食べるスピードもにも注意しよう「犬の糖尿病」原因と予防について

食べるスピードもにも注意しよう「犬の糖尿病」原因と予防について

犬も人間と同様さまざまな病気にかかってしまいます。今回は犬の「糖尿病」について、原因や予防法、治療法やインスリンの関係などについてまとめてみましょう。


「犬も糖尿病になるの?」そう思う方も多いかもしれませんね。でも、ある程度の知識があれば普段とは違った行動や兆候に気付いて早めに治療を始めることができます。愛犬の健康のためにできること・・・それは愛犬をもっと知ることでもあるのです。

犬の糖尿病。気になる3つの原因とかかりやすい犬種

1.遺伝的要因

1つ目は「遺伝」です。人間と同じで家族に糖尿病の人がいる場合、血筋で遺伝を受け継ぐというものです。改めて、愛犬の家系を調べてみるのも良いかもしれませんが、データがない場合は難しい部分もあります。

2.糖質の取り過ぎや食べ過ぎによる「肥満」

日頃の食生活や運動量が乱れてしまうと、あっと言う間に体重が増加してしまいます。ダイエットも視野にいれながら、規則正しい生活に戻るように心がけたいですね。

3.ウィルス感染

「ウイルス感染」は犬の身体の中にある「ランゲルハンス島のB細胞」が何らかのウイルスの感染によって破壊されてしまうことで、体内のシステムに異常をきたし糖尿病になってしまうケースです。

糖尿病にかかりやすい犬種

プードル、ダックスフンド、ビーグル、ミニチュアシュナウザーなどの犬種は一般的に糖尿病にかかりやすい犬種と言われています。
また、加齢による免疫力の低下によって糖尿病を引き起こす場合もあります。犬種にもよりますが、シニア犬になると糖尿病になる確率が増加してきます。
糖尿病はいずれかの原因でなりうると考えられますが、かかりつけの獣医さんに食事管理などのアドバイスをもらいながらゆっくり治療していくことが大切ですね。

犬の糖尿病予防。気を付けたい3つのこと

糖尿病を防ぐ為には何をどう心がければ良いのでしょうか?気を付けるべき点を挙げてみました。

1.ヘルシーな食事と適度な運動

糖質の取り過ぎや食べ過ぎは抜本的に修正していく必要がありますよね。
まず、繊維質などをタップリ摂取しながら、カロリーを取り過ぎないようにすることが大切ですね。今では市販のドッグフードでも脂肪分の少ない鹿の肉を使ったものや、肉の代わりにトウモロコシをメインにしているもの、また抗酸化成分であるビタミンEを多く含んだ免疫力を高めるものなど豊富に出ています。時間のない時などは大いに利用したいですね。愛犬の大好きなお散歩もお忘れなく!適度な運動は体の機能を正常に保つ大切なバロメーターです。

2.よく噛んで食べるスピードに気を配る

私たち人間でも、よく噛んでゆっくり食事をするということは、胃に負担をかけないようにすること以外に、「血糖値を急激に上げないようにする」という重量も役割を果たしているのです。
もし、愛犬が食事を急いで済ませようとしているなら要注意!一気に食事を済ませることで、一気に食べ物を消化しようと血液中の「血糖値」が急激に上がってしまいます。そうすると、「インスリン」が異常に増加してしまい、膵臓の機能が追い付かなくなってしまいます。結果、インスリン不足に陥ってしまい糖尿病になる原因になってしまうワケです。

3.避妊をしっかりとおこなう

何で?と思う方も多いでしょう。実は、犬の男との子と女の子では女の子の方が糖尿病にかかる確率が高く、避妊をした子よりも避妊をしていない子の方が糖尿病にかかる確率がさらに上がってしまうのです。
愛犬に妊娠・出産を経験させるかは飼い主さん次第です。可愛い産声を聞きながら、ママ犬のおっぱいを取り合いっこ!愛らしいな光景ですよね。一度、二度の出産を終えて「もう打ち止め」という流れになったら、将来の高齢によるリスクも考えて避妊をした方が良いでしょう。

犬の糖尿病治療法

糖尿病で一番怖いのは「合併症」です。合併症を防ぐためにも、適切な治療法を行っていくのはとても重要です。最後に、愛犬が糖尿病になってしまったらどんな治療法を進めていくのかをご紹介します。

摂取カロリーを守り、適度な運動をおこなう

かかりつけの獣医さんからは、自宅での生活で愛犬に何が必要か、何を控えるべきかなどの適切なアドバイスがもらえるので、基本的にはそのガイドラインに従って愛犬の治療にあたります。
一日の摂取カロリーを守る食事療法と適度な運動を続ける運動療法を並行して行う場合がほとんどでしょう。決まった時間に決められたカロリーの食事をとることも大事ですね。

インスリンの投与

もう1つ大切なのは「インスリンの投与」。食事の後に決められた量のインスリンを投与します。これは血糖値を通常の値に保つために行うもので、量や回数を間違えないようにすることが重要です。投与の場所も少しづつずらしたりと、愛犬に負担にならないようにしたいですね。
合わせて「薬」を与えながら症状の改善を見るケースもあります。どれも血糖値やインスリンのコントロールに役立つものばかりです。

犬の糖尿病に関するまとめ

愛犬にはずっと長生きしてほしい!飼い主の方なら当然誰でも望むこと。糖尿病にならないように、普段からヘルシーな食事と適度な運動を心がけたいですね。
万が一糖尿病だと診断されても、慌てたり過度に心配し過ぎないようにしましょう。知識をもって治療に当たれば不安も減ってきます。糖尿病の症状「水を頻繁に飲む」「大食なのに痩せてしまう」などの兆候が見られたら、かかりつけの獣医さんに相談してみることをおすすめします。

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