2017年04月11日

ツライ症状をなんとかしてあげたい!犬の薬の飲ませ方

犬に薬を飲ませる時、苦戦している飼い主さんはいませんか?犬の薬の飲ませ方と注意すべきポイントをチェックしてみましょう!


頼むから、飲んでくれ

犬がつらそうにしていたら、出来ることなら変わってあげたいと思うものです。
つらい症状を少しでも良くしてあげようと、獣医さんに処方してもらったお薬。
いざ飲ませようと思っって口の中に入れても、すぐに吐き出されてしまって、振り出しに戻る・・・なんてことも多々あります。

嫌がることはしたくない、でも飲んでくれない でも症状を和らげてあげたい
そのジレンマからついイライラしてしまうこともあるかもしれません。

基本の薬の飲ませ方をチェックしてみましょう!

錠剤を飲んでくれ!

錠剤をのませる時の基本的なやり方とポイントを押さえておきましょう。

(1)まず、初めに犬を座らせますが、その位置にもポイントがあります。
薬を飲ませようと作業に取り掛かると、犬は嫌がって後ずさりをします。なので、後ずさりできないように、犬の後ろに誰かが回って体を優しく(作業する時は抱き抱えるように)ガードしておきます。
1人で行う時は、部屋のコーナーや壁の前に座らせるなどをして、後ずさり出来ない位置に座らせます。

(2)「お薬飲むからね」と声をかけてから、犬の上あご(マズルの部分)を利き手と反対の手(右利きの人の場合は左手)で押さえて、上に持ち上げるようにして、口を開きます。
噛まれにくくするには、犬の犬歯と奥歯の間の少し短い歯が並んでいるところに指がくるようにするのがポイントです。(歯茎を軽く持つような感じで)
このとき、あまりにギュウギュウ力を加えてしまうと、犬は鼻管を押さえられて苦しくなります。しっかりホールドしながらも、力加減には注意しましょう。
飼い主さんに普段押さえられないような場所を押さえられて、犬はビックリしているので、しっかり声かけをしてあげてください。

(3)(2)で上あごをつかんだら、右手で犬の口を開けつつ、喉の近く、なるべく口の奥かつ舌の中央あたりに薬を置きます。
犬は嫌がって顔を振ろうとするかもしれません。下を向こうとするかもしれません。
でも、飼い主さんは負けないように、上あごを掴んだまま上を向かせてあげてください。

(4)口を閉じさせて上を向かせたまま、喉元を優しくさすって飲み込ませましょう。
この時も上あごは掴んだままです。

(5)上手に飲めたら上あごを押さえていた手を話し、思いっきり褒めてあげましょう。少量であればフードを与えてもOKです。お薬の後は、しっかり水分を飲ませてあげることも忘れずに。

嫌なことを長くされるのは大変辛いものです。
これは人間も犬も同じこと。
飼い主さんがあたふたせずに、1回で終わらせてあげられるよう、テキパキと行うことが重要です!ポイントはテキパキです!

粉薬を飲んでくれ!

粉薬は、基本的には犬の口の中に塗り込んであげるようにして飲ませます。
粉薬を飲ませる時の基本的なやり方とポイントを押さえておきましょう。

(1)犬を座らせます。座らせる時のポイントは、錠剤の飲ませ方の(1)を参考にしてください。

(2)犬の口の横側のくちびるのたるんでいる部分を少し引っ張るような感じで開きます。

(3)粉薬を指ですくいとって、(2)で開いた犬の口の粘膜の部分に塗りつけてあげます。

(4)口を閉じさせ、ほっぺたを外側から優しくもむようにして、口の中にある薬と犬の唾液の水分とを混ぜ合わせます。

(5)上手に出来たら思いっきり褒めてあげましょう。少量であればフードを与えてもOKです。錠剤と同じく、水を飲ませてあげることを忘れずに。

液剤を飲んでくれ!

薬の中でも比較的簡単に済むのが液剤です。
液剤を飲ませる時の基本的なやり方とポイントを押さえておきましょう。

(1)犬を座らせます。座らせる時のポイントは、錠剤の飲ませ方の(1)を参考にしてください。

(2)口を閉じさせ、利き手と反対の手(右利きの人の場合は左手)を下あごから包むようにして犬の顔を少し上を向かせます。

(3)くちびるの横からスポイトやシリンジ(針のついていない注射器のような器具)を使って、口の中に液剤を入れます。
このとき、犬歯と奥歯の間の短い歯が並んでいるところから器具を挿し込むようにするとスムーズに入ります。
液剤は、一度にたくさん飲ませようとするとうまく飲めずに吐き出したり、口からこぼれたりするので、少量ずつ様子を見ながら飲ませます。

(4)飲み込めるまでは、鼻先は上に向けたままにしておきましょう。上手に飲めたら思いっきり褒めてあげましょう。少量のフードを与えてもOKです。

(4)飲み込めるまでは、鼻先は上に向けたままにしておきましょう。上手に飲めたら思いっきり褒めてあげましょう。少量のフードを与えてもOKです。

混ぜる時のポイント

どうしても飲ませにくい時は、フードに混ぜてあげるという飼い主さんも多いのではないでしょうか。
錠剤を混ぜても、上手に錠剤だけを残してくれたり、粉薬をかけても薬のかかっていない部分だけを食べてあとは食べないなんてこともよくある話です。
混ぜ込む場合は、ドライフードよりも缶詰タイプの水分のあるフードの方が食べてくれやすいかもしれません。

少量であればチーズや犬用ウインナーの中に埋め込む方法などもあります。
口の中に入れるまでごまかせるような少し香りのあるものがおすすめです。
粉薬の場合は、少量のアイスクリームに混ぜて、指ですくって口の中に塗り込んで上あげる方法もあります。

頼むから、飲んでってば

カプセルを飲まないからと言って分解してしまう飼い主さんもいるかもしれませんが、カプセルの中の薬は味が苦い場合や、胃でとける時間が計算されているものがよくあります。
どうしてもカプセルのまま飲ませるのが難しい場合は、分解して粉薬として飲ませても良いか、獣医さんに事前に確認しておくようにしましょう。
どうしてもお薬を飲ませることに手こずる場合は、獣医さんに相談をして注射にしてもらう方法もあります。

犬にお薬を飲ませる時は、当たり前のことですが、飼い主さんは自分の爪が伸びていないか必ずチェックして、伸びている場合は切るか他の人に変わってもらいましょう。
お薬を飲ませる前に手を洗うことも忘れずに!