【愛犬ケア】これで完璧!体重の量り方、耳掃除の仕方、爪の切り方を紹介

【愛犬ケア】これで完璧!体重の量り方、耳掃除の仕方、爪の切り方を紹介

世界には200種類を超える純血犬種がいて特徴は様々ですが、どの犬も自宅ケアが欠かせません。しかし、いざケアしようとすると「体重はどう量る?」「耳掃除ってこわい」「爪切りすぎて血が出たらかわいそう」など戸惑うことが多いですよね。


愛犬の自宅ケアの必要性

こんにちは。小動物看護士の智尋(ちひろ)です。自宅でできるケアの具体的な方法を今回はご紹介します。

大型犬や小型犬といったサイズ、シングルコートとダブルコートという被毛の構造、顔の形、胴のサイズなど「犬」といっても実に様々な犬種がいます。ここに雑種を合わせると、本当に数多くの犬がいますよね。それぞれ異なる特徴や魅力を持っていますし、それに合わせたケアが必要です。

しかし、全ての犬に共通して必要なケアがあります。犬のケア全般をグルーミングといいますが、これは飼い主の義務といってもいいかもしれません。自宅で飼い主が行う定期的なケアには「健康管理ができる」「スキンシップを図ることで愛犬が安心する」「しつけられる」といったメリットがあります。

大切な愛犬のために自宅でグルーミングをやりたい! そう思った時、「なにを」「どれくらいの頻度で」「どうすればいいの?」そんな疑問が沸いてくるのではないでしょうか。実際に自宅でやってあげたいケア「体重の量り方」「耳の掃除の仕方」「爪の切り方」を紹介したいと思います。

愛犬の体重の量り方

体重を量るのに使うもの

体重だけを測定するシンプルな体重計でOKです。デジタルでもアナログでもお好みのものを選んでください。

成長期の子犬や、肥満が心配な犬は週1回量りましょう。そうでない成犬でも少なくとも月1回は測定して体重チェックをしましょうね。

体重の量り方

(1)飼い主だけが体重計に乗って体重量り、メモしておく。
(2)愛犬を抱いて体重を量る
(3)(2)-(1)で計算する

超小型犬の場合はカゴに入れて体重を量り、後でカゴの重さを引く方法もありますよ。

フードの量や薬の量は「体重1kgあたりOOg」と目安が決まっています。健康維持・肥満予防のためにも、定期的に測定して記録しておきましょう。ペットの健康管理手帳などを活用するといいですね。

愛犬の耳掃除の仕方

耳掃除に慣れよう

耳掃除には洗浄液を使います。冷たい液体が耳に入るとビックリすることがありますので、まず、液体が耳に入る感覚に慣れてもらいましょう。なお、犬は耳に水などが入るとブルブルと頭を振って水分を外へはじき出します。水などが入っても問題ありませんから心配しないでくださいね。

まず、スポイトのような点耳容器に水を入れて人肌まで温めます。その容器を見せながらドライフードを数粒あげましょう。容器を見ても怖がらなければ、耳の近くに水を垂らしてみましょう。水を垂らしながらフードを数粒あげます。これに慣れたら、フードを数粒あげながら耳の中に水を垂らしましょう。これができれば、耳掃除ができますよ。

耳掃除の方法

(1)耳に洗浄液を垂らす
(2)耳の付け根を押さえて揉むようにし、洗浄液を耳の中に行き渡らせる
(3)耳の付け根を押さえて、浮き上がってきた汚れと洗浄液をコットンで拭き取る
(4)耳の内側、見えている部分を濡れたコットンでぬぐう

このような方法で耳掃除をします。綿棒を使って奥まで掃除する必要はありません。洗浄液で洗うだけで充分ですよ。

なお、耳掃除と合わせて「耳の内側の毛を抜く」というケアがあります。密集している毛を間引くように抜くことで汚れを取りやすくしたり、ノミやダニなどの寄生虫が寄生しにくい環境を作ります。

ただ、ムリヤリ抜くと傷を作ってしまったり、犬が耳のケアを嫌がるようになってしまいます。慣れた人が産毛だけを抜く、短く毛をカットする、そもそも抜かない、など、プロの間でも賛否両論あるケアなので、自宅では耳の毛を積極的に抜く必要はありません。

こんな時は動物病院へ

耳の中が臭い、黒っぽい耳垢がある、耳ダレがみられる。そんな時は炎症を起こしていたり、ノミやダニが寄生している可能性があります。耳掃除せずに動物病院へ行きましょう。

ミニチュアダックスフンドやトイプードルなどの垂れ耳犬種、シーズーやマルチーズなどの耳の毛が長い犬種などは特に耳の病気にかかりやすいと言われています。こまめにチェックしてあげましょうね。

愛犬の爪の切り方

爪切りはケガの予防

室内犬に多いトラブルとして「フローリングで滑って脱臼したり骨折する事故」が挙げられます。この原因のひとつに「爪の伸びすぎ」があります。

地面の上であれば多少、爪が伸びても歩く時に爪は土に食い込みます。しかし固いフローリングの上では爪が食い込まずにツルツル滑ってしまいます。また、爪が曲がった拍子に肉球に突き刺さる危険もあります。

こうしたケガを予防するために、爪は定期的にチェックして切ってあげましょう。

爪切りの頻度

犬の爪には神経と血管が通っています。爪が伸びると、中の神経や血管も合わせて伸びてきます。このため定期的に切らないと、爪がどんどん伸びて切るのが難しくなります。しかし切りすぎると神経や血管を傷付けることになります。この加減が難しいですね。

爪を切るのは月1回くらいで大丈夫です。爪を切りすぎて傷ができると感染症のリスクがあります。このため、子犬の時期はプロにお願いするといいでしょう。月一回くらいペットサロンでケアしてもらう時に切ってもらうといいですね。

混合ワクチン接種が終わり、感染症のリスクが減ってから飼い主がケアするようにしましょう。

爪の切り方

まず、愛犬を膝に抱いたり、座らせたりして(もしくはフセの姿勢で)足を持ちましょう。この姿勢を嫌がらず爪切りを見ても怖がらないなら、カチッと空切りしてください。そしてドライフード数粒をあげます。

爪切りの音に慣れたら、爪切りを爪に当ててフードをあげます。それも平気になったら、まず、1本だけ爪を切りましょう。ピンク色に見える部分には血管や神経があります。ピンクの先をカットします。はじめは1本だけで終わりにし、フードを数粒あげます。

爪切りは焦る必要ありません。慣れるまでは1か月間で4本の足の爪を切るくらいの気持ちで進めましょう。慣れればサッと1度に全部切れるようになります。慣れてきたらカットした後、ヤスリをかけてあげてください。

なお、切りすぎて出血した時は止血剤を使うと早く止血できます。パウダー止血剤などを指に付け、傷口を押さえましょう。

日々のケアが愛犬の幸せに繋がります

慣れないうちは飼い主のぎこちなさ、不安が愛犬に伝わってしまい、なかなかうまくケアできないかもしれません。ですが、少しずつでも続けると上手にケアできるようになります。

また、触れ合う時間や頻度があがるため、愛犬のちょっとした変化にも気付けるようになります。この小さな気付きが病気やケガの早期発見に繋がったり、病気の予防に役立ちますよ。

スキンシップは絆を強くすることに効果的です。愛犬の心の満足、安心、ストレス軽減にも繋がります。愛犬の心と体両方をケアするためにも、体重管理や耳・爪のケアを飼い主自身の手で定期的に行ってあげるようにしましょうね。

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