2016年10月02日

ミニチュアピンシャーがかかりやすい病気とその対処法とは?

略して「ミニピン」と言う呼び名で親しまれ、熱烈なファンもいる人気の小型犬です。エネルギッシュで頑丈なイメージのあるこのミニピンですが、ふとした病気に襲われる事も。そこでこの記事ではそんなミニピンがかかりやすい病気と、その対処法についてよく知ってもらって、長く楽しくミニピンと過ごすお手伝いができればと思います。


ミニチュアピンシャーってどんな犬?

どこでいつごろ生まれた犬種?

ミニチュアピンシャーはドイツ原産の小型犬で、元々はモグラやいたち等の小型な獣から畑や家畜を守るために改良されて品種です。
姿かたちがドーベルマンにそっくりで、名前に「ミニチュア」と入っていることから、ドーベルマンを小さく愛玩用に改良したもの思われる事も多いようです。しかし、祖先が同じ「ヘル・ピンシェル」種ということで似ているだけで、実は品種として誕生したのは約400年前でミニチュアピンシャーのほうが古く、むしろミニピンのほうが兄貴分に当たります。

どんな性格なの?

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性格は外交的で活発、どんな敵にも向かっていく勇猛果敢さから、アメリカでは麻薬捜査犬として活躍していた事も。凛々しい顔つきとすばやい動きそのままに、非常に知能も高い犬種なので、しつけやすく飼い主に従順で、強い絆を作ることができます。しかしとても誇り高く、縄張り意識がとても強いので、侵入者や知らない犬等には猛烈な勢いで吠え掛かることがあります。

体の強さや寿命はどれぐらいなの?

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食欲旺盛で何でも良く食べ、よく動き、よく遊ぶとてもエネルギッシュな犬種で動きは激しいですが、ピンシャー犬の特徴である厚くて強い皮で覆われていて、少々のことでは擦り傷や切り傷を負う様な事はありません。手入れもとても短毛なので、拭いてあげる程度でいつも清潔に保て、いつも元気であまり手がかからないのが特徴です。平均で13~14歳生きる比較的長く生きる犬種でもあります。

丈夫なミニピン!それでも気をつけたい3つの病気

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ここまで説明した通りとても元気で丈夫なミニチュアピンシャーですが、飼育方法を間違ったり、老化が進むと病気になってしまう事も。
そこでここからは、ミニピンがかかりやすい4つの主な病気と、それぞれどうしたら防げるのかについて説明していきます。

かかりやすい病気その1・・・糖尿病

凛々しいスマートな体系からは想像も付かない病名がまず出てきましたが、糖尿病はミニピンがかかりやすい病気の第1番目に挙げられる病気です。人間同様、肥満を主な原因として起こる病気で糖尿病自体にさしたる症状はありませんが、失明や四肢の壊死など恐ろしい合併症を引き起こすことがあります。
これには人間、つまり飼い主におおきな責任が。と言うのもこのミニピンはその運動量に比例して非常に食欲が強く、与えたら与えただけ餌を食べてしまいます。また、忙しさ等から毎日の散歩等の運動をサボってしまうと、すぐに体重が増える犬種なのでこまめな運動と高齢化して動きがスローになったらシニア用の低カロリーな餌に変えるなどしっかりとした配慮をしてあげましょう。
また、水を呑む量が以上に増えたり、尿の回数と量が増えるとそれは糖尿病のサインかもしれないので、病院で検査をしたり療養食を使って食事療法をしたりして対処しましょう。

かかりやすい病気その2・・・進行性網膜萎縮

この病気は遺伝がその原因とされている目の病気で、網膜の細胞が徐々に壊れていって、まず暗いところや夜間ものが見えにくい「夜盲症」が始まります。そして悪化していくと、明るいところでの視力も落ちて最終的には完全に失明してしまいます。
遺伝的な要素の強いこの病気の予防法は残念ながらありません。飼い主ができる対処法は、この病だと診断されたときは、落下しそうな場所はないか、ぶつかったりするところはないかなど生活スペースでの危険を回避してあげることです。
一気に失明するわけでなく長い年月をかけてゆっくりと視力が落ちていく病気なので、日ごろからコミュニケーションを豊かにして住み慣れさせておけば、比較的不自由せずに予後を過ごせるケースも多くなるでしょう。

かかりやすい病気その3・・・レッグペルテス

おもに成犬になる前の成長期に発症する原因不明の難病で、当然明確な予防法は存在しません。「大腿骨頭」と言う股関節の一部に欠陥の損傷で血液等がいきわたらず、壊死して歩行に障害が出たり、とても痛がったりします。原因は確かにわかりませんが、治療法は確立していて、適切な外科手術で壊死した大腿骨頭をキレイに取り除けば、元気な姿を取り戻してくれるケースがほとんどです。処置が遅れると後遺症が残ってしまうこともある病気なので、1歳以下のミニピンを飼っている方は、もし歩行に違和感を感じたら簡単に自己判断せずに、すぐに行きつけの動物病院を受診してください。

まとめ

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飼い主に最高の愛情と忠誠心を持って接してくれるミニチュアピンシャーは、その激しい動きと勇猛な性格から飼育が難しいと言われていますが、反対にじゃれてくる時の可愛らしさとのギャップがたまらない犬種です。元気に走りまわる健康的な姿が本来の姿なので、今回紹介した病気に注意して、もしなってしまったときは正しく対処をして、長く共に元気に過ごせるよう努力を惜しまないようにしましょう。