2016年09月17日

愛犬に基本のコマンド「オスワリ」「フセ」「マテ」「オイデ」を教える

愛犬と幸せな毎日を送るには、最低限の「コマンド」を愛犬に覚えさせることが大切です。コマンドとは、飼い主さんの指示の言葉(ボディランゲージも含む)のことで、トレーニングではコマンドと動作の結びつきを教えます。 今回は、トレーニングのポイントと、最低限覚えさせたいコマンドの教え方をご紹介します。


トレーニングのポイント

トレーニングのスケジュール

トレーニングは、短時間ずつ集中して毎日行います。犬は長い時間集中していられません。

遊びながら楽しく

トレーニングは褒めて覚えさせるのが基本です。遊びの一環と感じるように、楽しみながらトレーニングします。

コマンドの使い方

・同じ動作には同じ言葉(コマンド)を使ってください。たとえば「オスワリ」と「スワレ」を同じ意味として混ぜて使うと、愛犬は混乱してしまいます。

・愛犬がそのコマンドを理解するまでは、愛犬がそのコマンドを実行した瞬間にコマンドを言うようにして、コマンドとその動作が結びつくようにします。
たとえば、愛犬がたまたまオスワリをしそうになったら「オスワリ」と声をかけて、すぐに褒めてあげてください。愛犬は「オスワリ」と言われたときにオスワリの動作をすると褒めてもらえる、と学習します。

・なかなか愛犬が思い通りに動いてくれないからといって、コマンドを何度も連発すると逆効果です。コマンドは効果的に使います。

ご褒美について

犬は「オヤツ」のご褒美も大好きですが、飼い主さんに褒められるのが何よりのご褒美です。最初はオヤツを使ってトレーニングしますが、その際必ず思いっきり褒めてあげるようにしてください。だんだんオヤツなしでもコマンドを実行してくれるようになります。

叱るとき

・愛犬を叱るとき、愛犬の名前を呼ばないでください。愛犬は自分の名前を間違えた意味に覚えてしまうかもしれません。

・どんなときも絶対に体罰は使わないでください。トレーニングに一番大事なのは、愛犬と飼い主さんの信頼関係です。愛情を持って愛犬に接し、信頼関係を深めていってください。

・愛犬が、飼い主さんにとって好ましくないことをしたとき(来客に吠えるなど)は、毅然とした声色で「ダメ」などのコマンドで素早く短く叱ります。

まずはアイコンタクト

トレーニングには「アイコンタクト」が大切です。まずはアイコンタクトをとる練習をしましょう。
名前を呼んで目が合うまでつづけ、目が合ったら、褒める言葉をかけながらご褒美をあげます。

オスワリ(スワレ)

オスワリは、以下のような場合に有効です。
・ゴハンのとき
・落ち着かせたいとき
・信号待ちのとき
・病院の待合室で
・来客時の飛びつき防止

1. まずご褒美のにおいを嗅がせて、ご褒美をだんだん上に持っていきます。
2. 犬の視線がだんだん上がり、お尻が地面についた瞬間に「オスワリ」と言い、ご褒美をあげて十分に褒めます。
慣れてきたら、ご褒美なしで「オスワリ」をさせ、オスワリができたら十分に褒めてあげてください。

フセ

フセは、散歩や遊びの途中で少し休ませたいときなどに有効です。

1. 立った状態で、おすわり同様ご褒美のにおいを嗅がせ、ご褒美の位置を下げていきます。
2. 犬の肘とお尻が地面についた瞬間に「フセ」と言い、ご褒美をあげて十分に褒めます。
慣れてきたら、「フセ」のコマンドだけでできるように練習します。

「オスワリ」から「フセ」をさせないようにしてください。オスワリ⇒フセをセットで覚えてしまうことがあります。

マテ

マテは、以下のような場合に有効です。
・ゴハンのとき
・落ちている食べ物を食べようとしたとき
・危険な場所に近寄ろうとしたとき
・散歩中などの事故防止

1. オスワリまたはフセをさせ、まずご褒美をあげながら十分褒めます。
2. 「マテ」といいながら一歩ずつ離れていきます。
3. マテができたら、すぐに愛犬のところに戻って、ご褒美をあげて十分褒めます。

途中でマテができずに愛犬が動いてしまったら、最初からやり直します。

オイデ(コイ)

オイデは、ドッグランなどで呼び戻すときや、愛犬がうっかり逃げてしまったときに有効です。

1. まずオスワリをさせ、マテをさせます。
2. 一歩ずつ離れて「オイデ」と声をかけます。
3. 愛犬が近くに来たら、しっかり撫でて、ご褒美をあげながら十分褒めます。

オイデで愛犬が来たら、体や首輪をよく触ってあげてください。

飼い主さんと一緒にトレーニングすること、飼い主さんのコマンドに従うことは、愛犬にとってこの上ない喜びです。犬は飼い主さんが大好きだからです。飼い主さんにとっても、ここで紹介した最低限のコマンドが使えると、愛犬との生活がとてもしやすくなります。また、脱走や交通事故などの不幸な事故を防ぐためにも大変有効です。愛犬と一緒にぜひトレーニングを楽しんでください。