《犬の愛情表現》気になるしぐさや表情・鳴き方・行動について

犬は感情が豊かな動物

■たくさん愛情表現をしてくれる

犬はとにかく飼い主さんのことが大好きです。毎日たくさん遊んでほしいし、常に一緒にいてほしい、なでてほしいと思っています。愛情が深い動物で、特に主従関係の中でそれが強く現れます。お腹を見せてゴロンとするポーズがその特徴的な行動の１つで、基本的には完全に気を許している人にしか見せないものです。その他にも、常に飼い主さんの後を追ったり、離れたところにいるとこまめに飼い主さんの様子を見に来るのも、犬の愛情表現の一つです。

■個性的でかわいいしぐさをする子も

眠い時や甘えているときに、まるで威嚇しているように歯をむき出しにする子や、猫のように「ニャー」という声を出したり、かまってほしいときに膝にちょこんと前足を乗せてくる子もいます。こうした個性的なしぐさを見せられると、飼い主としてはとてもうれしくなってますます愛犬のことがかわいく思えるものですよね。

■人間みたいな行動がおもしろい

音や言葉に反応して、首をかしげるしぐさをする子が多くいます。まるで、頭に「？」がついているようで、犬のかわいいしぐさの１つですよね。他にも、飼い主さんが横になると一緒に横になって脱力したり、楽しいときは本当に笑顔になったりすることもあります。こうした人間みたいな行動をするときは、犬はとてもリラックスしている状態にあります。

「大好き！」を伝えるしぐさ

■口元をなめる

犬の愛情表現の中で、最も多くみられるのが、口元をなめる行動です。
子犬のころから一緒にいる飼い主さんにすることが多く、これは「大好き！」という気持ちを伝えようとしているものです。特に、目を細めながら口元をなめているときは、犬も強い幸福感を感じている状態です。
「よだれでベタベタになる～！」と嫌がらず（笑）、犬が口元をなめてきたときはちゃんと受け入れてあげましょう。そうすることで、より一層信頼関係が深まります。

■カプッと甘噛みする

「噛むのはよくないこと」と叱ってしまいがちですが、犬にとっては甘噛みも重要な愛情表現の１つです。これは、子犬ときに母犬や兄弟犬とのかかわりの中で身に付いた行動で、好きな相手にのみするものです。
遊んでいるときや、手を近づけた時にする甘噛みは、飼い主さんのことが大好きな子ほどよくする行動です。子犬の頃や、万が一本当に痛いときは「痛い！」と言ってしばらく無視するなどの対処が必要ですが、成犬になってからの行動であればできるだけ寛容に対応してあげると犬も安心して甘えてくれるようになりますよ。

表情からわかる犬の気持ち

■目をまん丸にして見上げるとき

目を少し見開きながら飼い主さんのことを見上げるときは、「遊んでほしい」「かまってほしい」「ほめてほしい」「指示をしてほしい」など、犬が何かを要求しています。このキラキラうるうるの目で見つめられると、たちまちなんでもいうことを聞いてあげたくなってしまいます（笑）

■目をそらすとき

犬の方を見た時に、目線をずらしたり、プイッと顔をそむけるようにするときは、「敵意はないよ」「仲良くしたいな」の他にも「ちょっとこわい」「もうやめて」などのすこし困惑した感情が含まれています。
飼い主さんへの依存度が高く、忠誠心の強い子ほどこのしぐさがよく見られ、何年一緒にいても目を合わせようとすると目線をそらされるということがあります。
飼い主さん以外に犬が目線をじっと合わせる時は、「負けないぞ」といった自分の強さを示すためにする行動の１つでもあります。

■口を大きく開けて目を細めているとき

犬が心からリラックスしていたり、遊びやお散歩を全力で「楽しい！」と感じているときに見られる表情です。少し舌を出し、呼吸は短く早くなります。
楽しいときやうれしいときは、人間と同じように犬もこうして笑顔を見せてくれるのです。

■歯を見せるとき

歯を見せるときは、主に怒りや警戒心を表しています。知らない人に近づかれたり、おもちゃを奪われそうになった時やけがをしている部分に触られそうになったときなどによく見られます。「グルルル」という声を出すことが多く、無理に近づいたり物を取ろうとすると噛みつかれることがあります。
逆に、楽しいときやうれしいときに歯を見せる子もいますので、目つきや体の姿勢（頭を低くしたり毛を逆立てていないかなど）などの様子を見ながら犬の気持ちを判断するようにしましょう。