2017年11月06日

《人間だけじゃない!!》ペットのアレルギー

私達人間だけではなく、動物にもアレルギー症状が出ることがあります。 そんなアレルギーの原因や症状・対処法をご紹介します!


アレルギーについて

アレルギーとは?

動物には体内にウイルスや細菌が入ってこないように、免疫機能があります。
しかし本来無害であるはずの物質に過剰に免疫機能が働くことで、体に様々な症状が出る事を”アレルギー”と言います。
また、アレルギー反応を引き起こす物質を”アレルゲン”と言います。

アレルギーの主な症状

アレルゲンに反応して起こる症状は、様々です。
よく見られる症状は皮膚の炎症で、主な症状は発疹・赤くなる・痒みです。
また外的刺激が原因の場合は、背中側のみ・お腹側のみといった片面だけに発疹などの症状が現れるのが特徴です。
それ以外には、鼻炎・下痢や嘔吐になることもあります。
外的刺激が原因の場合の症状は、皮膚炎が主な症状になります。
食物アレルギーの場合は皮膚炎も生じることが多いですが、胃腸などの消化器が炎症を起こして下痢・嘔吐といった症状が出る場合もあります。

アレルギーの原因と種類

アレルギー症状が出るのは個体差が生じるため一概には言えませんが、主なアレルゲンをご案内します。

外的刺激が原因のアレルギー

人と同様に、外からの刺激でアレルギー症状が生じる事があります。
アレルゲンとして代表的なのは、ハウスダスト(ほこり)やダニです。
また犬や猫の場合は、それ以外にノミや蚊もアレルゲンの代表格です。
具体的にノミの場合ですと刺された時にノミの唾液が体内に入り、その唾液にアレルギー反応が生じます。
これら以外にもアレルゲンは、多種多様です。
人と同じように、雑草や花粉が原因の場合や、綿や化学繊維が原因の場合もあります。
主に外からの刺激のため、皮膚の炎症が主な症状になります。

食物が原因のアレルギー

食べ物を食べると、体内で消化されてエネルギーに変わります。
しかし特定の食材を食べたことで、アレルギー反応が生じる場合があります。
これを”食物アレルギー”・”食事アレルギー”と言います。
主に食材のタンパク質に反応すると言われており、よく食べている食材がアレルゲンになることが多いのが特徴です。
犬の場合の主なアレルゲンになる食材は、牛肉・乳製品・小麦・鶏肉・鶏卵・とうもろこしです。
また猫の場合の主なアレルゲンになる食材は、牛肉・魚・鶏肉・乳製品・とうもろこし・ラム肉です。
アレルゲンになる食物を体内に摂取したことでアレルギー反応を起こすため、症状は皮膚炎以外に消化器などの臓器にも炎症が生じることで下痢・嘔吐をすることもあります。

アレルギーの対処法

実際にペットがアレルギー症状を発症してしまった時にどうしたら良いのかを、アレルギー症状に応じてご案内します。

外的刺激が原因のアレルギーの対処法

主な症状は皮膚炎になりますが、皮膚炎といっても症状は様々です。
具体的には、主に発疹・痒み・赤くなります。
まずするべきことは、飼育環境の見直しです。
ペットの小屋やベッドを、こまめに掃除して清潔に保つことが必須になります。
それだけで改善する場合は、ハウスダストやダニが原因の可能性が高まります。
ノミに関しては、実際に寄生していることが確認出来る場合は駆除薬を使って様子を見ましょう。
また飼育環境を清潔に保っていてもアレルギー症状が出る場合は、ペットが使っている服やベッド・敷物の素材を変えてみましょう。
例えば、綿がアレルゲンの場合だと夏はひんやり効果のあるポリエステルのメッシュ素材・冬はフリース素材に変えて様子を見てみましょう。
それでも症状が改善されない場合は、お外に出る機会があるのであれば花粉や雑草などがアレルゲンの可能性が高まります。

食物アレルギーの対処法

アレルギー症状が出る直前(当日~数日前)に、新しい食材を与えたり、誤飲したりしていないかを振り返ってみましょう。
思い当たる点があれば、その食材を省いて食事やおやつを与えて様子を見ます。
思い当たる点がない場合は、今与えている食事やおやつの食材の種類を減らして様子を見ます。
2~3週間様子を見て、改善される場合は省いた食材がアレルゲンのため以後その食材は避けて対処します。
但し症状がひどい場合や改善されない場合は、アレルギー以外の病気の可能性もあるので早急に動物病院で診てもらうのが良いでしょう。

アレルギーの治療

アレルギーの原因によって、治療法はかわります。
外的刺激によるアレルギー・食物アレルギーのそれぞれの治療法についてご案内します。

外的刺激が原因のアレルギーの治療

飼育環境の見直しをしや害虫対策をしても、発疹やただれなどの皮膚炎が治まらないことがあります。
その場合は、動物病院へ受診しましょう。
動物病院では、アレルゲンが何なのかを皮膚炎の症状や場所・血液検査で特定します。
皮膚炎が生じている時には、ステロイド剤や抗ヒスタミン剤などの有効成分が配合された塗り薬や注射・飲み薬を打って症状を緩和させます。

食物アレルギーの治療

自宅での対処法を試みても改善されない場合は、外的刺激の場合と同様に動物病院でへ受診しましょう。
外的刺激が原因のアレルギーとは違って食物アレルギーが原因の皮膚炎は、ステロイド剤・抗ヒスタミン剤を使用してもほとんど改善されないのが特徴です。
そのため治療方法は、外的刺激のアレルギーと異なります。
皮膚の炎症を抑えるために塗り薬が処方されることはありますが、主に血液検査でアレルゲンの特定をします。
現在与えているフードが牛肉や鶏肉がメインの場合は、食事療法としては今まで与えていない”馬”や”鹿”などのタンパク質が配合されているフードに切り替えて様子をみたりします。

アレルギーについて・・・まとめ

人間と同じようにペットもアレルギー症状が出ると、日々の生活が快適に過ごせません。
皮膚炎を発症すると、動物は患部を舐めたり噛んだりします。
長期間放置していると、患部に細菌が入って悪化したり脱毛することもあります。
ペットも大切な家族の一員・・・毎日元気に楽しく過ごすためにも、ペットの異変に気がついたら早急に動物病院へ受診することをお勧めします。