愛犬が年を取ったら見直したい!老犬のための室内環境を整えよう

愛犬が年を取ったら見直したい!老犬のための室内環境を整えよう

老犬になると足腰が弱くなり、これまで問題がなかった段差や床にけつまずいて、ケガをする危険性が出てきます。そのため、快適に室内で過ごせるよう、飼い犬が老犬になってきたら室内のインテリアを見直してみましょう。今回は、老犬がいる家庭で見直したい室内のポイントをご紹介します。


愛犬のために室内をバリアフリーにしよう!

老犬になると足腰が弱くなり、踏ん張りが利かなくなることでこれまで問題がなかった床に滑って転倒する危険性があります。他にも耳が遠くなって飼い主の声が聞こえず不安になってしまったり、視力が落ちて周囲の物にぶつかったりすることも。

人と同じく愛犬が年を取ったら、室内環境をバリアフリー化してあげましょう。老犬のケガはそのまま寝たきりになる危険性もあります。大切な家族である愛犬がいつまでも快適に幸せに暮らせるよう、少しずつ環境を整えていきたいですね。

床は滑らないように配慮を

フローリングは老犬にとって滑りやすく、そのまま転倒したり思うように歩けなくなったりする原因に。そのため、老犬が過ごす室内がフローリングの場合は、床に滑らないコルクマットや絨毯などを敷いてあげましょう。

また、フローリングの滑り止め用のワックスを塗るのもおすすめです。ただし、愛犬によっては床を舐める癖がある子も。このようなワックスは犬にとって有害な物質が含まれる可能性があるので、床を舐める場合は使わないよう注意してください。

一つひとつ剥がせる赤ちゃん用マットなら、老犬がトイレを失敗してもすぐに洗って清潔にできるためとても便利。足元が柔らかく、転倒してもケガをしにくいので赤ちゃん用品コーナーで、組み合わせマットを購入するのもおすすめです。

階段・段差はできるだけなくそう

階段の上り下りは足腰の関節に全体重がかかり、関節が弱っている老犬にとって大きな負担になってしまいます。もともと階段の上り下りをしている愛犬の場合、若いときと同じように駆け上ったり駆け下りたりしようとすることがあります。

その結果、足を踏み外して落下の危険性があるため、階段を上らないようゲートを設置しましょう。また、ゲートでなくとも高さのある荷物を並べるなどして、愛犬が登れない環境を作ってあげてください。

また、ちょっとした段差でも足腰が弱くなっていると、つまずいて転倒する恐れがあります。段差の部分はスポンジのクッション材を当てたり、絨毯を敷いたりしてできるだけ段差をなくす配慮も大切です。

家具の位置を揃える

視力が落ちてくると家具の角にぶつかってしまう危険性があります。避けたくても体が思うように動かず、ふらついた際にケガをする恐れがあるため、家具の位置が不ぞろいな場合は調整をしましょう。

できるだけ角の出っ張りがなくなるよう、家具を横並びにしてください。また、どうしても家具の出っ張りがある場合は、角につけるクッション材を貼り付けるのもおすすめです。

角に貼り付けるクッション材はホームセンターや、ベビー用品売り場に置かれているので、老犬のケガ防止のためにも危険な部分をガードしてあげてください。

必要な家具以外をできるだけ置かず、室内のスペースを広くするのもおすすめです。部屋が広ければ老犬が歩く際に周囲にぶつかりにくくなります。愛犬が年を取ってきたら、今一度部屋の模様替えをするなどして、いらないものを整頓しておきましょう。

居場所を作ってあげる

老犬になるとちょっとしたことで不安を感じ、飼い主がそばにいないと吠え続けたり、徘徊をしたりする行動が見られます。常に人の気配が感じられる場所に、ハウスや寝床を移してあげましょう。

家族が集まるリビングに、老犬が眠れるクッションを置くと良いでしょう。老犬は一日に寝ている時間が長くなっていきますが、寝ている間も飼い主の気配が感じられることで安心して休めます。

ストレスを軽減するためにも、できるだけ飼い主や家族がそばに寄り添える環境を作ってあげてください。

寒さ暑さ対策をしよう

老犬になると体温を調節する機能が低下するので、暑さや寒さに敏感になっています。暑い時期は熱気がこもらず風通しが良い場所に寝床を作ってあげてください。

反対に、寒い冬はクッションだけでなく温かい厚手のマットを床に敷いたり、ペット用のヒーターを使ったりして保温してあげましょう。直接エアコンの風が当たると乾燥して脱水症状に陥る可能性があるので、少し離れた場所に寝床を作るのがポイントです。

外飼いの場合は状況に応じて室内へ移動


外飼いの老犬の場合は、冷え込む夜や気温が高くなる時期は気温が調節できる室内へ移動してあげましょう。また、外でウンチをする習慣がある老犬は玄関にペットシーツを敷いて、室内でトイレをするのに慣れさせてあげてください。

もともと外飼いだと、外に長時間出られないとストレスを感じやすくなってしまいます。そのため、涼しい時間帯に合わせて家の周りを散歩させる時間を設けるのも大切。寒い時期に外に連れ出す時は、服を着せた上から毛布で包むなどして体が冷えないよう注意してください。

まとめ

老犬になるとこれまで問題なくできていたことの多くができなくなっていきます。また、人と違って犬は自分が老いているという自覚がない分、思うように体が動かないことで強いストレスを感じています。

そのため、少しでも老犬の負担を減らして快適に過ごしてもらえるよう、まずは室内環境を整えていきましょう。飼い主が少し目を離した間に愛犬がケガをするのを防ぐため、室内には余計なものを置かず自由に動ける状況にしておいてください。

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