犬がごはんを隠すのはなぜ?犬にみられる謎な行動 

犬がごはんを隠すのはなぜ?犬にみられる謎な行動 

犬を飼っていると、半数以上の人は犬にごはんを隠されたという経験を持っているのではないでしょうか? 飼い主は愛犬のごはんを取る気などないのに一体何故…。 実はその行動は、犬の本能からきているのです。 ここでは、犬がごはんを隠すという謎な行動について解説します。


犬がごはんを隠す理由

犬は食べ残したごはんを隠すことがあります。
これは、隠しておくことで自分がお腹がすいた時、ごはんが食べたくなった時にいつでも食べられるようにしているのです。
そして、これは野生で生活していた頃の本能によるものなのです。
現代では、犬は家庭でペットとして大切に飼育され、決まった時間に食事を与えられるので、こうした行動は必要ないのですよね。
しかし、野生で生きていた時代には、次にいつ食事にありつけるかがわからないので、ごはんが残ると穴を掘ってその中に隠していたと言われています。
ですので、現代において飼い犬がごはんを隠す行為はこの頃の名残りなのです。

犬がごはんを隠すのはやめさせるべき?

室外犬の場合には、特別な理由がなければごはんを隠すことをやめさせる必要はないでしょう。
しかし、室内犬では話が違ってきます。
部屋の中で、ソファの下やテレビの裏などから隠していたごはんが出てくるのは考えものです。衛生的に問題がありますよね。この場合にはやめさせることを考えたほうが良いでしょう。
ただし、これは犬の野生の本能です。
無理やりやめさせようとすると、犬にストレスがかかってしまうことがあります。
叱ったり、隠しているものを無理やり取り上げようとすると反発して攻撃的になったり、余計に隠す行動がひどくなってしまう場合もあります。これでは元も子もありませんよね。
愛犬がごはんを隠す行動をやめさせたい時には、対策を立てて少しずつそれに慣らしていく必要があります。

対策①ごはんの量を調節する

まず考えられる対策としては、食事の量の見直しです。
いま与えている食事の量は適正ですか?もし、愛犬がいつも食事を残し、それを隠しているとすれば、それは与えている食事の量が多いということです。
かといって、食事の量を減らしすぎて食事が足りないということは問題です。
食事の量は、体重別に考えられる目安はありますが、実際に食べる量には個体差があります。
いつも愛犬がどのくらいの量を食べているのかをよく観察し、その子にとっての適正な食事量を考えてあげましょう。
適正量がわかれば、それ以上与える必要はありません。
食事が余ると、それを隠す行動に繋がるので、あまりが出ない適正な食事量を与えるようにすることで、無理やりやめさせなくても、自然と問題が解決することがあります。

対策②食事の時間を決める

毎日の食事の時間をきちっと決めておくことも大切です。
心配性の飼い主に多いことですが、愛犬がお腹がすいたらいつでも食事を取れるようにと、一日中食事を置きっぱなしにしているケースがあります。
愛犬への配慮という意味では気持ちはわかるのですが、食事を置きっぱなしにしていると、いつでも食事を隠せるという環境を作ってしまいます。
犬の性格にもよりますし、食事を隠すことがない子であればそれでも問題ないでしょう。しかし、食事を隠して困っている場合には食事を置きっぱなしにすることはやめましょう。
食事の時間をいつも決まった時間で30分程度と設定し、その時間内に食事を取るよう習慣付けましょう。
食事が済んでいなくても、30分たったらお皿を片付けるようにすると、犬はその時間内で食事を取るようになります。普段一度に量を食べない子でも、食事の時間を30分と決めてしまえば、その時間内に食べきろうとするようになるでしょう。
食事を取ることに一生懸命になるので、食事を隠す余裕もなくなります。

ごはん以外を隠すことも

ご飯以外にも愛犬がよくものを隠すことはありませんか?
自分のおもちゃを隠したり、飼い主の靴やスリッパを隠したりする犬もいますよね。
犬が自分のおもちゃなどを隠すのは、ごはんを隠すことと同じ意味合いを持ちます。おもちゃ程度であれば、衛生的にも問題ないのでそれほど気にすることもないでしょう。
ただし、飼い主のものを隠す場合は少々問題があります。
愛犬が飼い主の持ち物をしょっちゅう隠してしまうのは、自分に注目して欲しい、もっと構ってもらいたいという気持ちの表れであることが多いのです。
愛犬がコミュニケーション不足を感じて、もっと構ってもらいたいと気を引こうとしているのかもしれません。
このような場合には、もっと愛犬と遊んだり、コミュニケーションを取る時間を増やしてあげましょう。

まとめ

いかがでしたか?
犬がごはんを隠すという行動は、遠い昔に備わっていた野生の本能によるものだったのですね。
愛犬のこういった行動で困っている場合には、愛犬にストレスにならないよう自然にやめさせるような対策を講じることが大切です。
また、コミュニケーションを欲して飼い主の持ち物を隠す場合もあるので、普段から愛犬の様子をよく観察し、何を求めているのか察してあげたいものですね。

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