2016年09月28日

鳴き方でわかる猫の気持ち!猫語を動画盛りだくさんで解説

猫にも、おしゃべりな猫や寡黙な猫がいます。これまで鳴かなかった猫が突然鳴き出すことも。猫のニャーは、一体何を伝えようとしているのでしょうか。猫はどんな時に鳴くのか、その時の猫の気持ちは?鳴き声の種類別にまとめました。


猫が鳴く時と鳴かない時

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猫はあまり鳴かない

猫は、基本的にはあまり鳴かない生き物です。
猫同士の会話は、鳴き声では無くボディーランゲージを使用します。
鼻と鼻をくっつける、お尻の匂いを嗅ぐ、体勢を低くする、目線をそらせるなど多様な方法でコミュニケーションを取ります。
声に出して鳴き声で会話をすることはほとんどありません。
猫が鳴く時は、母猫と子猫が呼び合う時や、猫同士の喧嘩、発情の時になります。

とはいえ、家の中で飼われている猫や、人間にご飯を貰っている猫などは結構よく鳴きますよね。
それは何故なのでしょう。

人に向かって鳴く猫

家で飼われている猫が鳴くのは、主に人に向かって要求をする時になります。
子猫が母猫に向かって鳴く状況に近いと考えられます。

本来ならば自立している成猫も、人と暮らす時には人にご飯などをを要求しなければならない為、ボディーランゲージよりも通じる鳴き声を使用して伝えようとしているのかもしれないですね。

保護施設など猫の多い場所に行くと、食餌時間が近い時に人が子猫たちのいる部屋に入ると一斉にご飯だと思って鳴き出します。
しかし、人がそのまま部屋を出て行ってしまい、子猫たちの視界から消えると、一瞬で静かになります。
ただ単に「お腹が空いたー」と鳴いているのでは無く、人に「ご飯くれ」と要求していることがわかります。

鳴かない猫が急に鳴く様になる謎

猫飼いさんの中では、うちの子全く鳴かない、という方も多いのではないでしょうか。
特に要求がなければ鳴きませんし、鳴かなくても通じる場合は鳴かないことが多いです。

同じ環境で育った兄弟猫であってもよく鳴く猫とそうで無い猫もいますので、環境よりも性格によるところが大きいと思われます。

これまで全く鳴いたことがなかった猫や滅多に鳴かない猫が、突然鳴く様になった時は、何か具合が悪いのではないかと心配になります。

環境や人に慣れてくると、鳴いたことのなかった猫が気持ちを突然鳴き声で表現する様になってくることがあります。
鳴くことで人が反応したら、それからも鳴いてコミュニケーションを取ろうとします。

鳴き方の種類を参考にしてみると、その猫が何を訴えようとしているのかが、少し分かるかもしれません。

鳴き方の種類と猫の気持ち

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猫の鳴き方は何種類かに分けられます。
猫によっても鳴き方は違いますし、感覚的なことになるため全てを分類することは難しいとされますが、どの様な時にどの様な鳴き方をするかという分類はある程度出来ます。

※それぞれの鳴き方の動画を紹介していますが、音量が大きいものがありますのでご注意ください。

ニャーオ、ニャーン、ニャー、ミャッゴーン→催促、要求

人に対しても最もよく使われるのがニャー、ミャーなど、鳴き方は色々ですが、「ご飯ちょうだい」「早くちょうだい」など、要求や催促の鳴き方です。

「ニャーン」の様に最初の方が強めだと、強い要求(例:「ご飯、早くー、腹減ったー」)、「ミャッゴーン」の様に「ゴーン」の部分にアクセントがある様な鳴き方だと、やや諦め気味の要求(例:「待ってんだけどまだー?」です。

プロの猫は、大人でも甲高い子猫の様な声を出すことが出来ます。
その方が人間に対してより効果的であることを知っているのですね。

子猫の様な可愛い声で何かを要求してる鳴き方ですね。
人に通じるまで色々な声色を試している様に思えます。
尻尾の先が軽く揺れているので、要求を無視されて少しイラっとしている様子です。

この様に強くアピールをする鳴き方の他に、猫が口を開けても声を出さない鳴き方をすることがあります。
声なき声で鳴くサイレントミャオ(サイレントミャー)と言われますが、それもこの部類に入ります。
人間には聞こえなくても、もしかしたら猫には聞こえる周波数なのかもしれません。
とても控え目な印象で、まだ環境に慣れきっていない猫がサイレントミャオをしているのを見たことがあります。

