市販されているキャットフードの原材料は?
テレビのコマーシャルで美味しそうなキャットフードの宣伝を毎日見ていますね。猫も喜んで食べている様子が映し出されています。でも、本当に安全なのでしょうか?
■穀類
ペットフードの袋の裏を見てください。原材料の筆頭に「穀類(米、コーングルテンミール、とうもろこし、小麦、シリアルブラン等)」と書かれていたらやめた方がいいでしょう。猫に適した高タンパク質・低炭水化物に反する栄養構成になります。穀類はただのかさ増しなので猫には必要ありませんし、穀類を取り過ぎると毛並が悪くなり、内臓や皮膚の病気になりやすくなります。
■肉類
原材料の2番目に「肉類(家禽ミール、ミートミール、ラムミール等)」と書かれていたらやめた方がいいでしょう。肉骨粉、肉副産物、家禽副産物という表現も同じです。これらは4Dミートと呼ばれるもので、人間の食品として不適格な肉類のことです。4Dミートとは「Dead(死んだ)」「Dying(死にかけている)」「Diseased(病気の)」「Disabled(けがをした)」、これらの英単語の頭文字を合わせて作られた言葉です。具体的には、道路でひき殺された動物、動物園の病気の動物、安楽死させられたペット、鶏のトサカや爪やくちばしなどです。
■添加物
ラベルに「エトキシキン不使用」と書かれていないならやめたほうが良いでしょう。エトキシキンは非常に毒性の強い危険な酸化防止剤ですが、表示義務がないので「使っていません」と書かれていなければ入っていると考えてください。ベトナム戦争の枯葉剤に使われていたダイオキシン系の成分です。人間の食品はもちろん、農薬として使用することも禁じられていて、動物の体に癌を作るという報告もあります。
手作りキャットフードに挑戦!
たまには手作りのキャットフードを食べさせてあげたいものですね。食材は高級である必要はありません。簡単に作れるレシピをご紹介します。
■手作りツナ
少量のオリーブオイルを塗った耐熱皿にマグロの刺身を並べ、さらにオリーブオイルを少量たらします。ラップしてレンジで2分程度加熱し、マグロをほぐして冷まします。簡単ですし猫ちゃん大喜びなので、ぜひお試しください。
■牛肉のカルパッチョ
サツマイモ、人参、きゅうりなどの野菜を15g程度茹でてすり潰します。40gの牛肉の赤身をミンチにして野菜と混ぜ合せます。食物繊維と鉄分たっぷりなので若い猫ちゃんにおすすめです。
食べさせてはいけない食材もあります
猫の体は人間とは違うので、食べさせると危険な食材を覚えましょう。
■ネギ・タマネギ・ニラ
これらに含まれるアリルプロピルジスルファイドという成分が、猫の赤血球を破壊します。貧血、下痢、嘔吐、発熱、急性腎不全などの危険があるので、決して食べさせてはいけません。加熱しても分解されない成分なので、スープやハンバーグに入っているものでも危険は同じです。
■チョコレート・ココア
カカオに含まれているテオブロミンという成分が、猫の中枢神経を刺激します。血圧上昇、不整脈、心拍上昇、痙攣、嘔吐、下痢、急性心不全などの危険があるので、食べさせてはいけません。
■鶏の骨・硬い魚の骨
鶏の骨は縦に割れるので、のどや消化器管を傷つけることがあります。腸で詰まって腸閉塞を引き起こす危険もあるので、骨はいくら欲しがってもあげないようにしましょう。
健康な猫に育てる正しい食事の与え方
猫が欲しがるだけ食べさせると、嘔吐したり肥満になったりするのは人間と同じです。飼い主さんが適切に食事の量を管理してあげましょう。
■カロリー
室内飼いの猫の場合、一日に必要なエネルギー量は体重1kgに対して70kcal程度です。適正体重を維持できるように食べさせ過ぎに注意しましょう。
■食事回数
成猫は朝晩の2回に分けて食べさせます。食事の間隔が空き過ぎると急いで食べるので嘔吐しやすくなりますから、帰宅が遅い日にはタイマー設定ができる自動給餌器が便利です。子猫は3~5回程度に分けて食べさせます。