬になっても散歩は行うべき?どんなことに注意すればいいの?

子犬のときから一緒に過ごしてきた愛犬も、人の7倍の速度で年を取ってしまいます。そのため、やがてやってくる老犬になってからのお世話は、今までと気を遣うポイントが増えていきます。今回は、そんな老犬のお世話の中でも散歩の注意点についてご紹介いたします。


こんなサインがあったら散歩の仕方を変えよう

歩くのが遅くなった


散歩中に歩くスピードが以前よりも遅くなったのは、足腰の関節が弱ってきている可能性があります。歩かないからと言ってリードを引っ張ったり、急かすように声をかけたりすると愛犬はストレスを感じてしまいます。

歩くスピードが遅くなったら、その速さに合わせて散歩の仕方を変える必要があります。

散歩の途中で帰りたがる、歩かなくなる

老犬になると体力が低下し、いつもの散歩コースを最後まで歩き切るのが難しくなっていきます。途中で歩いて来た方向に戻りたがったり、歩くのをやめたりする状態が見られたら、散歩コースを見直してみましょう。

呼吸が荒い

老犬になると体温調節機能が低下し、人にとっては大した暑さでなくとも熱中症になることがあります。そのため、いつもの散歩コースでゼエゼエと息が上がったり、咳込んだりする症状がないか観察をしてあげましょう。

老犬を散歩させるときの注意点は?

老犬は体力や体温調節機能が衰えているので、無理のない範囲で散歩に連れ出してあげましょう。散歩が大好きだった老犬は、たとえ足腰がおぼつかなくても外に出ることでストレスを発散しています。

そのため、できるだけ外の空気を感じさせ、日光浴をさせてあげたいですね。ここでは老犬を散歩に連れて行く際の注意点をご紹介します。

時間帯について

基本的に日の光が強くない朝早くや夕方に連れて行きましょう。特に、夏など気温が高くなる時期はアルファストが40度以上の高温になっており、散歩に連れ出すことで熱中症になる危険性が高くなります。

散歩に連れて行くときはまず地面に触れてひんやりしている程度まで気温が下がっているのを確認してください。地面が温かいときは身長が低い愛犬にとって、暑さを感じているかもしれません。

気温が高い時期は、普段より朝なら1~2時間早く、夜なら遅い時間帯にずらして連れて行ってあげましょう。また、太陽光をしっかり浴びせてあげるとメラトニンというホルモンが分泌されます。

このメラトニンは体内時計を整える作用があり、朝に散歩に連れて行ってあげることで夜にぐっすり眠れるようになっていきます。老犬の夜泣きや徘徊に悩んでいる飼い主は、ぜひ朝に散歩へ連れて行ってあげましょう。

散歩中の持ち物

■水分

老犬は体温調節機能が衰えているので、散歩中に体を動かすことで体温が急上昇します。そのため、短時間の散歩でも喉が渇きやすくなっており、忘れずに水分を持って行ってあげましょう。

■服

反対に秋や冬など気温が冷え込む時期は、散歩中に老犬が寒がることがあるので、防寒用の服を一枚持って行きましょう。風を通しにくいナイロン素材のものや、雨が降りそうなときは体が濡れないようレインコートを持参してください。

■バスタオル

長い時間歩き続けられない老犬の場合、少しでも日光浴ができるよう散歩コースの途中で日光浴をさせてあげましょう。このとき、体が痛くならないようバスタオルを地面に敷いてあげるのがおすすめです。

また、愛犬がゆったり過ごせるように、バスタオル以外にも薄めのクッションを敷いて床ずれ防止をするのも良いでしょう。

■交通費・携帯電話

体が衰えている老犬は、散歩中に突然動けなくなったり体調が悪くなったりすることがあります。その時、歩いて帰宅するのは時間がかかってしまうため、すぐに動物病院へ連れていけるよう、交通費などのお金も忘れずに持っておきましょう。

また、かかりつけの動物病院へ行く際に事前に携帯電話で連絡をしておくと、スムーズに診察をしてもらえます。老犬との散歩は万が一の状況に備えて、必要な道具をしっかりと用意しておきたいですね。

ウォーミングアップで体をほぐしてあげよう

老犬は関節が固まりやすく、筋肉量も減っているので散歩中の足腰の負担は大きくなっています。そのため、いきなり散歩に連れて行かず軽めのストレッチをして、体をほぐしてあげてから連れていってください。

運動前の準備運動と同じように、まずは前足、後ろ足をしっかりと屈伸させて柔らかくしましょう。このとき、足をかばうような様子が見られたら、関節に痛みがある可能性があるため、無理に散歩に連れて行かず、体を休ませてあげてください。

ストレッチが済んだらリードを付けて室内を5~10分ほど散歩して、問題なく歩けるようだったら外に連れ出しましょう。

まとめ

老犬になっても散歩が大好きだった愛犬は、できるだけ外に連れ出してあげることでストレスが和らぎ気持ちが元気になってくれます。散歩の際は老犬の負担を減らせるよう、飲み水やタオルなどを忘れずに持って行き、万全の体勢で連れて行ってあげましょう。

また、歩き方がよろよろしていたり、すぐに座ったりするときは病気の可能性も考えられます。明らかに元気がなくなったと感じたら、動物病院へ連れて行って検査してもらうのも老犬の健康管理に欠かせません。

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