サイレントミャオで鳴く猫です。
まだ若い猫の様ですね。とても切なげです。
母猫が次の出産の為に離れて行ってしまい、寂しく、母親を呼んでいるのかもしれないという事でした。

短くニャッ→友好的な挨拶、「嬉しい!」

人が話しかけた時などに猫が短く「ニャッ」というのは、挨拶や友好的な返事です。

とても可愛らしい声で鳴き、喉も鳴らしているので人が近づいて嬉しく感じている様ですね。

連続してンニャッニャッニャッとしゃべりながら人に向かって歩いてくる場合は、何かしら注意を引きたい時で、これも友好的な接近を意味します。

一人でしゃべりながら歩いている猫もいるので、もしかしたら完全な独り言の時もあるのかもしれません。

催促したご飯が貰える、という時や、人がオモチャを出してこれから遊んでもらえる、など、「嬉しい!」という感じで「にゃっ」と鳴くことがあります。

マーオン→「何?どうして?」

マーオン、マーオンと鳴き続けるのは、不安や困惑などを表します。ずっと人と一緒にいた猫が急に部屋に一人きりにされて困惑している時や、初めて病院に行くときにキャリーの中で鳴く時があるかもしれません。
また、家に迎えたばかりの猫が環境に慣れるまでの間、夜鳴きの様に鳴き続けることもあります。

動物病院に連れて行かれて不安で鳴き続ける猫です。
猫にしてみれば何が起きているかわからないですから不安ですよね。

ムォーン→抗議

自分の縄張りに他の猫が入ってこようとすることへの抗議の時などに聞かれます。
繰り返し色々なトーンで鳴くことで、喋っているかの様に聞こえることがあります。

自分の縄張りにやってきた猫に対して抗議しています。

ォアーォ→発情、喧嘩

春暖かくなる頃に、外から人間の赤ちゃんの様な鳴き声がするのは、猫の発情や、メスを巡ってのオス同士の喧嘩の声です。
メスの発情は、やや悲しげな感じで高い声で繰り返されます。

オス同士の激しい喧嘩ではかなり大きな声で、他の唸り声や、やられた方のギャッという声が混じったりします。

喧嘩する猫です。主に追い詰められている方の猫が鳴いていますね。

外猫同士の喧嘩で威嚇しあっている時は、怪我をさせない様に、さりげなく近寄って行って(手は出さずに)解散して貰うのがいいでしょう。

本格的に喧嘩を始めてしまっている時は、あまり近寄ると、とばっちりで人間が怪我をする可能性もゼロでは無いので、気をつけましょう。

ギャッ!→「痛!」

もし猫の尻尾を踏んでしまった時に、猫が黙っていたら、それほど痛くなかったということなので安心してください。
猫も痛いとギャッといいます。
また、交尾の際にメスが叫びます。メスは相当な痛みがある様です。

ウー、シャー、ファー、カッ、ペッ→威嚇

「ウー」は「近寄ったら怪我するよ」とか「お前どこの組のもんじゃ、コラ」という感じの警告で、大抵耳を伏せて唸ります。
警告を無視して近寄って行った場合は、「シャー」「ファー」「カッ」「ペッ」というそれより強い威嚇になります。
「触ったら血を見るよ!」「やんのかコラ!」という感じですかね。
毛を逆立てて尻尾もボンボンに膨らませます。

実際それ以上近づいた時に、猫に逃げ場がなければ血を見るので気をつけましょう。
恐怖心から出ている威嚇の為、猫に逃げ場があれば逃げます。

こちらは新入りの猫に対して先住の猫が威嚇する様子で、「ウー」「シャー」「ペッ」と順番に言っています。
新入りの猫がすぐに逃げたのでそれ以上には発展しませんでした。

「カッ」とか「ペッ」という威嚇音は、猫の天敵である蛇の声を猫が真似したという説もあります。

1か月齢くらいの小さな子猫でも、威嚇をすることは知っています。
その大きさの猫に威嚇されても全く怖くないですが。

ゴロゴロ、グルグル→リラックス/極度の苦痛

鳴き声とは違うかもしれませんが、膝の上で撫でられている猫がゴロゴロ喉を鳴らすのは安心してリラックスしている証拠です。その音を聞いていると、人間の方もリラックスできますよね。
ご飯時間などで嬉しい時にもゴロゴロと喉を鳴らすこともあります。

