飼い主さんからのヨシヨシは食べ物に勝る?
アメリカのジョージア州にあるエモリー大学心理学部研究チームは、犬たちが報酬として人からほめられたとき、えさをもらったときに彼らの脳内ではどのような反応が起こっているかを調査するため以下のような実験を行いました。
実験に参加したのは15匹の犬たち。1つ目の実験では、おもちゃの車を見せたあとはほめる、馬のおもちゃを見せたあとはホットドッグを少しあげるなどのように、おもちゃを見せたあとにごほうびとして2種類の報酬のどちらかを犬たちに提示しました。その後、おもちゃだけを見せたとき、脳内でどのような反応が起こっているかを分析したのです。
ほめられること > 食べ物
実験の結果、ホットドッグをもらったときのおもちゃよりもほめてもらったときのおもちゃを見たとき、脳の報酬を受け取ったときに活動する脳のある部位の反応が大きくなるという現象が15匹中13匹に見られました。つまり、実験に参加した大半の犬たちが食べ物ではなく人からほめられることを「ごほうび」だと認識していることが分かったのです!
やっぱり飼い主さんのなでなでがいい
その後行われた追加検証では、さらにおもしろい結果が得られました。
アルファベット「Y」の形をした迷路の二股に分かれた片方には飼い主さん、もう片方にはボウルいっぱいのおやつを用意し、犬たちにどちらかへ向かってもらいました。すると、ほとんどの犬たちはおやつよりも、お腹をなでなでしてもらえる飼い主さんのほうへ行こうとすることが分かったのです。
これが猫だったら……。きっと結果はおやつの優勢でしょう(笑)
えさでしつけするのも効果的ですが、何よりもまずほめてあげることを心がけてみてはいかがでしょうか?