こんにちは、獣医師の明石照秋です。
ついにお迎えした我が家の子犬。ちっちゃくて元気で好奇心旺盛なその姿はとても愛くるしいですね。
でも人間の子供と同じように、まだまだ免疫、体力のない子犬もいろいろな病気にかかりやすい時期。注意してあげないといけません。
そんな中でもよく見られるのが子犬の下痢。なにか大きな病気にかかっているのか!?と慌ててしまいがちですが、一度冷静になって原因を考えてみましょう。
2016年08月17日
ペットショップや知人から子犬を貰って、ついに我が家にも犬のいる生活が…! と思っていたらお迎えした子犬が下痢みたいなウンチをした。焦る気持ちは分かりますが、ここは一旦落ち着いて原因をまず考えてみましょう。この記事には考えられる原因、対処法を載せています。
こんにちは、獣医師の明石照秋です。
ついにお迎えした我が家の子犬。ちっちゃくて元気で好奇心旺盛なその姿はとても愛くるしいですね。
でも人間の子供と同じように、まだまだ免疫、体力のない子犬もいろいろな病気にかかりやすい時期。注意してあげないといけません。
そんな中でもよく見られるのが子犬の下痢。なにか大きな病気にかかっているのか!?と慌ててしまいがちですが、一度冷静になって原因を考えてみましょう。
あまりウンチをまじまじ見ることはないと思いますが、ウンチは健康状態を推察する上でとても大事なものです。
細かいことはやはり専門家でないと分からないことが多いのですが、いくつか見るポイントを押さえておけば、素人でも分かることがあります。
また獣医さんに相談する上でもこの見るべきポイントを押さえておけば、スムーズに会話が進みます。
最初にウンチの状態を観察してみましょう。いつもより軟らかいだけなのか、水っぽいのか、はたまた血が混じっているのか。
血が混じっている場合は、緊急を要する場合もあるので、早くに獣医さんに診てもらうようにしましょう。
軟らかいだけのようならとりあえずは様子見ということになるでしょう。
水っぽい便が出ている時は、そのあとの頻度や犬の状態なども観察してみましょう。
次に下痢便が出る頻度を観察してみましょう。
最初の1回だけなら特に問題はないことが多いです。人でもたまにお腹を下すときってありますよね。
一日のうちに何度も出るようなら、獣医さんに相談をしにいきましょう。また回数が少なくても子犬の元気がないなど、普段と様子が違うときも動物病院に連れていってあげたほうがいいでしょう。
ウンチのニオイを嗅ぐのは少し抵抗がありますが、ニオイも重要な情報です。獣医さんも必ず聞いてくるので、嗅いでおきましょう。
いつもに比べて明らかに臭かったりする場合は、寄生虫性の下痢の可能性もあります。きちんと獣医さんに伝えましょう。
下痢といってもそれを引き起こす原因は様々です。代表的なものを知っておくことで冷静に対応することができるので、いくつか知っておきましょう。
お迎えしてすぐの子が下痢を起こした場合、まず考えられる原因がこれです。人と同じように犬も知らない場所や人に囲まれるとストレスを感じるのです。新しい環境に慣れるまでは、お互い正しい距離感を持って接するようにしましょう。
子犬の消化器官はまだまだ発達途中です。その状態でたくさん食べ過ぎたり、人の食事を与えたりすると、それに対応できず下痢をしてしまうことがあります。
子犬は免疫がまだまだ発達していないので、成犬ならかからないような弱いウイルスなどに感染してしまうことがあります。その結果、下痢をしてしまうということもあります。
また寄生虫に原因がある下痢もあります。寄生虫がずっといるような状態はやはりあまりよくないので、しっかり駆虫してもらいましょう。
子犬がなんらかの寄生虫に感染しているのはそれほど珍しいことでもないので、家にお迎えしたら、一度動物病院で検査してもらうことをおすすめします。
下痢で最も恐いのは脱水による消耗です。2、3回程度なら特に問題はありませんが、何回も下痢が続く場合、水だけはちゃんと飲ませてあげるようにしましょう。
脱水の程度は皮膚をつねって、それが戻る時間で判断します。戻るのにかなり時間がかかる場合、脱水が進行しているので早めに動物病院に連れていきましょう。
下痢の回数が多い、明らかに元気がないといった場合は動物病院に連れて行きましょう。その際に獣医さんに伝えるべきことや、聞かれるポイントなどを予め知っておけば診断がスムーズになります。症状が下痢の場合はこんなことを聞かれるので覚えておきましょう。
発症から何日目、というのはとても重要な情報になるのでしっかり答えられるようにしておきましょう。
上に書いたように水っぽい、血が混じる、などですね。これらも診断を下すうえで大切な情報です。
それまでは元気いっぱいだったのに急に元気がなくなった、または元気は特に変わっていないように見える、などしっかり答えましょう。
これは誤嚥などの原因を疑っているんですね。知らぬ間におもちゃを飲み込んでいたということも少なくありません。また人の食事をあまりに多く与えるのもよくありません。
こんな感じで聞かれることが多いと思います。問診は診断結果に大きな影響を与えるので、なるべく正しい情報を伝えるようにしましょう。
愛犬が病気になった時、ペットが頼れるのはあなただけなのです。正しい判断ができるよう、なにがあっても常に冷静でいたいですね。