知っておきたい犬のためのデトックス

知っておきたい犬のためのデトックス

体内に溜まった有害物質や老廃物といった毒素を体外へ排出するためのデトックス。私たちと同じように犬たちも普段の生活を通して様々な有害物質を体の中に蓄積しています。愛犬を内側からきれいにする犬のデトックスを紹介したいと思います。


デトックスとは

私たちの周りには、大気汚染や食品添加物、環境ホルモンなどたくさんの有害物質があります。そして毎日の生活を通して、知らず知らずのうちに様々な有害物質を体内へと取り込んでいるのです。

大気汚染をはじめとする環境汚染から取り込まれてしまう、水銀、鉛、ヒ素などの重金属。野菜や果物に付着している農薬、食品に含まれている保存料や添加物…
このような体内に溜まったゴミ(毒物)を体外へ排出することを「デトックス(解毒)」といいます。

犬たちも私たちと同じように食事などから取り込まれた様々な有害物質を体内に蓄積しています。
有害物質や老廃物、毒素などが体に少しずつ溜まっていくことで、最終的には体調不良の原因となります。

デトックスを行うと、体内に溜まった有害な物質は、肝臓・腎臓で処理され、尿として排出されます。肝臓や腎臓が正常に機能せず、体内に病原体や化学物質などの老廃物が溜まると、様々な症状が出やすくなります。できるだけ体内に有害物質や老廃物を溜め込まないことは、愛犬の健康を保つためにとても重要なことです。

デトックスが必要なサイン

老廃物が体内に溜まってくると、何らかの症状として出てきます。
深刻な病気ではなくても、次のような症状が見られる場合は要注意!体内に老廃物が溜まっているサインです。

尿の色が濃く、ニオイが強い

添加物が多い食事を取っていることが原因の1つです。
また、水分が不足していると色が濃くなったり濁ったりします。

口臭や体臭が強い

排泄機能が正常に働いていないと体臭がきつくなります。
内臓に異常がある場合に口臭がきつくなることがあります。

目やにが多い、涙やけしている

排泄しきれなかった毒素が、目やにや涙となって出ますが、犬も私たちと同じように目やには出ます。少量の場合は問題ありません。

耳から悪臭がする、痒そうにしている

耳垢が溜まりやすくなっており、ニオイや菌の繁殖原因になります。

足の指の間をよく舐める、赤く腫れ上がっている

皮膚からの毒素が溜まると痒がったり、毛がベタついたりします。

デトックスの方法

デトックスを行う際は、解毒作用のある食材を使った手作り食を用意して、しっかりとした水分補給をしてあげましょう。そして、適切な運動をさせることで体の代謝がアップする。こうすることで、蓄積された老廃物が血液中に排出され、尿となり体外へ出されます。そこで必要となるのが肝機能を強化する栄養素です。

デトックスに効果のある食材 

・納豆、大豆などの豆類

・ブロッコリーや大根に含まれるグルコシノレートは肝臓の働きをサポートします。冬瓜には排泄機能を高めるカリウムが含まれています。

・りんご、バナナ、梨などの果物

・貝類にはタウリンが豊富に含まれているので水分補給のためにも、アサリやシジミをベースにした具だくさんのスープを用意するのはとてもいいことです。

・亜麻仁油、えごま油などのオイル

・ひじき、わかめなどの海藻類。

・ハト麦

ここにあげたのは一部で、他にもいろいろあります。

毒素を分解する肝臓の機能や排泄機能、代謝を上げる供給源となる海藻類、新鮮な野菜・果物を十分に取り入れた食事を作ってあげましょう。

注目されているゼオライト

ゼオライト(沸石)とは、結晶中に微細孔を持った鉱石で、体内の有害物質を吸着してくれる働きがあります。ゼオライト自体は、体内に取り込まれることはなく、便や尿として排出されます。
犬用のゼオライト歯磨きが販売されているので、歯を磨くだけで、口内デトックスができます。



デトックスにおいては、毒素をスムーズに送れるよう血液の循環も大切です。
マッサージをしてあげることで血行をよくするのもデトックスの効果を高めることになります。

デトックスの排出症状

デトックスを始めると、多くの場合「デトックス症状」が見られます。
個体差があるので、「この症状がでる!」と断言することはできませんが、以下のような症状が頻繁に見られます。

・顔や手足など、体の特定の部分を痒がる

・毛が抜ける

・下痢をする

・ワキの下や内ももが赤くなる

デトックスを始めて1〜3ヶ月ぐらいはこのような症状が現れることがあります。
心配になると思いますが、これは体に溜まっていた有害物質や老廃物などの毒素が解毒されているからです。

食材そのものの力によって活発な代謝が生じ、体内の有害物質を体外に排出しようとしてるのです。体質改善が進んでいる証拠です。

特に体内に溜まっている老廃物の多い子や元々免疫力の弱い子は、体質改善に時間がかかるので、6ヶ月ぐらいは様子を見てあげてください。

まとめ

有害物質を体に溜めない、というのが一番ではありはすが、それは不可能に近いことです。
私たちを含め犬たちも、普段の生活の中でどうしても様々な有害物質を体内に取り込んでしまうものです。

「いかに取り込まないか」と考えるのも大切ですが、「いかに外へ出すか」を考えるのもまた重要なことです。

愛犬の体を内側からきれいにしてあげるため、特に高齢の犬の健康のため、ぜひ愛犬のデトックスを意識してみてください。

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