2017年11月06日

犬の寿命は何歳まで?老犬の介護ってそんなに大変なの?

犬を飼っている人であれば、誰でも覚悟しておかなくてはいけない、“愛犬との別れ”。いつか来るその日のためにぜひ知っておいていただきたい、犬の寿命と、老犬の介護についてご紹介します。


犬の寿命は何歳まで?

日本は犬も長寿国

日本で飼育されている犬が、犬の寿命ギネス記録に認定されたことがあるのをご存知でしょうか。チワワやマルチーズ、トイプードルなどの数頭の犬が、なんと20年以上も長生きしたというのには驚きますよね。20年というと、犬よりも平均寿命の長い、猫よりも長生きできたことになります。

日本で飼育されている犬が長生きできるのには、3つの理由があります。まず第一に、飼育環境が良いことです。発展途上国では特に、犬は今でも家畜同然にされている国も多くあります。2つ目の理由として、食事内容の良さがあります。欧米などでは、日本よりも人間の食べ物を犬にあげる傾向があります。油っこい揚げ物や、味の濃いソース類や糖分の多いお菓子などもあげることがあります。3つめの理由としては、他の国々よりも家の間取りが狭く、小型犬を好む人が多いということです。大型犬よりも平均寿命が長い小型犬の方が多く飼われていることも、日本の犬の平均寿命を上げている理由です。

犬種ごとに寿命が異なる

犬の寿命は、平均すると10~13歳ほどと言われていますが、実際にはその犬種ごとに差があります。小型犬の方が長生きしやすく、大型犬になるほど平均寿命は短くなる傾向があります。

それぞれの犬種ごとの平均寿命は以下のとおりになります。

小型犬の寿命

トイプードルやシーズー、チワワなどの超小型~小型犬の平均寿命は、おおむね15~16歳ほどと言われています。他の犬種に比べると、長生きな方になります。

しかし、小型犬は、けがや病気、手術後の体力低下や衰弱などが起こりやすく、この平均寿命よりもかなり早くなくなってしまう子もいます。体が小さければ小さいほど、何か異常が起きた時に耐えられるだけの体力が少ないためです。

中型犬の寿命

柴犬やコリー、ビーグルなどの中型犬の平均寿命は、12~15歳ほどで、型犬よりもやや短い傾向にあります。

中型犬の中には、純血統種以外の雑種が多いですが、雑種の場合は中型犬の平均寿命よりもやや長生きな子が多いです。雑種ということは、様々な犬種の良い部分を残してきた犬ということになりますから、実は意外と長生きな子が多いのです。

大型犬の寿命

ゴールデンやラブラドール・レトリバー、スタンダード・プードルなどの大型犬の平均寿命は、10~12歳ほどと言われています。ジャーマン・シェパードやボクサー、ロットワイラーなどの、大型犬の中でも特に活発で運動量が多い犬種の方が、短命になりやすい傾向がああります。

なぜ大型犬で活発な犬種の方が平均寿命が短いかというと、成犬になった後の老化スピードが早いためと考えられています。大きな体を健康に維持するためにはたくさんのエネルギーが必要になり、内臓や筋肉などに負担がかかりやすくなるためです。
また、体の大きさや運動量・食事量に対して、内臓機能の発達が見合っていないことも挙げられます。

老犬の介護は大変?

老犬とは

ペット用フードには、よく“シニア犬用”と書かれているものを見かけますが、実際に老犬と言われる犬の年齢はいくつなのかご存知ですか?一般的には“7歳からが老犬”ととらえられていることが多いですが、実は、犬種ごとに老犬の定義は異なっています。

小型犬であれば10歳から、中型犬であれば7~8歳から、大型犬であれば6歳から、と、犬の体の大きさによって平均寿命が異なるのに合わせて、老犬の定義もそれぞれです。

一日中つきっきりの介護が必要になることも

万が一寝たきりになってしまった場合は、一日中つきっきりの介護が必要になることもあります。

食事やトイレで体を起こすことができないため、体を起こしてあげながらお世話をしたり、薬を服用していれば決まった時間に数回飲ませなくてはいけません。
寝たきりになってしまうと、すぐに床ずれになってしまうため、体の向きを変えてあげる必要があります。
夜中に落ち着きが無くなったり、「クンクン」と夜鳴きをすることもあり、犬のそばに寄り添って体をなで続けてあげたりします。

若いときの飼育方法で犬の老後が変わる?!

老犬になった時の愛犬の姿を想像すると、とてもつらい気持ちになってしまいます。できるだけ長生きして、健康でいてもらうためには、老後の介護ではなく、若いときの犬の過ごし方がとても重要です。

難しいことは一切なく、当たり前のことです。
食事はカロリーオーバーや塩分糖分を控え、手作りできる時間がなければ犬専用のフード以外あげないようにしましょう。犬は基本的に運動や遊びが大好きです。適度に疲れる程度の運動を、毎日欠かさず続けましょう。最後に最も重要なのが、とにかく愛情をそそぐことです。犬との接し方が苦手な人でも、ただそっと抱きしめて、やさしく「よしよし」と声をかけてあげるだけで、犬は大きな幸福感を感じられます。

犬の寿命と老犬の介護についてのまとめ

犬の平均寿命は、犬種ごとに異なります。体が大きく、必要な運動量や食事量が多くなればなるほど寿命はみじかくなる傾向にあります。
老犬の介護は大変なこともありますが、なによりもつらいのが、“愛犬の弱った姿をみること”だと思います。できるだけ長く、健康にいてもらうためには、若いうちからの飼い主さんの育て方にかかっています。