2017年11月06日

愛犬のいびきが気になる!?その原因は病気が潜んでいることも!

愛犬のいびきがうるさくて、夜にぐっすり眠れないという経験はありませんか?可愛い寝顔とは裏腹に、人間顔負けの大きないびきをかく愛犬もいますよね。しかし、愛犬がいびきをかくのは病気が原因であることも。今回は、愛犬のいびきが気になった時に考えられる原因をご紹介します。


愛犬も人と同じくいびきをかく

人も犬もいびきをかく仕組みは同じで、呼吸をする際に鼻や口から入った空気が肺に到達する際に起こります。口から入った空気は喉や気管を通り、最後は肺へと到達しますがこの一連の通り道のうち、どこかが狭くなっていると空気が通る際に振動が起こります。

この振動こそがいびきの正体で、先天的なものが原因なこともあれば、深刻な病気によるものというケースも。じっくりと愛犬の様子を観察して、いびきの原因を探ってみましょう。

愛犬のいびきの原因はさまざま

肥満によるもの

愛犬が太っていると、喉の周辺にも脂肪がついていきます。この脂肪によって気道が圧迫され、いびきをかく場合があるのです。

肥満を放っておくと、睡眠中に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群のリスクが高くなるので、愛犬がメタボ気味な飼い主さんは要注意。

鼻づまり

普段いびきを全くかかない愛犬が、急にいびきをかくようになった時に考えられるのが、鼻水によって鼻づまりが起きていること。アレルギー症状や風邪、寒さを感じても愛犬は鼻水が出るので、その原因を取り除いてあげましょう。

犬種によるもの

鼻がペチャっとしているパグ、フレンチブルドッグなどは気道が詰まりやすく、先天的にいびきをかきやすいです。
ただし、呼吸器に何らかの障害が出ていびきをかいていることもあるので、あまりにも大きないびきをかく場合は病院を受診して、病気が原因でないか調べてもらいましょう。

周囲の環境の影響

愛犬がいびきをかく原因で考えられるのは、病気の治療中で投薬をしているケースも考えられます。薬の副作用によっていびきをかきやすくなることもあれば、周りの家族がタバコを吸っていると、気道が狭くなりいびきをかくことがあります。

病気が原因のいびきについて

愛犬のいびきの原因で特に注意したいのが、病気によるもの。中には命に関わるような病気も潜んでいます。

気管虚脱

空気が通る気管の強度が弱くなり、押しつぶされたような形状に変形した状態。呼吸をする際に気管が狭いので、いびきをかきやすくなります。

運動後や興奮をしたときに起こりやすく、「ゲーゲー」とアヒルのような低い声が出るのが特徴。いびきも音がこもったように聞こえることが多く、数秒で止まることもあれば10分以上続くケースもあります。

特に老犬は気管虚脱になりやすく、他にも先天的に気管虚脱を発症しやすい犬種もいます。チワワ、ミニチュアプードル、ヨークシャーテリアといった小型犬やトイ犬種は気管虚脱になりやすいので、十分に注意しましょう。

軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)

「軟口蓋」とは、愛犬の口内の天井部分から鼻腔に伸びた部分のことで、ここが本来よりも長いと気管を塞いで呼吸がスムーズにできなくなる病気です。

呼吸時に「ぜいぜい」といった雑音が多く混じり、いびきも異常に大きくなります。症状が進行するとごはんがうまく飲み込めなくなる嚥下障害や誤嚥が起こりやすくなり、最悪呼吸困難に陥ることも。

また、気管が変形して気管虚脱に発展することもあり、命を落とすケースも考えられます。

この軟口蓋過長症は先天的な要因が大きく、小型犬で短頭種に多いのが特徴。パグやフレンチブルドッグ、シーズーなどが多く、チワワやヨークシャーテリアでもたまに見られます。

心臓病

いびきは喉や鼻に原因があることが多いですが、他にも心臓病によって症状が表れることがあります。特に心肥大、心弁膜症などを引き起こしていると、喉を鳴らしているような「ガーガー」といういびきをかきやすくなります。

心臓病になると、ちょっとした運動や興奮が大きな負担になるので、なるべく安静にさせてあげることが大切です。

病気のいびきかどうかの見分け方

愛犬がいびきをかいていたら、病気かそうでないかすぐに判断をするのは難しいですよね。

特に病気を疑って欲しいサインを次にまとめましたので、思い当たる点があったら動物病院で診察してもらいましょう。

・いびきが日に日にひどくなっていく
・もともといびきをかかなかったのに、突然いびきをかくようになった
・いびきが突然止まったり、呼吸が苦しそうだったりする様子がある
・シニア犬のいびき

愛犬は人と同じく夢を見るので、夢に反応して吠えたりいびきが漏れたりすることがあります。極端にいびきが大きい、徐々に悪化してきた、突然いびきをかくようになったという場合は、異常がないか検査を受けることをおすすめいたします。

まとめ

愛犬のいびきの影には、気管や鼻、心臓などに病気が潜んでいる可能性があります。特にこれまでいびきをかかなかった場合や、どんどんいびきがひどくなっているのであれば、動物病院で異常がないか調べてもらいましょう。

このとき、どんないびきをかいているか獣医さんに確認してもらうためにも、愛犬の様子を動画で撮影しておくのがおすすめです。

また、タバコの煙は愛犬にとって大きな負担になりますので、飼い主さん自身の健康管理のためにも禁煙を進めるようにしたいですね。