動物病院に行く前に。犬のレントゲン検査で知っておきたい8個のこと

動物病院に行く前に。犬のレントゲン検査で知っておきたい8個のこと

私たちが病院で受けるレントゲン検査。犬も同様に必要な時があります。飼い主さんとしては、「愛犬にレントゲンなんて…」と心配に思うところもあるでしょう。今回は犬のレントゲン検査で知っておきたいことがらを10個ご紹介したいと思います。


犬のレントゲン検査で知っておきたい8個のことがら

レントゲンの目的や費用などに触れながら、飼い主さんが知っておくべき項目を8個挙げてみましょう。

1.レントゲンでわかること


犬のレントゲン検査でわかることはたくさんあります。実際、どのようなことがわかるのか例を挙げてみましょう。

1.血液の流れ
2.血管の状態
3.心臓の大きさと形
4.呼吸器官の働き
5.肺や胸部の状態(水が溜まっていないかなど) 
6.骨の状態(骨格や骨折した部分の確認など)
目的はさまざまですが、血液検査の後で行うガンの特定、心臓疾患のチェック、手術後の回復状況などで用いられます。

2. プロテクター着用

レントゲン検査を受ける時に、エプロンのようなものを着用します。これをプロテクターと呼んでいます。プロテクターには鉛が入っているので重さがあるのが特徴です。放射線による被爆を防ぐために必ず着用するものです。

3.レントゲンは2人がかり


検査内容によって必要なポジションというものがあります。例えば、うつ伏せ、横に寝かす、仰向けなどです。そして、基本的に2人のスタッフによってレントゲン検査が行われます。ほとんどの犬が台の上で動いてしまうので、犬の上部と下部をそれぞれ押さえるようにします。
撮影時に動いてしまうときちんとしたデータがとれないので、犬にとってはしばしの我慢です。飼い主さんにとってはちょっとかわいそうな光景でもありますが仕方がありません・・・

4.健康被害は「ごくまれ」


飼い主さんが一番心配していること。それは「被爆をしてしまうのでは?」ということではないでしょうか?個人的に行きつけの獣医さんに話を聞いた上で、国内・海外のサイトを10件以上調べてみましたが、獣医さんの声をまとめると「被爆の影響はほとんどない」ということでした。

レントゲン検査なので、ほんのわずかな放射線は仕方がありません。それでも、月に1回受けたことで突然体調が急変してしまうようなことは「ごくまれ」だということです。

レントゲン検査は病気の早期発見に役立ち、一日も早く治療に専念することができます。ガンのみならず、心臓疾患、肺の病気、本当にさまざまなことがわかります。
また、多くの動物病院では被爆線量の測定を実施しているので、「安全な環境を整えている」という面では常に徹底しているということが言えると思います。


5.精神的にストレスが溜まることも



レントゲン検査を受けることで、被爆などの健康被害を受けることはほとんどありませんが、その分犬が受ける「精神的負担」の方がはるかに大きいと言うことを知っておきましょう。

ただでさえ、動物病院が嫌いな子もいます。そういう子がレントゲン検査を受けなければならないとなると、飼い主さんはかなり大変。冷たい台に独りで乗せられて、飼い主さんと離れ離れ…。嫌がって動き回れば押さえつけられることだってあるかもしれません。犬視点で考えてみると、レントゲン台は得体のしれない「怖い存在」。そのため、不安な気持ちがストレスに直結してしまうんですね。
レントゲン検査を受けた後は、表情に出なくても恐怖におののいている場合があります。是非とも、「よく頑張ったね!」と普段の何倍も褒めてあげて下さい。

6.獣医さんの気持ち「できるだけ短時間で!」

数多くの犬のレントゲン検査を行っている獣医さん。痛みは直接感じないものの、動かないようにしばらくの間我慢してもらわなければなりません。気の弱い子や心臓の弱い子は、何が起こるかわからない状態にストレスを覚えることも多いです。獣医さんは、できる限り短い時間でレントゲン検査を行うように心がけているそうです。

7.エコーや心電図を併用


犬のレントゲン検査では多くのことが確認できますが、エコー検査や心電図検査を併用することがあります。どの検査も似ているようでちょっとずつ違うので、多角的に検査をする意味で用いられることがあります。
エコー検査の場合は心臓の病気を見つけるために積極的に用いられます。心臓内部の便や内膜の状態を確認したり、閉じるべき血管が開いていたりという先天的異常の発見にも役立ちます。

8.費用は5千円くらい



レントゲン検査でかかる費用は病院によってまちまちですが、およそ5千円から高くても8千円くらいでしょう。レントゲン検査を定期的に受ける場合は、2回目から安くなる場合がほとんどのようです。個人病院と総合病院では、個人病院の方が若干高くなるケースが多いようですが、レントゲン検査を受ける前に確認しておくとよいかもしれません。

心配?犬のレントゲンで知っておきたい8個のことがら

体の状態が確認できるレントゲン検査。健康を維持するためにも受診が必要になることがあります。飼い主さんが最も心配する被爆への影響はほとんどないということです。それよりも精神的苦痛の方がはるかに高くストレスゲージも上がりやすいので、帰宅後はゆっくりと静かに過ごせるようにしてあげたいですね。

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