2017年02月26日

猫が甘えたい時にする仕草! これを見たら相手をしてあげよう

猫と言えば「気紛れ」「気分屋」というイメージではないでしょうか。多くの愛猫家は飼い主を振り回す態度に魅了されていることでしょう。しかし飼い始めたばかりだと猫の気持ちを把握できなくて困りませんか? そんな時に役立つ「猫の甘えたいサイン」を紹介します。


こんにちは。小動物看護士(ドッグシッター/小動物介護士)の須永智尋です。気分屋な猫は数秒で気分が変化します。それを理解し、タイミング良く猫の気持ちに応えてあげると、より親密な関係を築くことができます。ぜひ覚えて欲しい「甘えたいサイン」を紹介しますので参考にしてみてください。

猫が好奇心を抱いている顔

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猫は好奇心の塊のような動物です。かすかな音、何かが動いた気配、こうしたものを素早く察知して全神経をそちらに向けます。

まず、目が対象物を探し、焦点を合わせて瞳孔が細くなります。次に耳がピクピクと動き、ヒゲが前方に倒れるように動いて対象を探ろうとします。

猫によっては興奮で血流がよくなり、鼻が赤っぽく見えることもあります。この動きはハンターの性質が強く残っている証拠です。

このような姿が見られたら、何に好奇心を抱いたのか判断してください。狩りのような遊びをする、食べ物をあげる、恐怖心を抱く物は排除する。こうした「猫にとって望ましい行為」を取ってあげるといいでしょう。

猫が何かを期待している顔

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猫の飼い主が絶対に見逃したくないのがこの「期待感に満ちあふれた猫の姿」です。このサインを必ずキャッチし、その期待に応えてあげましょう。そうでなければ猫は強い不満とストレスを抱えることになります。

注目したいのは猫の目です。「なにかいいことがあるかも!」と興味を示した時は、猫の瞳は縦長に狭くなっています。

これが、大好きなエサやオモチャを見せられて「やった!」と喜んだ時には、瞳が縦長から紡錘形に変わります。

耳はピンッと立って動かず、ヒゲも緊張から横にピンッと張ります。上唇は興奮から膨らみ、尻尾もピンと上がって立ちます。

ご飯やおやつをもらえる時、飼い主が帰宅した時などに見られる仕草です。この時は猫の期待にしっかり応えてあげましょう。

猫の笑顔を見逃さないで

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猫が期待に胸を膨らませ、その期待が満たされた時には、とてもいい顔になります。目を見開くので瞳孔がクワッと開き、光が入り込んでキラリと光ります。

耳もヒゲもピンと張ったまま、自分で興奮を鎮めようとするように舌舐めずりしたり、興奮で体が震えたりします。

こうした姿は猫が満足し「嬉しい」と表現している時です。飼い主も嬉しくなってしまいますよね。

夢見心地の猫はヨダレを垂らす

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人でも夢見心地、ウットリしている時は顔の筋肉から力が抜けて、口が半開きになり、ちょっとだらしない表情でヨダレが出ることありませんか? 猫も一緒です。

薄目を開けたように半開きの目で、三日月のようになり、耳が左右に開いた感じとなって、舌先を仕舞い忘れたようにチロリと覗かせた顔になります。

お気に入りの場所でひなたぼっこをする時など、足を折りたたんで香箱を組んだ姿勢の時によく見られる表情です。

この満足して浸っている時は邪魔をせず、そっとしておいてあげましょうね。

すり寄ってきたら「甘え」のサイン

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猫が体を擦りつけてきたら「構ってほしい」という甘えのサインです。子猫に多い仕草ですが、成猫でも甘えたい時は飼い主にすり寄ってきます。

猫は「自分のもの」「好き・お気に入り」「安心できる」というものに対して自分の臭いを付ける習性があります。額や体を擦りつけて自分の臭いを付け、自分の臭いが付いた物に囲まれることで安心します。

