2016年09月14日

犬を迎えるなら保護団体から!里親になる方法と注意点

これから犬を飼う予定の方、ぜひ里親になってみませんか?里親が推奨される理由、里親になる方法や注意点をご紹介します。


なぜ犬を飼うなら里親になるのがいいの?

なぜ里親になろうと言う声が多くあがるのか?それにはこんな悲しい理由があります。

犬の殺処分数は2万頭をこえている

環境省は、平成26年度に殺処分された犬の数を21,593頭と公表しました。引き取りは5万を超えています。この数字を見て、なにを感じますか?

なぜ?多くの犬が処分される理由

なぜこれだけ多くの殺処分を出してしまうのか、その答えは簡単で「犬を捨てる飼い主がいる」からです。もちろん、ペットショップがはんらんする様に増えたせいもありますが、その点を引き起こしたのも無責任な「飼い主」たちです。
●犬をアクセサリー感覚で飼い、飽きたら捨てる
●結婚や引っ越しなど、自分の都合で犬を捨てる
●世話や介護が想像以上に大変だったから捨てる
このようにありえないと感じてしまう理由で捨てる人が実際にいるそうです。

私たちにできることとは

殺処分数を減らすうえでわたし達ができることは、いま飼っている愛犬がいるなら最後まで大切にすること。なにがあっても愛情をかけて、愛犬がぬくもりある場所で生きれるようにしましょう。
また、今後犬を飼う予定の人は、ぜひ「里親」になることも考えてみてください。里親の数だけ、救える命があります。

犬の里親になるための5ステップ

犬の里親になる方法を5段階にわけて説明します。もちろん、犬を飼うための準備は出来ていることが前提ですよ!

①公共機関か民間団体での里親募集を探す

全国保健所・動物愛護センター一覧

全国の保護団体・個人ボランティア

各都道府県の動物愛護センターや保健所でも多くの犬が保護されています。また今では全国に犬ネコの民間保護団体が多く活動されています。お住まいの地域近くにもきっとあるので、まずはインターネットなどで探してみましょう。譲渡方法などに多少の違いはありますが、大まかな流れは一緒です。いくつか違う団体を探し、条件や里親募集中の犬たちの一覧などを見たうえで連絡し、今後の流れなどを問い合わせます。

②各保護団体の里親条件を満たせているかを確認する

各保護団体それそれに里親になる「条件」を提示していることがほとんどです。その条件の多くは、飼い主に責任を持たせるという点で当然のものが多いですが、中には「アポなし訪問」や「源泉徴収や預金残高の提示」など、少し行き過ぎていると感じる条件がある場合も。もちろんその条件に納得できるのであれば構わないのですが、もし非常識すぎる条件だと感じるのであれば他の団体をさがす・その団体に問い合わせ条件をのめない旨を相談するなどの方法を取りましょう。ただし、下記の条件は「犬を飼う」という点においては絶対条件です。

●狂犬病・ワクチン接種(その金額の負担)
●不妊手術なども含めた健康管理
●家族の同意
●責任をもち愛情をかける

③実際に犬を見て決める

実際に犬を見学に行くさいには出来るだけ家族全員で、先住犬がいる場合にはその子も連れて行きましょう。特に、犬同士の相性を見ることは大切です!もちろんお好みの犬種などもあるでしょうし、余裕がある方はぜひ「引き取り手が見つからなそうな子」を選択肢に入れてあげてくださいね。

④お試し期間がある場合も

団体によっては、「お試し期間」をもうけている場合もあります。決めた犬と一週間ほど過ごしてみて、最後まで責任を持てるかどうかを見るための大切な期間です。そのあいだに、少しでも不安や疑問がある場合には徹底的に調べ、相談し、どうしても難しいと感じるのであればお返しすることもひとつです。

⑤絶対に責任をもって飼えるか、もう一度確認を

いよいよ里親になるという前に、もう一度改めて「本当に最後まで飼えるか」を家族全員で確認しましょう。中には一度里親になっておきながらも後々になって手放す人や、当然のように団体へ返そうとする人もいるそうです。保護犬は多かれ少なかれ一度は傷ついた犬であることがほとんど。絶対に二度も傷つけてはなりません。

犬の里親になったら気をつけたいこと

里親になったあとは、しつけや健康管理はもちろんですが以下の2点には特に気を配りましょう。

精神的な不安も大きな子たち

特に迎えた犬が成犬である場合には、精神的に不安定になっている子が多いです。少しの物音にも敏感、なにか特定の物に対して異常に怖がるなどそういった事もあります。その様子から、以前の飼い主に何をされてきたのか分かることもあるでしょう。また、どんな犬でも新しい環境には不安があります。甘えてきたら優しく声をかけ、「ここは絶対に安全な場所」と教えてあげてくださいね。

犬を迎えたら時間をかけて信頼関係を築く

新しい環境にはその子のペースに合わせた慣らし方をすることが一番です。もし怯えているなら無理強いはせず、最初のうちはケージに入れるなどその子だけの居場所を作ってあげましょう。そのうちに慣れてきたら、思う存分に甘えて、遊ばせていく。そういった流れで少しずつ、信頼関係を築いていきましょう。かかる時間は犬それぞれ、と長い目を持つことが大事です。

里親になることはうれしい驚きの連続

里親になってからは、本当に驚きの連続です。大変なこともありますが、それ以上のうれしい驚きがあります。やっとエサを食べた、から始まり、初めて尻尾をふってくれた、初めて甘えてくれたなど徐々に心を開いていってくれる姿が本当にうれしく感じるもの。きっと数年たっても、「最初に我が家にきたころは・・・」と当時と比べて、毎日その笑顔を見ることが幸せに感じますよ。