猫の関節炎の原因は?
猫の関節炎の主な原因は2つあります。
■加齢
加齢によって筋力が低下すると関節に加わる負荷が大きくなってしまうので、関節の軟骨がすり減ったり変形したりして炎症が起きます。
■肥満
太り過ぎると関節に負担がかかってしまうのは、人間も猫も同じです。特に室内飼いの猫は運動不足になりがちで、食べて寝て、食べて寝ての繰り返しの生活になってしまうと、どうしても太ってしまいます。日本の飼い猫の場合、二匹に一匹は肥満です。加齢は止められませんが、肥満は解消できるはずです。
猫の関節炎の症状は?
猫は我慢強いのでかなり痛みがあっても平静を装っていて、飼い主が猫の関節炎に気づかないことがよくあります。
■高いところに上がらない
猫は本来、高いところが大好きですが、関節炎になると下に飛び降りた時に激痛が走るので高いところに行かなくなります。
■走らない
痛い関節をかばっているので、走らなくなります。
■立ったり座ったりするときためらう
立つにも座るにも痛みが伴うのでためらいがちになり、ゆっくり立ち上がったり、もたもたしてから座ったりします。
■足を引きずる
関節が痛いので正常に歩けなくなることがあります。痛みのひどい部分に負荷をかけないように、足を引きずって歩いているのです。
■体に触られるのを嫌がる
痛みが走るので、触られたり抱っこされたりするのを嫌がります。体をなでられるのが好きだった猫が触られたくなくなったら、関節炎を疑ってください。
■元気がなくなる
常に痛みがあるために元気がなくなります。名前を呼んでも顔は向けますが、飼い主のところまで来なくなる子が多いようです。
■攻撃的になる
痛みのせいで攻撃的になったり警戒心が強くなることがあります。叱らずに大目に見てあげましょう。
■ごはんを食べなくなる
痛みによる過度のストレスでごはんを食べなくなることがあります。水も飲まなくなったり衰弱してしまうこともあるので、かかりつけの病院に相談してください。点滴や強制給餌などで栄養補給が必要になります。
猫の関節炎の治療ってどんなことするの?
猫の関節炎は治療によって完治させることが難しく、対処療法で負担を減らす治療になります。
■鎮痛消炎剤
非ステロイド系抗炎症剤や鎮痛剤が投与されます。猫のために良かれと思って痛み止めの薬を与え過ぎり、前回飲ませ忘れたから二回分飲ませるなど、飼い主の判断で量を増やしてはいけません。胃腸や腎臓に負担がかかります。必ず獣医さんに指示された量を守って与えてください。