飼い主のことを「好き」と感じ、「飼い主に構われること」で喜びや安心感を得たい。そんなサインなので必ず構ってあげましょう。

ただ、猫はコロリと気分が変わります。母猫が3度舐めれば子猫は満足すると言うくらいです。ほんの1~2秒で気分が変わったり、鼻先をツンと付けただけで満足することもありますから、一瞬でいいケースもあります。

この「甘えたい気分の継続時間」「構う時間」を上手に察知する必要がありますよ。

モミモミ行為中は母に甘える子猫気分

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飼い主の体の柔らかい部分、毛布、クッションなどに前足の肉球を交互に押し当てるモミモミ行為を見たことがありませんか?

これは子猫が母猫の乳房を揉んで乳の出をよくしている行為です。離乳した猫や成猫がこの行為を取っているなら、それは甘えたい子猫気分が高まっている証拠です。

こんな時は邪魔をせずにモミモミさせてあげましょう。ただし、飼い主の足など、体の一部をモミモミし始めたら要注意! すぐに毛布などでガードするようにしましょう。

猫は気分がすぐ変わります。モミモミしている最中に虫を見付けるなどして「狩りをする野生猫モード」に切り替わると、爪を立てられ、引っ掻かれる可能性があります。

チュパチュパ吸う口吸い行為には注意が必要

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モミモミ行為中、成猫でも舌を出して乳を吸う仕草をすることがあります。完全に子猫に戻って母猫に甘え、乳を吸う気持ちのいい感覚に浸っています。

これ自体は悪いことではなく、そっとしておいてあげたいのですが、口吸い行為がエスカレートすると異物を食べてしまう異食行為に発展することがあります。

毛布、セーター、毛などを飲み込んでしまうと胃腸に詰まる危険があります。早期離乳が原因のひとつと言われていますので、過剰な口吸い行為が見られる場合は甘えたい気分の時にしっかり満足させてあげるようにしましょう。

喉のゴロゴロは「猫の意思疎通手段」

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気持ちがいいと猫は喉をゴロゴロ鳴らす、と言われますよね。このゴロゴロ音は相手に意志を伝える手段です。

子猫が乳を吸いながらゴロゴロ喉を鳴らすのは「吸ってるよ」「乳を出して」「ここに居るよ」と母猫に伝えているのだ、と言われています。

母猫が子猫に近付いた時に喉を鳴らすのは「安心していいよ」「近くにいるよ」と子猫に伝えているのです。

猫が飼い主に向かって喉をゴロゴロ鳴らしている時は「満足しているよ」「嬉しいよ」と意志を示していると言われていて、上下関係にある同居猫などに対しては「敵意はないよ」「仲間だよ」と伝えていると言われています。

しっぽ立ては「おねだりサイン」

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ご飯が欲しい、遊んで欲しい。そんな時の猫は、しっぽをピンと立てていませんか? ピンと立ったしっぽは「おねだりサイン」です。

このしっぽ立てサインの始まりは、生まれたばかりの子猫の時代にさかのぼります。生まれたばかりの子猫は自力で排泄できません。このため、母猫が子猫の肛門周辺を舐めて排泄を促してやります。この時、子猫はピンとしっぽを立てます。

母猫に舐められると胃腸が刺激されて排便でき、快適な状態になります。このことから、子猫は排便したくなるとピンとしっぽを立てるようになります。母猫に要求の意志を示すのです。

こうした名残で、猫は要求する時にしっぽを立てると考えられています。愛猫がしっぽを立てて擦り寄ってきたら、何を要求しているのか考えてみてくださいね。

的確なサインキャッチと「ほどほど」が大事!

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色々な仕草を紹介してきましたが、注意したいのは「猫はすぐに気分が変わる」ということです。いくら甘えたい仕草をしているから、といっても「ほどほどにして切り上げる」ということをしなければ怒りを買うことになります。ちょっと物足りないかな? そう感じるくらいで切り上げてあげるのがお勧めです。愛猫に合ったタイミング・案配というのを探るようにしましょう。