2017年11月06日

飼うのは大変だけど知ればワクワク!ウルフドッグって何?

犬の祖先ってオオカミなんて言う有力な説もある程、犬とオオカミは関係が深い物。オオカミっぽい犬って迫力があるし本当に賢い!中でもたまに聞くウルフドッグの迫力は物凄い物があります。素人が興味本位で買える犬種ではありませんが、その魅力に迫ってワクワクしちゃいましょう!


犬とオオカミの深い関係

犬の祖先はタイリクオオカミ

これは100%の説ではありませんが、犬の祖先はタイリクオオカミであると言う説が有力になっています。その理由は1990年以降に行われた研究の結果、タイリクオオカミと犬のミトコンドリアDNAが似ているという点。そしてオオカミが犬へと姿を変えたのは東アジアである可能性が高いとも言われています。もちろん反論している研究者もいるので「確実」ではありませんが、他の地域の犬と比べてそのDNAにはオオカミと同じ要素が高い確率で含まれているのは事実です。なんだかすごくロマンチックな説ですよね。

オオカミと犬の共通点

犬とオオカミにはいくつもの共通点があります。見た目だけでも、歯を含めた骨の形や数、もちろん顔の作りも似ているのは明らか。さらに犬は汗をかくための汗腺を持ちませんが、これはオオカミにも共通する事なのです。走るのが速く、高い持久力を持つ事や嗅覚に優れている事も共通しています。

オオカミと犬は交配可能!

犬とオオカミは交配可能です。英語ではウルフドッグ、ウルフドッグ・ハイブリッド、ハイブリッドウルフ等と呼ばれますが日本語では「狼犬」。しかしウルフドッグの方が耳馴染みがあるかもしれませんね。どちらにしても名前からしてかっこいい!しかし次の項目で詳しくご紹介致しますが、普通のペットとして飼うにはちょっとリスクが高いかもしれませんよ。

かっこいいウルフドッグ!

どうやって生まれてくるの?

元々の交配方法はまずメスのオオカミとオスのジャーマンシェパードを交配させます。そして生まれたメスの子をさらにジャーマンシェパードと交配させ、ウルフドッグが誕生しました。現在でも家畜化されたオオカミとの交配で生まれさせています。他のミックス犬にも言える事ですが、個体差が大きくなればなる程母犬への負担や、生まれてくる犬への負担も大きくなります。これは愛犬家の皆さんにもぜひ覚えておいてもらいたい事。可愛い・かっこいいだけで新たな犬種を誕生させるのは時に犬にとっては酷となるのです。その点、ウルフドッグに関しては個体差があまり無いので健全と言えば健全に生まれていると言えるでしょう。

性格や見た目は?

どちらに似ているかで個体差が出る犬種ですが、30kg前後にはなるでしょう。大きい個体では70kg以上という事もあります。性格はジャーマンシェパードの忠誠心の強さを持っているので、一度主人と認めた相手には非常に従順です。反面、オオカミの警戒心も持って生まれているので敵と認識すれば人間なんかは到底敵う相手では無くなります。決して襲うつもりが無く、ウルフドッグは遊んでいるつもりでも人間や小さい犬にとっては致命傷となるかもしれません。

値段は?日本でも買えるの?

日本でも買えますし、ウルフドッグを専門にしているブリーダーの方もいらっしゃいます。(志村動物園にも出たとか!)他にも、セラピー犬としてウルフドッグを育てたいとしている方もいらっしゃいますが、その値段については50万前後と言ったところでしょうか。個体を考えると「あれ?そんなに高くないかも?」と思った方も多いかもしれませんね。しかし、飼うとなると色んな事が必要で、その分費用も普通の犬の何倍にもなります!

シルバリーウルフケンネル

http://ameblo.jp/wolfman0816/

シルバリーウルフさんのブログ「シルバリーウルフケンネル」です。最新記事は「ノア!」です。

ウルフドッグのブリーダーさんブログです♪

ウルフドッグを飼いたいと思ったら・・・

エサは何?いくらかかるの?

カリカリ系のドッグフードであれば、月におよそ1~2万前後ですが、やはり狼の血を引いている点を踏まえると良質な生肉が健康面的にも良いかと思われますので、そうなると金額は何倍にもなります。まずこの点をクリア出来なければ飼っても不幸にしてしまうだけかもしれません。

散歩はどのくらい?

まずウルフドッグを飼うには十分な広さのある部屋と走りまわれる一頭あたり30㎡という環境が必要になります。意外と寂しがりやなので外で飼うよりも飼い主と同じ空間にいさせる事で信頼関係も築きやすくなります。そして普通の犬のように毎日の散歩を15分や30分で済ませる訳にはいきません。1時間~2時間以上は運動させる事、そして自由に走る事の出来る環境が無ければストレスが溜まってしまいます。

無責任な飼い方は取返しのつかない事故の元

ウルフドッグは非常に賢い犬です。そして警戒心と忠誠心が強い。その為、しっかりとしたしつけと信頼関係が出来ていなければ飼い主であっても襲われる事がありますし、実際にそういった事故も日本国内で起きています。そうなってしまっては飼い主も愛犬も、誰も幸せにはなれませんよね。ウルフドッグを飼うにはまずはプロの指導の下でしつけを行う事をおすすめしますし、その自信や責任感が無い人には飼えない犬種であると言えます。

狼に一番近いのはまさかのあの犬!

アメリカ科学振興協会で発行している雑誌に掲載された実験データによると、85種類の犬のうち14種類もの犬のDNAが灰色オオカミと近い事が分かりました。さて、その気になる犬種は皆さんご想像の通り、シベリアンハスキーやアラスカンマラミュート、アフガンハウンドなど。しかしその他にはシーズーやペキニーズまで入っているのです!「え?うちの子オオカミの血を引いてるの!?」と思わず愛犬の顔を見てしまいそうです。さらに、ランキング化した結果では3位が秋田県、2位がチャウチャウ犬、そして1位は・・・なんと柴犬!すごく意外な気もしますが、飼い主さんの中には納得の方もいるかもしれませんね。

ウルフドッグは飼えないけど・・・こういったオオカミに近い犬種を飼うのもひとつです。そして今回挙げた犬種を飼っている飼い主さんはぜひ自分の愛犬の「オオカミっぽさ」を良い方向に引き出してあげて下さいね。