2016年08月19日
定期的にサロンでカットやシャンプーしてもらっていても、毎日のお散歩やお庭での泥んこ遊び、ゴハンのときのお口の汚れなど、日常的な活動にともなうお手入れは必須です。ここでは、お散歩の後の日々のお手入れや、必要なときに行う不定期のお手入れについて、16のポイントをまとめました。
比較的大人しい子だと、立ったままの姿勢で拭いていきます。嫌がって逃げようとしたり暴れたりする子は、抱っこして(対面ではなく)座り、足から拭いていきます。
濡らして絞ったタオルで入念に拭きます。特に汚れがひどいときは、足だけ洗ってあげてもよいでしょう。足が濡れるのを嫌がる子も多いので、毎回ストレスになるようならタオルで拭くだけにします。
お散歩で一番汚れるところです。そのまま家にあげると床が汚れてしまいますし、愛犬の皮膚を健康に保つためにも、常に清潔にしておく必要があります。
前足は、「オテ」をさせるような形で片手ずつ差し出させ、よく拭きます。後ろ足は膝を折るようにして上げさせると、大人しく拭かせてくれます。
指の間は土などが入り込みやすく汚れやすいので、特に入念に拭きます。
まずは濡らして絞ったタオルでよく拭いて汚れを落とし、次に乾いたタオルで水けを拭きとります。指の間は通気性が悪く、濡れたままにしておくと蒸れて皮膚が傷んでしまいます。
足首から腿にかけて、タオルで拭きます。
タオルで、埃などを拭きとります。
お腹全体もタオルで拭きます。脇の下は特に入念に拭いてあげましょう。
最後に尻尾を拭きます。
レインコートを着ていても足元は濡れるので、乾いたタオルで入念に拭いて乾かします。
レインコートを脱がせ、背中も拭きましょう。濡れて体が冷えてしまって風邪を引いてしまわないように気を付けてください。
散歩から帰ってきたら、ブラッシングする習慣をつけましょう。
足を拭くときに、爪が割れていないか、伸びていないかもチェックしましょう。
親指以外の爪は、お散歩のときに地面でこすれ、自然に削れて短くなっていることが多いです(歩き方や体重、散歩の量により、あまり削れない子もいます)。ただし親指は地面から離れていて削れにくいため、伸びてしまいますので、定期的に切ってあげる必要があります。
体全体を拭きながら、ノミやダニがついていないかチェックします。
犬は痛みに強く、怪我をしても痛がらないこともあります。皮膚に切り傷などがついていないか、チェックします。
耳が汚れたり、ノミやダニがついていないかチェックします。
お散歩のときにチェックし、爪が伸びていたり割れてしまっていたら、犬用の爪切りでお手入れしましょう。爪が地面に直接触れるようなら、切りどきです。
実は、犬の爪切りはちょっと難しいです。爪の先の、血管が通っていない部分だけ切ります。血管を切ってしまうと血がたくさん出てしまうので、注意してください。白い爪だと血管が見えるので切りやすいのですが、黒い爪は血管が見えづらいので慎重に見極めてください。
足(特に前足)を掴まれると怖がって暴れる子もいます。また、血管を切ってしまうとかなりの血が出ますので、飼い主さんも愛犬もショックを受けてしまうかもしれません。どうしても怖いようなら、無理をせず、病院やサロンで切ってもらうとよいでしょう。
口臭があったり歯茎が腫れていたり、歯が黄色や茶色に変色していたら、口のトラブルが始まっています。そうならないうちに普段から定期的に歯磨きをして、健康な状態を保ちましょう。
口や口の周りを触られたり、異物(歯ブラシ)を入れられるのを嫌がる子も多いです。最初はガーゼや市販の歯磨き用のシートを飼い主さんの指に巻きつけて、こすりとる方法から始めることをお勧めします。
慣れてきたら、歯ブラシを使ってみましょう。
歯磨きは、1本1本丁寧に時間をかけて行ってください。1日ですべて行わなくても、数日に分けて行ってもよいでしょう。
シーズーなどの垂れ耳の犬種や、耳の中に毛の生えているトイプードルやマルチーズなどは、耳のトラブルが起きやすいので、特に注意が必要です。
犬の耳は非常にデリケートです。ですから、絶対に「こする」ような拭き方は避けてください。
外耳は、イヤークリーナーで汚れを浮かせ、カット綿やガーゼでそっと拭きとります。
耳の中もイヤークリーナーで掃除します。イヤークリーナーを垂らしてマッサージするように馴染ませ、少し置いてからカット綿やガーゼで拭きとります。
頻度は月1回程度です。それ以上シャンプーすると、脂分まで洗い落としてしまい、皮膚のトラブルを招く危険があります。
必ず犬用のシャンプーを使い、風邪を引かないように完全に乾かします。
犬は自分で自分の手入れをすることができませんし、具合が悪くてもそれを訴えることもできません。飼い主さんだけが頼りです。ちょっと大変だなと感じるかもしれませんが、習慣になってしまえばどうということはありません。日々のお手入れや健康チェックで、1日でも長く愛犬が健やかに生活できるようにしてあげましょう。