2016年08月17日

トイレトレーニングから。初めて犬を飼うときのしつけの方法

愛犬のつぶらで真っ直ぐな瞳にどれだけ癒されることでしょう。お仕事から帰ったとき、嫌なことがあった日、いつも変わらぬ瞳でまっすぐに飼い主を待っていてくれる犬は、かけがえのない家族であり、生きる支えとなります。この瞳があるから、明日も頑張れる!


まずはトイレトレーニング(オシッコとうんちのルール作り)から

絶対に人間に危害を加えないように

甘噛みというのは、動物同士でじゃれ合いながら、培っていく暗黙のルールです。2歳くらいまでは、歯の生え替わりがあるので、硬いものをかじって歯を馴染ませています。ときどき飼い主の手首あたりに歯を当てて様子をうかがうことがあります。何も考えずに思い切り噛んだら、こちらも容赦なく怒りましょう。

容赦なく怒るということは、暴力を振るうということではありません。厳格な怒りの意思表示をするだけでよいのです。強い怒りの気を発すれば、犬は怯えます。怯えて主従関係を学習する犬もいないわけではありません。けれども怖がりの犬にすることが目的ではないので、人間を噛むということがどれほど自分にとってマイナスであるかを、しつけとして教えてあげる必要があります。犬にとってもっとも辛いことは、空腹と孤独です。特別な病気でもない限り、2日くらい食べなくても死ぬことはありません。また飼い主に完全に無視されることは、耐えがたい悲しみなのです。もちろん飼い主にとっても辛いことです。

飼い始めるとき、どんな犬種を、どんな状態で引き取るかによってすべてが決まります。ペットショップでは生後2~3ヶ月くらいから売られています。いくらワクチン接種済みであったとしても、本来なら親元にいて母乳を飲みながら、生きていくための社会のルールを学んでいなければならない年齢です。

そんな時期に無理やり親から引き離されてしまうわけですから、何をどうやっていいかわからない状態です。また捨てられていた犬や迷い犬を保護したりすると、突然の環境の変化に怯え、泣きわめいたりします。それは犬に限らず人間の赤ん坊であっても同じことかも知れません。泣くなら泣きたいだけ泣かせてあげましょう。ミルクを与えて泣き止むなら、気の済むまでミルクを飲ませてあげましょう。
ただし、犬を飼うことを決めたときにひとつだけ、すぐにでも決めておきたいことがあります。

それは排泄の場所です。室内で飼う場合、子犬は排泄をする間隔が短いので、エリアを限定してペットシーツの上にするようにしつけます。そして上手にできたときはご褒美をあげて、最大限にほめてあげます。犬にとっての喜びは、飼い主が喜んでくれることなのです。喜びを共有することがしつけです。また神経質な犬になると、絶対に室内では排泄しません。それはそれで無理にしつけることはありません。

ただし外での排泄も他人の家の玄関先などは遠慮しておきましょう。犬は私たちの6倍ほどの速さで歳をとりながら、規則正しく生きる生き物です。排泄の時間も場所も決まってくるので、飼い主としても生活のリズムをとりやすくなります。そしてリズムが狂ったときは、健康上、何らかの問題があるのではないかと想像することができるのです。

しつけとは、飼い主の根気次第

環境によって飼うことのできる犬種も限られてきます。そして犬種によって個性もさまざまです。ある特定の犬種であれば、犬種ゆえの特性が際立っているので、比較的飼いやすいと言えるでしょう。また犬種による飼い方ハウツー本なども書店に並んでいます。

ミックス犬の場合、難しいところもありますが、それはそれで未知の部分を開拓する楽しみにもなります。犬は身体の成長は1歳まで、精神的には2歳で落ち着いてきます。それまでに最低限、排泄のルールと「絶対に人を襲わない、噛まない」ということさえ、しつけることができれば、そこから先の時間をかけがえのないパートナーとして、幸せに過ごすことができます。そのためには、感情的にならずに根気よく接することが大切です。感情的になるのは、飼い主本人が気持ちを納得させたいためだけなのです。

迷い犬や成犬を引き取ってしつけるときは、あらかじめしつけられていたら幸運ですが、そうでない場合もあります。血統書付きの子犬より、もっともっと長い時間をかけなければならないかもしれません。でもきっと犬はわかってくれるのです。そしていちど理解し合えたら、決してぶれずに、いつもまっすぐに飼い主に向き合ってくれるのです。

まとめ

犬のしつけは排泄のルール作りと、絶対に人を襲わない、噛まないということだけで十分です。しつけに際して、こちらが人であることの優位性をきちんと示し、信頼関係を築くことができれば、無駄吠えや、小さなイタズラなど時と場合によって叱りつければよいのです。我々人間でさえ、あまりに縛り付けられると苦しくなってしまうではありませんか。そしてストレスがあらぬ方向へ爆発することもあります。かけがえのない家族として、フォローし合って楽しく生きていくことが大切なのです。