クレートは安心で居心地がいい、と教えることがクレートトレーニングの目的ですので、クレートを嫌いになるようなことはしないでください。
■入れっぱなしにしない
犬は自分の「寝床」を清潔に保つ習性があるので、クレートの中ではトイレを我慢しています。また、あまり長時間クレートに入っていると、我慢できずにおもらしをしてしまうかもしれません。そうなると、自分の排泄物のにおいのついたクレートには入りたがらなくなってしまいます。
■悪い条件づけをしない
病院に行くときだけクレートに入れていると、「クレート」⇒「病院」⇒「嫌な思いをする」と条件づけされてしまい、クレートに入るのを嫌がるようになるかもしれません。愛犬にとって楽しいところに行くときもクレートを活用し、悪い条件づけをさせないように注意しましょう。
■クレートを「罰」に使わない
何か悪いことをしたときに罰としてクレートに入れる、という使い方をしてしまうと、愛犬がクレートを嫌な場所として学習してしまい、入らなくなってしまいます。
■大きな音などで脅かさない
クレートを叩いたり振動を与えたりして、中にいる愛犬を脅かしてしまうと、クレートに恐怖心を抱くようになり、入らなくなってしまいますので、注意してください。
愛犬のクレートトレーニングのまとめ
クレートトレーニングは「クレートに入るようにする」トレーニングではなく、「居心地のよいクレートを好きになり、そこで過ごすのを好きにさせる」トレーニングです。愛犬を狭いクレートに入らせるのは可哀そうな気がするかもしれませんが、実はそんなことはありません。犬はもともと狭くて暗いところが好きで、落ち着いて過ごせます。クレートに慣れれば、そこを「自分の安心できるスペース」と認識するようになり、自らすすんで入るようになって寛いだり眠ったりするようになるでしょう。