ゴロゴロとニャーオンが混じって、ゴロニャーオンと鳴きながら擦り寄ってくるのは、構ってもらいたい、甘えたいなど愛情表現と思っていいでしょう。
子猫はちょっとしたことですぐにゴロゴロいいますが、大人になると、喉を鳴らさなくなる猫もいます。

また、正反対の意味になりますが、極度の不安状態にある猫や、体調の悪い時にもゴロゴロと喉を鳴らすことがあります。

この音を出すことによって、少しでも不安を和らげようとしているのでしょうか。
喉を鳴らす音は、鳴らしている猫自身にもヒーリング効果があるとも言われます。

そういった時はじっと香箱座りをして動かないなど、いかにも具合悪そうにしたまま喉を鳴らしているので、リラックスで鳴らしているのでは無いことはすぐにわかります。

撫でてもらって喉を気持ちよさそうに喉を鳴らしていますね。

カカカッ、カチカチ→「獲物!」

こちらも鳴き声と言えるのかどうかわかりませんが、口を半開きにして顎を小刻みに動かしながらカカカッと聞こえる音を出す行為で、クラッキングと呼ばれます。
ケケケ鳴きと言われることも。

上の方に何かいるのでしょうか。上を見ながらカチカチいっていますね。

窓の外を見ながら出すことが多く、鳥や虫などの獲物を見て興奮状態になって思わず出てしまう音という様に考えられています。
この音も、天敵である蛇の音を真似ているのでは?という説もあります。

これは他のネコ科動物や野生の猫には見られない行為で、一部の幼猫や飼い猫にのみ見られます。
野生の猫では、獲物に気付かれてしまうからクラッキングなんてしている場合じゃ無いですよね。

また、獲物を獲りたくても獲れないもどかしさから出ている行為といわれることもあります。

うちにも猫がいて、たまにクラッキングをする猫が一頭いるのですが、特に外を見ているわけでも無く、理由は不明です。
何かしらのもどかしさを感じているのかもしれません。

猫語を喋っている猫たちの面白動画

上記の鳴き方以外にも、猫によって色々な鳴き方を使い分けている様に感じます。
何か喋っているとしか思えない様な、面白い鳴き方をする猫の動画を集めました。

食べながら喋っている子猫がかわいすぎる

むちゃくちゃ喋っていますね。

猫が食べている時に喋ると、「うま、うま」と言っている様に聞こえます。
猫が食べながら喋るのは、ご飯を独り占めしたい時です。
飢えていた猫がご飯を貰った時や、飢えた経験のある猫が、他の猫と一緒に食べる時などに喋ることがあります。

この子猫は、まだお家の子になって間もないようなので、まだこれからはご飯がたっぷりいつでも食べられることを知らないのかもしれないです。
または、いつもより美味しいご飯を貰ったので独り占めしたいのかもしれないですね。

コケコッコーと鳴く猫

鶏が鳴いてしばらくすると、猫が、ちょっとびっくりするくらいそっくりの鳴き方をしています。

猫には鳴き声の模倣能力があるといわれることがあります。
猫の威嚇が蛇の真似というのも頷ける気がしますね。

お家の猫の鳴き方は一緒に暮らしている人間の言葉に似るのかもしれないですね。

怒っているのだが、何かを喋っているようにしか見えない猫

こんな風に鳴くのは怒って相手に対して訴えている時です。
これだけ喋っているということはかなり必死なのだと思いますが何があったのでしょうか。
ちょっと気の毒になりますね。

猫と猫語で話せる翻訳アプリ

  https://itunes.apple.com

猫とお話ししたい、という人間の夢を叶える、人語を猫語に翻訳するアプリがあるのをご存知でしょうか。

その名も「人猫語翻訳機」。
翻訳して欲しい言葉を吹き込むと、 25匹以上の猫からのサンプルをとったという猫語に翻訳してスマホから音声を出し、人間の代わりに鳴いてくれます。

犬用のバウリンガルに比べて知名度はかなり低い様ですが、その昔「ミャウリンガル」という猫語翻訳アイテムがありましたね。

この二つがあれば、猫語で猫と会話ができる筈の大変画期的なアイテム。
ただし、会話はできても意思疎通は出来ませんのでご注意ください。
通じさせたい場合はいつもの人語で話した方が通じるでしょう。

まとめ

猫と暮らしていると、鳴き方によって何を言っているのかが大体分かる様になってきます。

本当に何を言いたいのかは、想像するしかない部分がありますが、完全には分からないところがまた一層猫を魅力的にしているのかもしれないですね。