犬を飼ったら骨折、ヒザの脱臼に気を付けよう!

犬を飼ったら骨折、ヒザの脱臼に気を付けよう!

特に小型犬を迎えた飼い主さんが室内で一番に気に掛けることは「段差」や「すべり」ですよね。骨や関節の病気にはどんなものがあるの?どういったことに気をつけてあげればいいの?愛犬が安全に過ごせる環境を整えてあげましょう!


骨・関節の病気は遺伝的なもの?

大型犬などは遺伝的に関節が弱いことがあったり、他の疾患が原因で骨や関節に異常をきたすこともあります。しかし小型犬に多いのは圧倒的に室内での「事故」による骨折などです。その中でも特に多い「骨折」、そして「脱臼」にスポットをあててご紹介します。

元気いっぱいの愛犬も、その体を本当に繊細なもの。愛犬が安全に、飼い主さんが安心して見守れる環境作りをしていきましょう。

幼い犬や小型犬はささいな段差でも骨折に

例えば飼い主さんが床に座ったヒザの上に愛犬が乗ってくることってよくありますよね。しかし、そんなわずか15センチほどの高さでも小型犬は骨折してしまうことが。特に多いのは前脚部分。特にトイプードルなど、生まれ持った性格からジャンプに恐怖心を持たない犬種は注意してあげましょう。

骨折の症状と治療法

骨折は緊急性の高いケガです。愛犬に骨折の症状が見られた場合にはすぐに病院での手当を受けましょう。骨折した部分はグラグラしていたり、変な方向に曲がっていたりします。また、折れた骨の周りにある組織が腫れてしまうため、熱をもち痛みも伴うケガです。

治療法は、症状の度合いや年齢でも変わってくるものですが、基本的には医師が骨を正常な位置に戻したらインプラントで固定しつながるまで待ちます。しかし、骨が皮ふから出てしまっている場合には時間のかかる治療となるので感染症にも注意しなければなりません。

獣医師に自宅療養時の注意点や、なにか異変が起きた場合の対処法については細かく聞いておきましょう。

段差をなくすこと、疲労骨折にも注意しよう!

飼い主さんが室内で一番に気を付けるべきことは、やはり「段差」です。子犬から迎えた場合にはジャンプのクセをなくすようにしつけることも大切ですが、やはりジャンプ大好きな犬種であればなかなか難しいもの。ソファやベッド、高さのある場所には小型犬用の階段を用意して対策を。

また同じ部分に何度も力が加わってしまうと、一度の力は小さくても積み重なり疲労骨折につながってしまうので、愛犬がジャンプするそぶりを見せたときには面倒でも止めてあげるようにしてくださいね。

骨折の治療費は20万以上など高額になることもあります。また、腕のいい獣医師に手術をしてもらえなかった場合には足をひきずるなど後遺症が残ることも。日頃のケアを大事にしていきたいですね。

症状に気づき辛いヒザの脱臼

「膝蓋骨(しつがいこつ)」と呼ばれるヒザのおさらがずれてしまう膝蓋骨脱臼は、小型犬には内側にずれることが、また大型犬は外川にずれることの多い病気です。痛みがないため飼い主さんもその症状に気づきにくいという点が特徴ですが、症状の重症度で治療法も変わってくるので愛犬の歩き方などがおかしいと思ったら疑いましょう。

膝蓋骨脱臼の症状と原因

症状が軽い場合には気づかないうちに治ってしまうこともあります。重症の場合には片足をあげてケンケンするような歩き方や、両足に症状がある場合にはがに股になって歩くことも。どちらの症状でも痛みはありませんが、脱臼した方の足は筋肉が衰えていくため細くなっていきます。

そもそもの原因は遺伝的なものですが、生活環境により悪化してしまうのがこの脱臼の特徴。すべりやすいフローリングなどは、問題無さそうに見えても、日々ヒザに負担をかけていることが多いのでじゅうたん、マットなどで滑らないような床作りをしてあげましょう。

4グレードの症状で治療

膝蓋骨脱臼はその重症度を4つのグレードに分ける診断から始まります。

・グレード1…脱臼まではいかないが、ゆるんでいる状態
・グレード2…慢性的ではないものの、簡単にはずれ戻りやすい状態
・グレード3…はずれてはいるものの、まだ戻すことができる状態
・グレード4…戻す事が困難な状態

グレード2以上になると手術が必要となり、まずは性格にそのグレードを判断してもらう事が重要となってきます。グレード2程度であれば痛み止めで症状が分からなくなったり、体重が軽い犬はふつうに歩くことも可能です。しかし、その一歩ずつで症状が悪化したり、成長期には進行が早いなどの特徴があるため早急に正しい判断をしてもらいましょう。

手術の方法に関しては獣医師によって変わる病気なので、セカンドオピニオンを受けるなど愛犬にとって最善の方法を飼い主さんが判断するようになります。

日頃から信頼できる獣医さんを見つけること

愛犬に何かあったとき、症状が大きい物であればあるほど頼りになるのはやはり獣医師さん。でも緊急のときに初めて行くようなところであればどんな獣医師さんかもわからないですよね。動物病院は雰囲気も治療方法、そしてその費用までも本当にさまざまです。

特に犬を飼い始めたばかりの頃はどんな獣医師さんが「良い獣医師」なのかもわからないものです。ぜひ何か所かまわってみて、「丁寧な診察」「詳しい説明」「治療費」などバランスよく判断していきましょう。口コミで人気の高い病院でも、2時間待ちの5分治療、なんてこともありますし愛犬によって合う合わないもあります。

また獣医師さんによって得意とする症状やそうではない事もあります。地域の動物病院を調べ目ならここ、皮ふならここ、緊急時にはここ、と分けておくようにすると対応しやすいですよ。

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