2017年11月06日

猫の爪の正しい切り方│適切な時期・安全な道具・切り方とコツ

野良猫は狩りをしたり敵から身を守るために鋭い爪を必要としますが、室内飼いの猫はそうではありません。定期的に爪を切って程よい長さをキープしてあげましょう。今回は猫の爪の切り方をご紹介します。


もしも猫の爪を切らないと?

室内飼いの猫の爪を切らないと、いろいろな弊害が生じます。

家具やカーテンがボロボロに

飼い主が爪研ぎ道具を用意して「ここでカリカリ爪研ぐのよ!」と教えたとしても、猫の爪は家具やカーテンに引っ掛かるものです。一度引っ掛かってしまえば猫のテンションは上がり、カリカリやってしまうのは避けられないでしょう。爪が長ければ引っ掛かりやすく、家具もカーテンもボロボロになるのは時間の問題です。

爪が折れる

猫は高いところが大好き!カーテンに爪が引っ掛かることがわかると、カーテンに飛びついて登ろうとします。この時に爪が伸びていて鋭いとカーテンに突き刺さって、びろーんとぶら下がってしまいます。この光景、何度も目撃しました。こんな時に運が悪ければ、体重に負けて爪が折れてしまうこともあります。もしも折れてしまったら、動物病院で爪を抜いてもらうしかなくなるでしょう。あぁ、かわいそう…。

爪が肉球に刺さって痛い

爪が伸び放題でも猫が自主的に爪研ぎをしなくなった場合は、巻き爪のようになって肉球にささります。猫が爪研ぎをしなくなるのは病気や老齢が原因です。ただでさえ元気がない時に余計な痛い思いをさせるのはかわいそうですよね。

ひっかいて怪我

じゃれて遊んでいる時など、全然その気がないのに長くて鋭い爪が飼い主に怪我を負わせてしまうことがあります。体をかいている時に猫が自分に傷をつけてしまい、そこから皮膚炎になるということもあります。お客さんに怪我させたり、赤ちゃんを傷つけたりなど、猫が悪者になってしまう事故も起きる可能性があるので爪を切っておくことは大切です。

猫の爪を切る時期

猫は生まれたときから爪が生えています。いつから、どのくらいの頻度で爪を切ってあげればいいのでしょうか?

爪切りデビューは?

猫の爪切りは生後2ヶ月位から始めましょう。子猫の爪なんて安全だと思ったら大間違いです。細くて尖っていて、まるで針のようです。十分に気をつけて切ってください。

爪切り頻度は?

子猫なら10日ごとにチェックして、伸びていたら切ってください。カレンダーにしるしをつけておくといいですね。成猫なら半月に一度は先端を切った方がいいでしょう。

猫の爪を切る道具

人間の爪切りを使うと猫の爪が割れてしまうことがあります。猫用爪切りを準備してください。

ハサミ式爪切り

25度にカーブした刃先は猫の爪先が見やすいので、切りやすい爪切りです。小さくて柔らかい子猫の爪にも安全に使えます。

ギロチン式爪切り

穴の中に爪を入れて切るタイプの爪きりで、獣医さんやトリマーが使っています。慣れるまではハサミ式爪切りよりも少し使いにくいと感じますが、パチンッとならずにサクッと切れるので猫にとってはストレスがかかりません。

やすり

ハサミ式爪切りやギロチン式爪切りの後に、爪の切り口を柔らかくするためにやすりを使います。人間のネイルケアと同じですね。引っかかりのないなめらかな状態に整えます。

猫の爪を切る方法

猫の爪を切るにはコツがあります。

タイミング

猫が活動的な時は爪切りのタイミングではありません。リラックスしている時や眠い時を狙いましょう。うちの子は寝起きがベストタイムでした。ボーッとしている間にササッと切って、元気になってきたら途中でも終わりにします。

姿勢

猫を膝に乗せて後ろ向きに抱きます。抱っこが嫌いな子も、ボーッとしている時なら抱かせてくれます。

肉球を押して爪を出す

左手で猫の足先を持って人差し指でやさしく肉球を押すと、爪が出てきます。この時に強く足を握ったり強く肉球を押すと、猫はいやがって逃げようとすることがあります。そっと押しただけで爪は出ますから、できるだけやさしく触りましょう。

切る

爪の先の透明な部分だけ切ります。赤いところは神経や血管が通っているので、切らないように注意してください。もしそこまで切ってしまうと血が出て猫に痛い思いをさせてしまいます。深爪にならないようにしましょう。

嫌がったらやめる

猫が爪切りを嫌がったら、途中でもそこで終わりにしてください。暴れると危ないですし、無理矢理嫌がることをすると飼い主に不信感を抱いてしまいます。一度に全部の爪を切れなくてもいいのです。2~3本ずつ、ちょくちょく切ってあげてください。

まとめ

いかがだったでしょうか?今回は猫の爪の切り方をご紹介しました。もしも室内飼いの猫の爪を切らずに伸ばし放題にしたら、猫も飼い主も困ったことになりますね。適切な時期、便利な道具、正しい方法がわかれば、猫の爪切りは難しくありません。スキンシップの一環として飼い主が切ってあげるのがベストですが、もし上手に切れない場合は獣医さんにお願いするという手もあります。特に飼い主が高齢であるなら、その方がいいかもしれません。愛する猫の安全を第一にしましょう。