愛犬が突然の出血!ケンカや肛門からの出血について知っておきたい対処法

愛犬が突然の出血!ケンカや肛門からの出血について知っておきたい対処法

愛犬の健康を管理する飼い主にとって、いざという時のトラブルへの対処法を知っておくことが大切です。今回はその中でも愛犬に出血があった際に、どうすればいいのか症状別にご紹介いたします。


愛犬の外部からの出血

愛犬の出血は大きく分けて外部からのダメージによるケガなどの出血、病気による内部からの出血の2つのパターンが考えられます。突然の出血に慌てないよう、まずは原因を探ってみましょう。

物と接触してのケガ


犬のケガで多いのが、散歩中に鋭いものを踏みつけて足の裏が切れてしまうこと。犬は固い肉球があるので、素足で歩いても基本的にケガをする心配はありません。

しかし、ガラス片や細い針金のような鋭いものは足に刺さりやすく、ケガにつながります。このような足のケガは、出血以外にも愛犬が歩くのをやめたり足を引きずったりする症状が見られます。

歩いて来た道に血が付着していることもあるので、足をかばう様子が見られたら出血がないか周囲を確認してみましょう。その後、タオルを巻くなど応急処置をして獣医さんへ連れて行ってあげてください。

犬同士のケンカによるケガ

外飼いの犬に多いのが、犬同士のケンカによってケガをしたことによる出血です。外で飼育していると飼い主が気づかないうちに、敷地内に他の犬が侵入してケンカになることも少なくありません。

特にリードにつながれたままだと、逃げたくても逃げられない愛犬もいますよね。そのため、相手の犬から噛まれて深い傷を負ってしまうことも考えられます。犬の体は毛で覆われているので、ちょっとの出血では目で見て判断ができません。そのため、体毛の色が変わっている部分が合ったら、奥の皮膚の状態を確認して傷の具合を確認しましょう。

このとき、噛み傷や切り傷などがあったら消毒をして、すぐに獣医さんへ連れて行ってください。他の犬とのケンカで怖いのは、傷を通して感染症になってしまうこと。たとえば、ケンカの相手が野良犬で予防接種を受けていない場合、さまざまな感染症にかかっている可能性があります。

もし傷が軽症で出血が少なくても、感染の状態を知るために一度獣医さんへ連れて行き、きちんと検査を受けましょう。

愛犬の内部からの出血の原因は?


出血は外部だけでなく口や鼻、肛門などからも起こることがあります。この場合は病気が進行し、内臓が弱っている場合が多く緊急性を要する可能性も。早めに対処するために、どの程度の出血があるのかを確認し、獣医さんへ説明できるようにしましょう。

口や鼻からの出血


内臓が何らかの原因で炎症を起こし、出血をしている可能性があります。また、口や鼻の粘膜部分がケガをしている場合もあるので、まずは口の中をチェックして傷がないか確認しましょう。

口や鼻の粘膜は出血量が少ないのに対し、内臓からの出血は続けて流れ出ることが多いです。そのため、しばらくしても出血が止まらない場合はすぐに獣医さんから診察を受けてください。このとき、吐血をするようであれば毒物を食べてしまった可能性も。

ガンが進行することで口や鼻から出血が起こることがあるので、早めの対処が求められます。

肛門からの出血


血便が見られたら、肝臓の病気や胃腸の炎症などが原因として考えられます。また、肛門からの出血のみであれば、肛門周辺の病気かもしれません。特に多い病気が、肛門嚢炎が炎症を起こした肛門嚢炎です。

この肛門嚢炎は分泌液が溜まる肛門嚢が細菌などに感染した状態で、出血の他に異臭やかゆみ、発熱などがあります。特にかゆみが強いので、肛門嚢に違和感があると愛犬はお尻を気にするように舐めたり、お尻を地面にこすりつけて進むお尻歩きが見られたりします。
普段からシャンプーの際は肛門嚢の分泌液を絞り出すなどの予防を心がけましょう。

血尿がある


愛犬に血尿の症状が見られる時は、生殖器や泌尿器が何らかの病気になっている場合があります。女の子の場合だと子宮に膿が溜まる子宮蓄膿症、男の子なら前立腺肥大などの前立腺疾患が考えられるでしょう。

他にも膀胱に細菌が侵入したことによる膀胱炎や、尿の成分が固まって石になった尿管結石なども血尿の症状が起こりやすいです。

外部からの出血への対処法


ケガなどで出血している場合は、圧迫して止血をする方法がおすすめです。まずは清潔なタオルやガーゼを用意して、患部を強く圧迫して止血しましょう。また、骨折している可能性もあるので、足を引きずるなど体のどこかをかばう仕草があったら、その部分には触れず衝撃を与えないよう注意しながら動物病院へ連れて行ってください。

内部からの出血への対処法


口や鼻からの出血があったら、まずは出血の量と色を確認しましょう。吐血したものの色が明るく鮮血に見える場合は肺から、どす黒く見えたら胃からの出血が考えられます。他にも鼻炎などによって粘膜が炎症して出血することもあるので、出血の量と色を確認して正確に獣医さんへ伝えましょう。

また、出血以外にもけいれん、嘔吐などの他の目立った症状があったら、そちらも忘れずに伝えておくと、原因の特定が早くなりますよ。

まとめ


大切な愛犬が突然出血したら、飼い主としてはどうしたらいいのか不安に思ってしまいますよね。しかし、出血の状況によっては一分一秒を争う可能性もあるので、獣医さんへ正確に状況を伝えられるよう、まずは出血の状態を把握しましょう。
また、外飼いの犬の場合は他の犬が侵入してこないよう、ゲートを設置するなどの対策も大切ですよ。

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