2017年11月06日

【愛犬の健康のために】犬の予防接種と健康診断について

犬が若いうちはまだ大丈夫と思っていても、人間よりも老化のスピードが早い犬は、知らないうちに病気になっていることがあります。愛犬の健康のためにぜひ受けていただきたい、予防接種と健康診断の内容と費用についてまとめました。犬を飼っている人も、これから犬を飼いたいと思っている人も、ぜひ参考にしてみてくださいね。


犬の予防接種は大きく分けて2種類

接種が義務付けられているもの

犬の予防接種には大きく分けて2種類のタイプがあり、そのうちの一つは、接種が義務付けられている、<狂犬病予防接種>です。

国で毎年の接種が義務化されており、初年度は犬の登録も兼ねています。そのため、初めての狂犬病予防接種時には、登録料の3,000円がかかります。この登録は、最初に受ける狂犬病予防接種のときにしかかからないものです。接種後には、犬の登録が済んだという鑑札と、狂犬病予防接種をうけたという証明書である注射済票が渡されます。

注射の費用自体は、お住いの地域や病院によって異なることがありますが、おおむね2,500~3,500円程度になります。毎年受ける必要があるもので、狂犬病予防接種を受けていない場合、トリミングやペットホテルを利用できないことがほとんどですから、毎年忘れずに受けましょう。

任意接種のもの

接種が義務付けられている狂犬病予防接種のほかに、接種は飼い主さんの任意となっている予防接種があります。これは、感染症予防のために受けた方がよいとされているもので、<8種混合ワクチン>や<6種混合ワクチン>などと呼ばれています。

かかると、最悪死に至る可能性のある重大な疾病を引き起こす感染症を予防するためのものです。特に注意が必要な、蚊を媒体とする<フィラリア感染症>を防ぐために、5月頃に接種を受けるのが望ましいです。

まずは、血液検査をし、該当の感染症にかっていないかを確認します。結果が陽性の場合、ワクチンの接種を行います。数回に分けて注射したり、薬剤が入ったビスケットを食べさせたりなど、接種方法は病院によって様々です。その年の接種が完了するには、約8,000~12,000円程度かかります。

犬の健康診断とは

愛犬の健康状態を細かく診断してくれる

犬の健康状態を、目に見えない部分まで細かく診断してくれるのが、健康診断です。体を触ったり、見ただけではわからない骨や内臓の異常がないかまで確認してくれるため、とても安心です。
主な検査方法と費用は以下になります。

・血液検査
感染症や貧血、コレステロール値などをチェックします。血液検査のみの費用は、3,000~10,000円前後です。

・レントゲン検査
骨や関節の異常を確かめるために、レントゲン写真で確認します。費用は、犬種によって異なります.
小型犬であれば5,000円程度、大型犬であれば7,000円程度が目安になります。

・超音波検査(エコー検査)
心臓や腹部など、内臓の状態を超音波によって確認します。飼い主さんが気づきにくい体の異常を早期に発見することができます。費用、一回に7,000~10,000円ほどかかります。

・尿検査と便検査
尿検査では、様々な病気の原因となる異常が見つかりやすく、犬の健康状態を総合的に判断できます。また、便検査では、消化器の異常だけでなく、寄生虫の有無を確認することができます。費用は2,000円ほどです。

その他、必要に応じて、心電図検査、血圧測定、甲状腺ホルモン検査などを追加で受けることができる病院もあります。

若いうちは簡易の健康チェックでもよい

愛犬がまだ子犬だったり、若いころは、簡易の健康チェックを利用するのもよいでしょう。検査項目は、問診、検温、触診、聴診器による診察をしてくれるものです。毎年の予防接種とあわせて、子犬ころからも受けやすいです。

費用は病院によって異なり、予防接種の料金に含まれているところもあります。別途料金がかかる場合や、予防接種時以外に健康チェックを受けたい場合には、1回に2,000~3,000円ほどになります。

健康診断はできるだけ毎年受けたほうがよい

犬は話すことができないため、何か体の痛みや不調があっても、飼い主さんに伝えることはできません。飼い主さんが、「なんとなく犬の様子がおかしい」と気付いてからでは、実は症状が進行していたというケースも少なくありません。

犬の健康診断には少し費用がかかってしまいますが、ペット保険に加入していたとしても、病気の治療費は高額になりやすいです。そして、なによりも愛犬につらい思いをさせないためにも、早期に病気を発見できる健康診断は、予防接種とセットでできるだけ毎年受けることをおすすめします。

犬の予防接種と健康診断のまとめ

犬は人間よりも老化のスピードが早く、「まだまだ若い」と思っていても、知らず知らずのうちに歳を重ねてしまっています。愛犬とできるだけ長い時間をともに過ごすために、予防接種や健康診断は大切です。犬の健康管理は飼い主の義務であり、最も怠ってはいけないことです。

愛犬を重大な感染症から守るために、毎年の予防接種は欠かせません。それに加えて、毎年健康診断を受けるようにしていれば、病気を早く発見できるだけでなく、愛犬の体の負担も減らすことができます。簡易の健康チェックもできますから、普段から気になることがあったら、すぐにかかりつけの病院に相談するようにしましょう。