痛くてかわいそう!犬の口内炎の症状とは?

痛くてかわいそう!犬の口内炎の症状とは?

犬の口内炎って見たことがありますか?人間の口内炎とは少し様子が違います。予防法などはあるのでしょうか。


犬の口内炎とはどんなもの?

犬の口内炎は、人の口内炎とは症状が少し異なります。犬の口内炎には、系統性口内炎と潰瘍性口内炎の2種類に分かれます。中でも潰瘍性の口内炎は、喉付近から口の中全体にまで広がることもある、大変厄介な症状です。

人の口内炎が、口の中のほんの一部分だけにしかできないものにも関わらず、あれほどまでに痛く辛い思いをするのに、口全体にまで広がってしまう犬の口内炎は、想像しただけでも犬の辛さが分かるようです。

犬の口内炎の具体的な症状とは?

犬の口内炎の症状は様々で、そのどれかひとつの症状が出る場合もあれば、いくつかの症状が同時に現れる場合もあります。
よくある症状としては、口の中に潰瘍(口の粘膜部分に穴があいたようにただれた箇所がある)ができ赤く腫れたり、普段より口臭が強くなります。

他にも、大量の粘液質のよだれが出る、何かを食べているわけでもないのに口をくちゃくちゃと動かす、痛みにより食欲が落ちるなどがあります。

お腹を空かせているはずなのにごはんを食べなかったり、普段よりよだれの量が多いなど、「普段と様子が違うかな?」と思う時には、犬の口の中をのぞいてみてあげてください。

口内炎の原因は?

人の口内炎が原因不明であるのと同じく、要因では?とされていることは様々ありますが、絶対的にこれが原因ということは、ハッキリとはまだおらず、様々な理由で口内炎が発生していると考えられています。

たとえば、歯周病も口内炎の原因のひとつだと言とわれています。定期的なチェックと歯石を取ることが予防につながります。歯茎が腫れていたり、歯と歯茎の間についた歯石などの隙間からばい菌や細菌が入り口内炎になるのでは?などと考えられています。

細菌や病原性微生物の感染の場合、カンジタなどの真菌やジステンバーウィルスなどの感染も原因だと言われています。

アレルギー性の疾患による理由で口内炎になることもあると言われています。具体的には、アレルギー性の皮膚炎のようなものや、水ぶくれなど、通常であれば皮膚に症状が現れるようなものが、口の中にできてしまうことで口内炎になる(口内炎として扱われる)場合もあります。

糖尿病や腎臓病、天疱瘡など、全身疾患の病気の症状のうちのひとつとして、口内炎が現れることもあります。人間でいうと、風邪をひいて熱が出たときに、「熱の花」と言われる口内炎ができることと似ています。全身疾患による口内炎を「系統性口内炎」といいます。

人間と同じように、口の中にできた傷がきっかけで口内炎になってしまうこともあります。犬の場合は、歯磨きガムなど硬い食べ物で傷がついたり、おもちゃで遊んでいるときに傷がついたり、何かにぶつかったりした拍子に歯で傷をつけてしまった場合など、口内炎に発展してしまうことがあります。

犬の口内炎の治療ってどんなもの?

痛そうな口の様子を見ていると、飼い主さんは一刻も早く治してあげたいと思うことでしょう。犬の口内炎の治療とはどのような処置をするのでしょうか?

系統性口内炎の場合

系統性口内炎の場合は、やはり原因になっている全身疾患を治すことを第一に考えられます。全身疾患の方の病気を治すことで、口内炎は自然と治っていきます。反対に、そちらを優先して治さなければ、口内炎は何度でも繰り返しできてしまいます。

歯科的なものの場合

溜まった歯石が原因になっておる場合など、歯科的な要素のものの場合は、歯石の除去をはじめ、歯肉の炎症を抑える薬を塗ったり、時には抜歯なども行いながら治療をすすめます。
歯を数本ないし、ほとんどを抜いてしまったとしても、犬はごはんを食べるときは丸のみをしている場合がほとんどなので、生きていく上で特別に問題になるようなことはありません。

炭酸ガスレーザー

炭酸?ガス?レーザー???と名前だけを聞くと、なんとも大がかりな治療法のように感じられますが、難治性の口内炎の場合には、非常に有効な治療方法です。

炭酸ガスレーザーとは、水に吸収されやすい性質を持っているレーザーで、これを照射することによって、水分を多量に含んでいる皮膚組織、及び周辺部を蒸散させることができま

炭酸ガスレーザーは、切開と同時に神経を閉じてしまうことができるので、処置後に痛みを感じることがなく、口内炎が痛くてごはんが食べられなかった犬でもごはんを食べることができるようになります。麻酔も不要なので、体への負担も少なくて済みます。

口内炎を予防するには?

口内炎を予防するには、やはり口の中を清潔にしておくことが一番です。定期的なチェックと歯磨きが重要になります。また、系統性口内炎のように全身疾患から口内炎になる場合もあるので、犬の健康診断も大切です。

口内炎のチェックをしていて、しこりやにじみ出るような出血が見られる場合には、メラノーマ(悪性黒色腫)や他の病気の疑いもあるので、すぐに動物病院を受診することをおすすめします。
何事も早期発見&早期治療を習慣づけましょう!

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口内炎 メラノーマ

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