犬の便秘は何日目から?犬の便秘の原因と対策

犬の便秘は何日目から?犬の便秘の原因と対策

愛犬の便が出ていない…もしかして病気なのでは? ペットの体調の変化はとても気になりますよね。普段よりもトイレの回数が少なかったり、便が出ない日が続くと心配になってしまうものです。人間が便秘になるように、犬も便秘になることがあります。ここでは、犬が便秘になる原因と取るべき対策について紹介します。


犬の便秘の定義は?何日目から便秘?

環境の変化によるストレス

通常、犬は1日に数回便を出します。ただ、便の回数には個体差があり、1日に1回しかしない子もいれば、1日に3~4回する子もいます。成犬の場合、1日に2回位が平均的な回数となります。
私たち人間の場合には、便秘というと何日間も便が出ないこともよくありますよね。しかし、犬の便の回数から考えると、犬にとって数日間便が出ないということは異常な状態なのです。
出るには出ても、コロコロと硬い便の場合には、便秘の初期であることが考えられます。また、5日以上出ていなければ、それは大変危険な状態です。巨大結腸症といって、大腸が機能不全になってしまう可能性もあります。
愛犬の便が2日以上出ていなければ、それはまぎれもなく便秘です。すぐに対策をとるか、動物病院を受診させましょう。

犬の便秘の症状

いつもより便の回数が少ない他に、便の状態がコロコロと硬かったり、便を出そうとしているのになかなか出ないという様子が見受けられたら、それは便秘の兆候です。また、便が溜まってお腹がパンパンに膨れていたり、食欲が低下することもあります。
室内で飼っている犬の場合には、飼い主がトイレの始末をするので、便が出ているかどうかはその都度チェックができますが、庭で放し飼いにしている場合には、毎回必ず同じ場所で便をするとは限らないので、ちゃんと出ているかを毎日こまめにチェックしてあげましょう。

犬の便秘の原因

犬の便秘では、次の5つの原因が考えられます。

犬はとても神経の細やかな生き物です。ちょっとした環境の変化がストレスになって体調に影響を及ぼす場合もあります。例えば、引っ越しをして家が変わった、家族が増えた(結婚や出産等によって)、新しいペットを迎えた等の出来事は、犬にとってストレスとなり便秘になってしまうことがあります。

運動不足

犬は運動をすると、副交感神経の働きが活発になり、胃腸の働きが高まります。ですので、運動をすることは、直接的に犬の便秘解消につながるのです。
室内犬で留守番も多く、十分な運動が出来ていない場合には要注意です。毎日散歩をしている犬であっても成長とともに、今まで以上の運動量が必要になってくることもあるので、愛犬の様子や排便の回数を見ながら、適切な運動量を確保してあげましょう。

水分不足

人間と同じで、犬も水分が足りていないと便秘になってしまいます。
いつでも飲みたい時に水分がとれるよう、水飲み場を設置し、常に容器を水で満た状態にしてあげましょう。

食事の偏り

食事の内容も重要です。食事のバランスに偏りがあるとやはり便秘になってしまいます。
見落としがちですが、実はカルシウムの取り過ぎは便秘の原因となります、
骨由来の噛むおもちゃにはカルシウムが含まれていることを知っていましたか?これらをあまり与えすぎることもカルシウムの取り過ぎで便秘につながる場合がありますので、十分注意が必要です。

病気

上記の項目に当てはまるものがなく便秘が続くようであれば、それは何らかの病気が原因である可能性もあります。
なるべく早い段階で動物病院に連れて行きましょう。

犬の便秘への対処法は?

水分を与える

摂取する水分量が少ないと便秘の原因となります。食事をしたら水を与える、運動しながらも水を与える等、こまめに水分を取らせるようにしましょう。冷水やぬるま湯を飲ませることによっても腸が刺激され、便秘解消に繋がります。
あまり水を飲みたがらない場合には食べ物で工夫をしましょう。ドライフードを食べている場合にはウエットフードに切り替えたり、リンゴ等の果物を食べさせたりと、水分量の多い食事を与えると良いでしょう。

油分を少量与える

オリーブオイルや無塩バター等の油分を少量与えることも効果的です。これらの油分が腸を刺激し、便が出やすくなります。ただし、いずれも塩分の含まれないものを与えるようにしましょう。

マッサージをする

どうしても便が出ない時には、お腹をマッサージしてあげることも有効です。
おへそを中心に、円を描きながらゆっくりとマッサージしてあげましょう。あくまでも優しく、強く押しすぎないように気をつけて下さい。

犬の便秘を予防しよう

慢性的に便秘であったり、下痢をすることがあるという犬は、そもそもの腸内環境が整っていないことが考えられます。腸内環境を正常に保つことは全ての健康の源です。
腸内環境は、腸内の善玉菌と悪玉菌とのバランスで成り立っています。善玉菌が優位な状態の腸は健康で、善玉菌が消化や排便を助けてくれます。逆に、悪玉菌が優勢の状態では、腸内に有害なガスがたまり、便も溜まりがちになり、様々な病気の原因となってしまうのです。
そして、善玉菌の働きを助けるためには、大腸まで届く乳酸菌やビフィズス菌が有効であることがわかっています。
普段から便秘がちの犬には、食後に少量のプレーンヨーグルトを与えてあげると良いでしょう。また、最近では犬用の整腸サプリメントも市販されています。
通常のエサから乳酸菌やビフィズス菌を摂取することは難しいので、こういったサプリメントを活用するのも良いですね。

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