歯みがきをしないとどうなるの?
犬にも歯周病があることはご存知でしょうか?犬も人間と同じで、歯みがきを怠ると歯石がついて、歯周病や歯肉炎、ひどい時には歯が抜け落ちてしまうこともあります。
愛犬の口の中をじっくりと覗いてみたことはありますか?
茶色っぽく変色している歯や、歯と歯肉の間に黒ずみがあったら要注意です。犬の歯の治療は時には全身麻酔が必要になることもあります。歯は一生使うものなので、毎日のケアが大切です。
歯みがきは、できれば子犬の時から習慣付けておきたいところですが、成犬になってからでも諦めずにスタートしましょう。
歯みがきが苦手な子も沢山いますが、コツを覚えて根気よく続けてみましょう!
歯みがきの時に必要なものって?
まずは、ご褒美になるフードです。歯みがきをするのにフードを与えるのは矛盾しているようですが、「一度キレイにする」ということが大切なので、歯みがきを嬉しいことと覚えてくれるまでは用意しておくと便利なアイテムです。
もちろん、与えすぎは逆効果になるので注意してください。
歯みがき初心者は、ガーゼを使って拭き磨きします。ガーゼは破れにくいものを選ぶのがポイントで、不織布のガーゼがおすすめです。指に巻いて使用するのが一般的ですが、袋状になっていて指にはめるだけのタイプもあるので、ペットショップなどで探してみてもいいかもしれません。
ガーゼでの歯みがきに慣れたら、歯ブラシにステップアップします。なるべくヘッドが小さなものが良いので、人間の赤ちゃん用の歯ブラシや、犬用の歯ブラシ(サイズに注意!)や360度回転するペット用の歯ブラシを手に入れましょう。
歯みがきを行う時は、ガーゼや歯ブラシが常にしっかり塗れている状態で行うようにしましょう。時々ガーゼや歯ブラシに水分を補給できるように、コップに水を汲んでおくことをおすすめします。
歯みがきをしてみよう!
■STEP1:まずは口に触れることからはじめましょう!
基本的に犬の口元は大変敏感でデリケートです。触られるのが嫌な犬も沢山いますので、まずは、口元に触れる練習からはじめましょう。
小型犬であれば、膝の上に背中を飼い主さん側にして座らせると、後ずさりができないので歯みがきしやすいでしょう。
声をかけながら口元を優しく触りましょう。
少し慣れたら、上唇をめくってみたり、下唇をめくってみたりします。はじめは短時間からスタートして、慣れたら徐々に時間を延ばしていきます。
犬が触らせてくれたら、おりこうさんだったことを褒めてご褒美のフードをすかさずあげましょう。歯みがきのあとには良いことがあるということをしっかり覚えさせましょう。
■STEP2:ガーゼで磨いてみましょう!
飼い主さんが口元や軽く口の中に触れても犬が平気になったら、今度はガーゼ磨きにステップアップです。
不織布のガーゼを飼い主さんの利き手の人さし指にきつく巻き付けます。そのままたっぷり水に濡らしてから歯をみがきます。小型犬で口が小さい場合は、綿棒などに巻き付けても良いのですが、突いてしまったりケガになったりしないように注意しましょう。
力は入れずに、歯を拭くような感じで、前歯を短時間触れる程度からスタートし、慣れたら奥歯→歯の裏の順に進んでいきます。
犬は飼い主さんの指の感覚であれば安心します。ガーゼが緩んだらまたきつく巻き直して、なるべく指の感覚が分かるようにしましょう。
また、乾燥したまま歯みがきすると、傷をつけるきっかけにもなってしまうので、たっぷりと濡らしてあげることをおすすめします。
最中は、犬が不安にならないように声かけをして、上手に出来たら褒めてご褒美をあげましょう。
■STEP3:本格的に歯ブラシで磨いてみましょう!
歯ブラシは、ヘッドが小さくブラシの柔らかいものを選びましょう。
口のサイズと歯ブラシのサイズが合ってない場合は傷を作る原因にもなりますので、サイズ選びが不安な人は、最初の歯ブラシは獣医さんに相談してみても良いでしょう。
歯みがきは水だけでも十分ですが、必要に応じて歯みがきペーストを使ってみてもいいかもしれません。
まずは、口の中(前歯のあたり)にブラシを少し入れることができれば褒めてあげましょう。
前歯が磨けるようになったら徐々に奥歯→歯の裏に移動させていきます。
出来るたびにしっかりと褒めてご褒美をあげます。犬が「歯みがきは飼い主さんとの楽しいコミュニケーションの時間」だと感じるように、上手にできなくても叱ったりしないで気長に付き合ってあげましょう。
どうしても歯みがきが苦手な犬には
どうしても歯みがきが苦手な子には、市販の歯みがきガムを与えてみても良いでしょう。
歯みがきガムはおやつ感覚で食べながら歯垢を落とすように出来ています。
歯みがきガムを与える時に注意したいことは、飼う前に、アレルギーや効果などをしっかり読んでおきましょう。また、犬の口のサイズに合ったものを選ばないと、ケガの原因にもなります。カロリーも気になるポイントなので、1日に沢山与えないようにしましょう。
1日に沢山与えるよりも、少しを毎日続ける方が効果的です。
歯みがきをする時いきなり歯ブラシを犬の口に入れたのでは、犬はビックリしてそれ以降歯みがきを嫌がるようになるかもしれません。
犬がリラックスしてできるように、まずは、ほんの少しのことから始めて沢山褒めてあげましょう。褒められることで犬は嬉しくなり、歯みがきも歯みがきをしてくれる飼い主さんのことも、もっともっと好きになってくれることでしょう。